2026年2月4日水曜日

イソフサヤスデ?

 海岸の砂地の、雑草の根際にあった石の裏で、小さなフサヤスデの集団が越冬していました。ケヤキなどの樹皮下でよく見るハイイロフサヤスデ(ハイイロチビフサヤスデ)Eudigraphis kinutensis に似ていますが、大きめの個体では頭部が黒っぽく、また生息場所からも同属のイソフサヤスデ E. nigricans の可能性が高いのではないかと思います。ただし最大の個体でも2mm足らずで体節の数も少なく、すべて幼体のようなので特徴がいまひとつはっきりしません。種名は疑問符付きとしておきます。

最大の個体で体長(尾毛を除く)約1.8mmです。




体長1mmと0.8mmくらいの若齢個体。


(2026.01.21・明石市藤江)


2026年2月3日火曜日

セアカゴケグモ幼体と成体

 浜辺の石の下に隠れていた体長4mmほどのクモです。
体形はヒメグモの仲間のようで、腹部に特徴的な模様があるので名前調べは簡単かと思われましたが、意外に時間がかかりました。ネット上であちこち探してようやく見つけたのがセアカゴケグモ Latrodectus hasseltii の幼体です。確かにヒメグモ科ではありますが、全く予想外でした。そう言われてみれば、体色は全く違いますが腹部の中央に走る白い帯は成体の赤い帯と同じ形をしていて、同種の幼体であることを示しているようです。幼体は雌雄ともに、また♂は成体でもこのような色や模様を持っているようですが、♂であれば体長4mmもあればほぼ成体で、触肢も大きくなっているはずなのでこれは♀の幼体として間違いないでしょう。





以下は、同じ日にやはり浜辺に落ちていた大きな板切れの裏にくっついていたセアカゴケグモの♀成体です。



この日、同じような♀成体は3匹見ました。30年前の騒ぎは何だったのだろうと思うくらい最近では名前を聞くこともほとんどなくなりましたが、このあたりでも完全に定着しているようです。

(2026.01.21・明石市谷八木)


2026年2月1日日曜日

ヒゲブトホソアリモドキ

 先日のモモブトトビイロサシガメの記事の1枚目に、ピンボケで小さく写っていたアリモドキの一種です。
この日、木切れや石ころを裏返すと何度も出てきたのですが、肉眼ではアリにしか見えません。ルーペで見てやっと甲虫であることは分かったのですが、アリと同じようにひたすら歩き続けてほとんど立ち止まらず、カメラの視野に捉えるのも一苦労です。ほとんどピントを合わせることも出来ないので、スタック撮影用に2匹ばかり採集して帰りました。
保育社の甲虫図鑑で調べると、大きさや体形、斑紋がヒゲブトホソアリモドキ Anthicus monstrosicornis によく似ています。また“頭部後縁が中央で湾入する”という特徴も写真で確認できるのですが、“♂の触角第5~6節が強く内方にひろがる”というのは採集した2個体ともに認められません。ただ“砂浜で発見されるが少ない”ともあるので、同種の♀である可能性がありそうですが、決めるには図鑑よりもう少し解像度の良い画像を見たいところです。
ネット検索では各地の採集記録は出てくるのですが、生体も標本も写真がほとんどありません。ようやく探し出したのは iNaturalist に投稿されたこちらだけでした。中国大陸での記録ですが、かなり鮮明な画像で触角第5~6節の特徴がはっきり確認でき、同定に間違いはなさそうです。そしてその画像を今回撮影したものと比較すると、上記の触角第5~6節以外にはほとんど違いがないので、こちらの方は同じ Anthicus monstrosicornis の♀と考えて良いと思います。

これが現場で撮った一番ましな写真です。

以下、深度合成画像です。




次は同時に採集したやや小型の個体です。


触角は普通で、こちらも♀のようです。

(20256.01.21・明石市藤江)


2026年1月31日土曜日

フタホシシリグロハネカクシ

 これも浜辺に落ちていた板切れを裏返すと出てきた、細長いハネカクシの一種です。
この仲間にしては斑紋がはっきりしているので身元調べも楽だろうと思いながら甲虫図鑑を開くと、案の定すぐに目星がつきました。上翅に1対の黒紋、そして腹部の先端近くにも黒い部分があって、名前がフタホシシリグロハネカクシ Astenus bicolon。見たままの分かりやすい和名ですが、上翅の黒紋は消えている個体もあるそうです。他の特徴も合っているので多分これに間違いないでしょう。体長は約4mmです。顔面も撮りたかったのですが、真冬の寒さにも負けず元気に歩き回るので断念しました。



(2026.01.21・明石市藤江)

2026年1月30日金曜日

不明カメムシ若齢幼虫

 浜辺に転がっていた石の裏の、ちょっとした窪みに集まっていたカメムシの幼虫たちです。
体長は1.2から1.5mmくらいで、1齢か2齢くらいでしょうか。この齢の幼虫から成虫の姿を想像するのは難しいですが、こんな場所で見かけるカメムシの中ではヒメマダラナガカメムシか、同じ日に撮影したフタモンホシカメムシあたりが思い浮かびます。しかし前者はそもそも成虫越冬とされていて、こんな若齢幼虫でも越冬することがあるのかどうかわかりません。後者は幼虫でも越冬することは確かですが、両種とも図鑑やネット上にも比較できるような画像が見つからず、候補を絞ることは出来ませんでした。






(2026.01.21・明石市谷八木)


2026年1月29日木曜日

マルシラホシカメムシ

 浜辺の越冬昆虫が続きます。
これは平たい石の裏にいたマルシラホシカメムシ Eysarcoris guttigerus です。


石を裏がえすとすぐに歩き始めたのでこんな写真しか撮れませんでした。このあたりでは平年以下の気温でしたが、越冬昆虫の撮影にはもっと寒いほうが好都合です。

(2026.01.21・明石市谷八木)


2026年1月27日火曜日

越冬中のフタモンホシカメムシ

 昨日の記事に続き浜辺の虫探し。
砂地の上に落ちていた板切れの裏にくっついていたフタモンホシカメムシ Pyrrhocoris sibiricus です。

体長は8mmに7.5mmくらい。大きさも体色も違うのでもしかしたら♂と♀か、と思い裏がえしてお腹も撮ってみました。

ひっくり返すと脚をばたつかせてすぐに起き直ってしまうのでうまく撮れないのですが、これが大きい方で、

これが小さい方ですが、色合い以外に特に違いは見られません。どちらも基節窩(脚の付け根の部分)の外側が淡色なのは、同属でよく似たクロホシカメムシ P. sinuaticolli から区別できる特徴です。

これは同じ場所にいた短翅型で、体長は約8mm。

これも裏がえしてみると、腹端の構造が上の2匹と少し違うように見えます。ただしこれが雌雄の違いを示しているのかどうかは、勉強不足で分かりません。

同じ個体の顔です。

(2026.01.21・明石市藤江)