11月以降、孵化したばかりと思われる季節外れのハラビロカマキリ幼虫をちらほら見かけました。今年は10月に入っても夏のような高温が長く続いたので、少し早めに産み付けられた卵が孵化してしまったのかと思いますが、ネット情報を探すと今年に限らず、またハラビロ以外でもカマキリ類の卵が年内に孵化してしまうのは特に稀な現象でもないようです。これらの幼虫が生きて冬を越せるとは思えませんが、これも温暖化の影響なんでしょうか。
写真の2匹はそれぞれ別の日に同じ公園内で撮ったものですが、場所はかなり離れているので別々の卵から生まれたものだと思います。
2024年12月9日月曜日
晩秋のハラビロカマキリ幼虫
2024年12月4日水曜日
2024年11月30日土曜日
クヌギハケタマフシに産卵するオナガコバチ科の一種(Torymus sp.)
アベマキの葉裏に出来たクヌギハケタマフシに、金属光沢に輝く美しいオナガコバチが産卵していました。大きさや体色の異なる2種がいて、どちらも以前コナラの枝先のナラメリンゴフシに産卵していた種によく似ています。おそらくTorymus 属ではないかと思いますが、確かではありません。同じ虫こぶに産卵するハチとしては、この秋だけでイソウロウタマバチ、カタビロコバチ、ナガコバチに続いて4種目ですが、一種類の虫こぶがずいぶん多種類のハチに狙われるものです。
2024年11月28日木曜日
シンジュキノカワガ・繭づくり
クスノキの幹でシンジュキノカワガの幼虫が繭を作りはじめていました。
虫仲間に教えられて最初にこの幼虫を見たのは9月の初めで、すでにその時にもいくつかの繭が見つかっていたのですが、11月半ばも過ぎてまだ活動していることに驚きました。前回幼虫を見た数本の細いシンジュには幼虫もまだ数匹残っていて、繭を作っていたクスノキはそこから園路をはさんで10mばかり離れた場所です。
2024年11月25日月曜日
キクグンバイ
普段から好んで撮っている小さな虫の中でもグンバイムシ類は特にお気に入りですが、このキクグンバイ Galeatus spinifrons は初めてです。キクの害虫として知られていて、ヨモギ類にもつくということですが、なぜかこれまで見る機会がありませんでした。
いつもの虫仲間がノジギクの花壇で見つけた1匹を撮らせてもらったのですが、1匹いたのだからまだまだ他にもいるだろうと思ってその場では数枚撮っただけで済ませたのが間違いで、後で戻ってきて探しまわっても1匹も見つかりませんでした。折から公園内の別の場所で菊花展が開かれていたので、そこから偶然飛来した個体だったのかもしれません。
翅端まで3mmばかりの小さな虫ですが、その造形には驚かされます。
2024年11月23日土曜日
ヒメコバチ科 Sympiesis hirticula
以前にはこの公園でも冬場に木の葉をめくって歩くといろいろなコバチ類が見つかったものですが、10年ばかり前からそれが急激に少なくなってしまいました。はじめの2~3年は年による変動くらいに思っていたのですが、以後毎年減り続ける一方で一向に回復の兆しはありません。もちろんコバチに限らずほとんどの昆虫が種数、個体数ともに減ってきているのですが、冬場の虫探しの大きな楽しみだっただけに全く残念です。
この ヒメコバチ科 Sympiesis hirticula Kamijo, 1976 も以前ならごく普通に見られたコバチの一つですが、この日見つけたのは久しぶりです。1枚のイスノキの葉の裏に6匹も集まっていたので、同じ寄主から羽化してきた兄弟姉妹ではないかと思いましたが、周囲を探してもそれらしい残骸は見つかりませんでした。
この種の特徴や判別点については、記載された上條先生からいただいたコメントがこちらの記事にあります。その記事に深度合成画像を載せた個体は♀と判定していただきましたが、BABAさんの記事では♂の深度合成画像が見られます。やはり上條先生からのコメントによれば、この種は腹部の形以外に外見上の雌雄差がほとんどないそうです。
2024年11月20日水曜日
クモヘリカメムシ 越冬前?集団
先日も出したばかりのクモヘリカメムシですが、いつもの公園では今年は例年になく数が多かったような気がします。草むらを歩く足元から次々とび出してくるというような光景はさすがに11月に入るとあまり見られなくなりましたが、あちこちの木の葉の裏でじっとしているのが目につき、さらに写真のように多数の個体がクワの葉の間に集まっているのを見つけました。この場所でこのまま冬を越すわけではないと思いますが、これも越冬の準備かも知れません。