2026年6月23日火曜日

ホリカワクシヒゲガガンボ ♂

 先月♀を出したばかりですが、今度は♂のホリカワクシヒゲガガンボ Ctenophora bifasipennis です。何の木だったか忘れましたが、幹の低い場所にとまっているのを虫仲間に教えてもらいました。羽化後時間が経っていないのか、先の♀に比べると体色が薄いようです。


上向きのお尻を伸ばすと体長20mmくらいだと思います。櫛状の触角と、太い腹端で♂だと分かります。




櫛の歯にはさらに細かい毛が多数生えています。

(2026.06.14・明石公園)


2026年6月19日金曜日

ヒメホコリタケシバンムシ(深度合成)

 先日掲載したケジロヒョウホンムシと同じ時に、同じヒョウホンムシ科の小甲虫をやはりサクラの葉裏から採集していました。ヒメホコリタケシバンムシ Caenocara rufitarse だと思います。ほとんど半球型の体形で、一見やはり葉裏でよく見つかる黒いヒメテントウのようですが、触角を見るとテントウムシ類のそれとは全く似ていません。最初に見つけた1匹はその場で撮ろうとしたのですがやはり逃げ足が速すぎてうまく撮れず、次に見つけたのを1匹持ち帰って冷凍庫に放り込みました。
さて撮影のために冷凍庫から取り出すと、脚は折りたたまれ、特徴的な触角も胸部と腹部の間に引き込まれて見えません。どうにか触角を引き出すことは出来ましたが、脚の方はあきらめました。和名の通り、ホコリタケ類に集まるそうです。




(2026.06.11・明石公園)

2026年6月18日木曜日

ヒメハナカメムシ属の幼虫

 イノコヅチの葉の上を歩いていたヒメハナカメムシ属(Orius)の幼虫です。撮影できたのはこの2匹だけですが、他にも数匹見かけました。成虫も1匹見ましたが、撮影出来ず、種名は分かりません。この仲間は冬場の樹皮下で越冬中の成虫がよく見つかりますが、こちらのように捕食性で、アブラムシやアザミウマ、ハダニなどに対する生物農薬として利用が進められているようです。


これは体長約1.4mm。3齢くらいでしょうか。


こちらは約1.6mmで、4齢くらいと思います。

上と同じ個体です。

(2026.06.11・明石公園)



2026年6月16日火曜日

オオモンクロバチ科 Lagynodes kushinada(フシグロラギノバチ)

 イノコヅチの葉の上を歩いていく微小なアリに見えたのが、ルーペで確認すると Lagynodes 属の無翅の♀でした。この仲間のハチを見るのはまだフィルムカメラを使っていた1997年以来です。当時はどうやら無翅のハチらしいというくらいしか分からなかったのですが、以前のブログを始めて間もない頃にその写真を掲載したところ複数の方からオオモンクロバチ科 Lagynodes 属だと教えていただきました。約30年ぶりの再会ですが、前回のような斑紋が全くないので同属別種のようです。葉の上を逃げ回ってじっくり撮影できないので、深度合成撮影のために持ち帰ろうと容器を出しかけた途端に葉から落ちて見失ってしまいました。体長約1.4mmです。
前回の記事の時点では種名を推測できるような資料が見つかりませんでしたが、今回改めて調べてみると、昨年発表されたばかりの次の論文が出てきました。日本産 Lagynodes 属の再検討ということで、既に知られていた1種に加えて5種が新種として記載されています。
Taxonomic Notes on the Genus Lagynodes Förster, 1840 (Hymenoptera: Ceraphronoidea: Megaspilidae) from Japan, with Descriptions of Five New Species
Mamoru TERAYAMA, Hiromi FUKAGAWA, Satoshi KUBOTA
こちらからダウンロードできます。)
細かな点は省きますが、今回撮影した画像をこの論文の検索表や標本画像に照らして検討すると、形態や色彩、体長などの特徴が Lagynodes kushinada によく一致します。ただ、存在するはずの単眼が写真からは確認できないのですが、論文掲載の標本写真でもほぼ見えないので仕方がないでしょう。新種記載された5種のうちの一つで、ホロタイプは東京の公園の草むらで採集されたものだそうです。♂は知られていないようですが、この論文に記載された6種のうち本種を含めて5種の♂は未確認、残りの1種は♀が未確認とのこと。Lagynodes 属はほとんどが地下性と考えられているそうなので、研究も簡単には進まないのでしょう。次の機会があれば是非採集しておこうと思いますが、私のように目視だけに頼って虫探しをしていたのでは30年に一度というのがいいところかも知れません。
ここまで書いた後で、こんな記事を見つけました。新種5種を含め日本産 Lagynodes 属の6種すべてに和名がつけられているようで、L. kushinada はフシグロラギノバチとなっています。他にも学名の由来など、論文著者へのインタビューも交えて面白い話題が紹介されているので興味のある方は是非ご一読下さい。






(2026.06.11・明石公園)


2026年6月15日月曜日

ケジロヒョウホンムシ(深度合成)

 以前のブログにはじめてこの小さな甲虫を出した時はどのグループに属するのかすら分からず、とりあえず“ハムシの一種?”としていたところ、匿名の方からケジロヒョウホンムシ Hanumanus senilis という種名を教えていただきました。ヒョウホンムシ科の一種で、この仲間は名前通り昆虫などの標本や乾燥食品などを食害するそうですが、この時期、サクラの葉の裏にとまっているのをよく見かけます。しかしわずかな刺激ですぐに落下するし、落ちるのを受け止めて葉に乗せても一瞬“死に真似”をしたあと一目散に駆け出すのでなかなか撮影できません。それで今回は1匹採集してかえり、いつものように深度合成撮影をしました。

少しでも形を整えようと悪戦苦闘の結果ゴミだらけになってしまいました。

前胸背から上翅にかけて、長短の毛の組み合わせが独特です。



(2026.06.11・明石公園にて採集)


2026年6月13日土曜日

キマダラセセリ

 普段うろついている街中の公園では、セセリチョウと言うとイチモンジセセリチャバネセセリがほとんどですが、この日は珍しくキマダラセセリ Potanthus flavus が来ていました。先の2種に比べると明るい色彩で飛んでいてもよく目立ちます。





(2026.06.11・明石公園)

2026年6月12日金曜日

シバツトガ

 公園の芝生広場に植えられたマツの球果に乗っていました。シバツトガ Parapediasia teterella だと思います。名前通り幼虫は芝生の害虫で、おかげで大変地味な虫にもかかわらずネット検索すると大量の記事が出てきます。前翅長約8mmです。



(2026.06.06・明石公園)

2026年6月11日木曜日

キイトトンボのペア

 交尾中のキイトトンボ Ceriagrion melanurum です。

特に説明することもありません。

(2026.06.06・明石公園)


2026年6月10日水曜日

クロボシトビハムシのペア

 トウネズミモチの葉でよく見つかるクロボシトビハムシ Longitarsus bimaculatus です。以前のブログにも出していますが、今回は交尾中の雌雄です。♀が♂を背負ったまま歩き回るので追いかけながら撮りました。体長は♀2.4mm、♂2mmくらいです。






(2026.06.04・明石公園)

2026年6月9日火曜日

ミツボシツチカメムシの幼虫?

 前日の雨で湿った切り株の上を小さな赤い虫が横切っていきます。ダニにしてはちょっと大きいなと思ってレンズを向けると、カメムシの幼虫でした。場所柄からツチカメムシ類の幼虫ではないかと思って検索すると、「ふしあな日記」のこちらの記事に掲載されているミツボシツチカメムシ Adomerus triguttulus の幼虫がよく似ています。成虫はこの公園でもよく見かけるので同種の可能性は高そうですが、ツチカメムシの若齢幼虫も同じような体色をしているようなので、あるいはそちらかも知れません。因みに上にリンクした「ふしあな日記」ではミツボシツチカメムシを飼育観察されていて、母虫の産卵から卵塊を運んだり幼虫に給餌したりする様子まで紹介されています。

左の触角が切れています。

体長約2.7mmです。

(2026.06.04・明石公園)


2026年6月8日月曜日

コガネグモとシロカネイソウロウグモ

 高さ1mほどに伸びたセイタカアワダチソウの間に、大きなコガネグモが巣を張っているのを見つけました。通路に腹面を向けていて、反対側は草が密生しているので背中の模様を確認できないのですが、体長が20mmほどもあるのでコガネグモ Argiope amoena に間違いありません。網にかかったバッタの仲間を食べているところでした。
この公園ではよく目にするのはコガタコガネグモばかりで、コガネグモの成体はあまり見かけません。と言って別に珍しいものでもないのでとりあえず記録だけ、というつもりで何枚か撮影しておいたのですが、帰宅後パソコンで画像を見ると、撮影時には気づかなかった寄食者が写っていました。銀白色に輝くシロカネイソウロウグモです。これまで越冬中の幼体やジョロウグモの巣の端にぶら下がっている(こちら)のを見たことはありますが、実際に家主の食事のお相伴にあずかっているところは初めてです。気づいていればもっと丁寧に撮ったものを、全く迂闊でした。普通種と思っても、気を抜かずによく観察しないといけませんね。


焦点から外れていますが、獲物の上に白いクモが写っています。


気づかぬままに、シロカネイソウロウグモもにどうにかピントが合っていました。

上のカットからトリミングしたものです。

(2026.06.04・明石公園)


2026年6月7日日曜日

カシワマイマイの幼虫

 アベマキの幹を上っていた毛虫を、軽く息を吹きかけて止めました。体長30mmほどのカシワマイマイの幼虫です。終齢では巨大な毛虫になるのですが、これで3齢か4齢くらいでしょうか。世の中に毛虫の好きな人は多くないと思いますが、細部をじっくり見るとその構造の複雑さに驚かされます。動きを止めている間に、各部のアップを撮っておきました。







(2026.05.24・明石公園)


2026年6月6日土曜日

アベマキ葉裏の繭から羽化したゾウムシ

 昨日の記事の、アラカシの葉裏についていた繭を持ち帰ってから6日目、羽化が始まりました。
繭を作った虫の正体さえ分かればよいと思って容器に入れたまま放置していたのですが、この日の朝ふとルーペで覗いてみると、ちょうど繭の一端がきれいな円形の蓋状に噛み切られていて、隙間から中の虫が見えています。やがて蓋を押し開けて出てきたのは体長2mm半ほどのゾウムシでした。
このゾウムシ、以前にも見たことがあると思って調べると、同種と思われるものを6年前に出していました。その記事では種名を「マダラケシツブゾウムシ?」としていたのですが、これはマメダオシやアメリカネナシカズラに寄生して虫こぶを作る種です。今回同じものがアベマキについた繭から出てきたことで、別種であることがはっきりしました。
そこであらためて甲虫図鑑やネット情報にあたってみたのですが、うまく当てはまる種が見つかりません。体形や上翅の斑紋はアカタマゾウムシ Stereonychus thoracicus に似ていると思ったのですが、これはヤチダモに寄生する種で、体長も5~5.5mmと倍以上あって全くの別種です。ただこの種の属する Stereonychus はすべて脚の爪が1本ということですが、下の写真から分かるように今回繭から出てきたゾウムシも爪が1本です。多くの甲虫と同様ゾウムシでも通常爪は1対なので、それが1本ということは候補がかなり絞れそうな気がしますが、 Stereonychus 属以外の1本爪ゾウムシがどれくらいいるのかもよく分かりません。ただ外見も似ていることから、Stereonychus の可能性もあるのではないかと想像しています。







「一本爪」であることが見てとれます。

深度合成でも撮っておきました。



口吻が腹面に引き込まれ、触角もそれに隠れて見えませんが、うまく引き出すことが出来ませんでした。


(2026.05.30・自宅)