やや小型の、左右に扁平で赤みがかった殻を持つミジンコです。最近ようやく購入した「日本産ミジンコ図鑑」で調べると、写真で確認できる限りの特徴はシカクミジンコ Alona quadrangularis に一致するのですが、ただ一点、説明文にある殻の「背縁に平行した明瞭な縞模様」が確認できません。他の Alona 属やマルミジンコ科にひとわたり目を通しましたが、より特徴の一致する種は無さそうなので、とりあえず疑問符付きでシカクミジンコの名を挙げておきます。
暗視野で。
殻面にピントを合わせても縞模様が見えません。
頭部です。二つの黒い円い点は左が複眼、右が単眼、吻の下に半円形に張り出しているのは唇片です。
後腹部。黒っぽい大きな爪が尾爪、その基部から出ている小さい爪が基刺、下面に鋸の歯のように並んでいるのが肛刺・側刺です。このあたりの形状や数が同定のための重要なポイントですが、写真はピントが浅いので何枚か撮って見比べないとなかなか全ての特徴は確認できません。
(2019.11.25・明石公園 桜堀にて採集)