2020年8月10日月曜日

ナシグンバイの卵に産卵するホソハネコバチに再会

4年前に初めて見て以来気をつけてはいたのですが、ようやく再会することが出来ました。サクラの葉の裏で、ナシグンバイの卵に産卵するホソハネコバチ科 Mymaridae の一種です。しかも今回は1枚の葉で数匹の個体が産卵していて、また同じ木の別の葉でも見つかりました。おそらくあまりに小さいので、注意していたつもりでも見逃していたのでしょう。体長は0.35から0.4mm、翅端の総毛の先まででも0.5から0.6mmほどで、野外で追いかけるにはかなり苦しいサイズです。

サクラの葉裏にナシグンバイの成虫が数匹。よく見れば小さな黒い粒々が集まっているところがあって、産卵中か産卵を終えた後のようです。

葉を引き寄せて何枚か撮るうち、なにか小さなものが視野を横切るのが見えたのでモニタを確認すると、写っていました。忘れもしない、あのホソハネコバチです。

葉を枝からそっとちぎり取ってその場に座り込み、レンズを替えて撮影を続けます。やはり前回も見たように、卵を覆う噴火口状の塊の横腹に産卵管を刺しています。

ピンボケですが、頭上を巨大なナシグンバイが通り過ぎても全く動じません。その後撮影の邪魔なので、グンバイさんにはそっと退去してもらいました。


この1枚の葉の2カ所にナシグンバイ卵塊があって、正確には数えられませんが6~7匹のホソハネコバチが産卵していました。



仲間に邪魔されそうになった時に翅を開くようです。

最後は別の葉の卵塊です。撮影時には全く気が付かなかったのですが、卵を覆うタール状物質にホソハネコバチが1匹埋もれています。産卵中の事故か、あるいは羽化した後の脱出に失敗したのかも知れません。

(2020.08.04・明石公園)


4 件のコメント:

  1. こんばんは、
    こんなのが身近なところにいるんですね、これは探してみる必要がありそうですが、この地にのいるのでしょうか。
    梅雨が明けて、暑くなったら虫の数が減ってしまったようで、虫撮りに出掛けても面白みが減ってしまいました。少しばかり、さみしいです。

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    1. そらさん、こんばんは。
      ナシグンバイがいるところなら見つかる可能性はあると思うんですが、産卵中か産卵直後の、まだ傍らに母虫がいるようなタイミングが狙い目のようです。
      こちらでは最近、行きつけの公園などでも虫の種類がどんどん減っていくようで、これまで見落としていたような小さな虫を探すしかないような気がしています。

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  2. こんばんは
    いるかもしれないという視線で見なければ見落としてしまいそうですね。我が家の庭のセイタカアワダチソウのグンバイにも触角の形状の違うホソハネコンバチを見つけました。時間のある時に採集しようと思っていたら家内に引く抜かれていましたが。サクラの葉、機会があれば観察してみます。

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    1. おはようございます。セイタカアワダチソウにもいましたか。グンバイムシの種ごとにそれぞれ別の種が寄生しているとすれば面白いですね。探してみる価値がありそうです。

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