カンパネラ(Campanella)は大型で、柄の収縮しないタイプのツリガネムシです。他の多くの同類と同じく普段は柄で他物に付着して生活していますが、この日公園の池で採ってきたサンプルには柄を離れたカンパネラが無数に泳ぎ回っていました。固着性のツリガネムシでも細胞分裂後の娘細胞や、環境悪化などの原因で柄を離れた細胞は後部に繊毛環を持った自由遊泳型(Telotroch)となります。以下、1~2枚目と3~7枚目はそれぞれ同一倍率です。撮影後、一晩置いてから見ると泳いでいた細胞の多くはシャーレの底に定着していました。
この写真では細胞口が右を向いています。中央に曲がった棍棒上に見えるのが細胞核です。
細胞後部の遊泳用の繊毛環がよく見えます。
細胞が上を向き口部の繊毛環がカバーガラスに接した状態です。長時間観察していて時たま出現しますが、たいがい数秒間しか続きません。撮影には根気が要りますが、繊毛の秩序立った動きにはいつもながら感嘆します。
ピントを少し奥に移動すると核や収縮胞、食道が見えてきます。
(2023.06.06・明石公園の池にて採集)
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