2026年3月10日火曜日

ムクノキ樹皮下で越冬中のドウシグモ

 当ブログではおなじみのドウシグモ Asceua japonica です。ここしばらく見ていませんでしたが、1本のムクノキの樹皮下から数匹見つかりました。こちらこちらのようにアリを専門に捕食する徘徊性のクモですが、冬場は樹皮下で、木屑を綴った巣の中で越冬しています。下の写真には複数の個体が含まれていますが、体長はどれも3mm前後で、触肢が膨らんでいないので♀だと思いますが、腹部が小さいので未成熟なのでしょう。全国的に報告例の少ない種のようですが、こちらの記事には西日本での観察例や、独特な捕食習性がまとめられています。







(2026.03.06・明石公園)


2026年3月8日日曜日

ウスキケシマキムシ?

 地衣類に覆われた石垣を、マルトビムシでもいないかと思いながらじっと見ていると、上方から小さな甲虫が歩いてきました。ちょっと指を近づけ、警戒して立ちどまったところを数枚。すぐまた歩き始めて、わずかに目を離したすきに見失ってしまいました。
大きさも形も、この公園で時々見かけるヤマトケシマキムシ(?)に似ていますが、前胸背板の形がちょっと違い、触角の球桿部も細いようです。そこでその周辺をあたってみて、同じヒメマキムシ科のウスキケシマキムシ Corticaria japonica  あたりか、と見当を付けてみましたが、写真では細かい部分が確認できず、あまり自信はありません。


体長は約1.7mmです。



(2026.03.02・明石公園)


2026年3月7日土曜日

クヌギカメムシ・初齢と2齢幼虫

 クヌギカメムシの卵が孵化していました。
ここ数年来毎年産卵を確認している若いクヌギの幹です。卵塊を包むゼリー状の覆いの下から幼虫が現れる様子を撮りたくてときどき立ち寄っていたのですが、今回はタイミングを逃したようで、どの卵塊でもすでに孵化は済んでいました。

孵化して間もない1齢幼虫たちです。

緑色のゼリーは当面の食料になるもので、幼虫は孵化するとその場で口吻を差し込んで吸収を始めます。

この卵塊では一足先に孵化が終わったらしく、ゼリーはほとんど食べつくされて幼虫たちは丸々と太っています。

こちらではほとんどの幼虫が2齢への脱皮を終えていました。

脱皮途中の幼虫です。
3年前に撮った孵化はこちら、その前年秋の産卵の様子はこちらに出しています。

(2026.03.06・明石公園)

2026年3月5日木曜日

シリボソハナレメイエバエ属の一種?(?Pygophora sp.)

 ひと月も前に撮ったハエです。サザンカの花の中にいて思うような角度から撮ることが出来ず、所属調べも難しそうなので放置していたものですが、しばらく更新も出来ていないので重い腰を上げて調べてみました。まず全体の印象は以前のブログに出したホソハナレメイエバエ属の一種(イエバエ科ハナレメイエバエ亜科)に似ています。その線で調べてみると、おなじみのそらさんのところと、やはりよく参考にさせていただいている“廊下のむし”さんのところで紹介されているシリボソハナレメイエバエ属にいくつかの特徴が一致することが分かりました。花弁や葯が邪魔をして写真では確認できない部分もありますが、見える部分だけから判断するとこの属である可能性が高いと思っています。
と、ここまで書き終わった後、投稿する前にもう一度検索してみると4年前の自分の記事が見つかりました。しかも今回よりかなり詳細な写真を撮っています。自分の迂闊さが嫌になりますが、4年ぶりなのでそのまま出しておきます。

いつものようにストロボ撮影ですが、花弁からの反射光のせいで本来の体色が出ていないかも知れません。

翅にピントの合ったのも1枚。

“廊下のむし”さんの記事にもある通り、眼の奇麗なハエです。

最後にもう少し撮りやすい場所まで出てきてもらおうと葉っぱの先でそっとつついてみると、やっぱりそのまま飛んで行ってしまいました。

(2026.02.02・明石公園)

2026年2月19日木曜日

アライヒシモンヨコバイ?

 アラカシの葉裏にとまっていたヨコバイです。初めて見る種だと思いながら撮影したのですが、調べてみると同種と思われるものを「アライヒシモンヨコバイ?」として以前のブログにも出していました。これは最近記載された種で、従来から知られていたヒシモンヨコバイ Hishimonus sellatus に酷似していて外見から両種の違いを見分けるのは困難なようです。ただ、両種のうち成虫で越冬するのはアライヒシモンヨコバイ H. araii のみということなのでそちらの可能性が高いと考えたわけですが、最近の温暖化のせいなのか、これまで成虫では越冬しないとされていた種でも真冬に成虫が見つかる例も多いので、決め手にはならないかも知れません。今回も疑問符付きで出しておきます。





翅端まで約4.3mm。レンズを近づけるとすぐに回れ右をしてしまうので正面像が撮れませんでした。

(2026.02.15・明石公園)

2026年2月18日水曜日

ツマアカヒメテントウ??

 これもケヤキの樹皮下で、タマゴクロバチの仲間と一緒にいた体の前後がオレンジ色の小さなテントウムシです。
他の虫に気をとられていたせいでかなりいい加減な写真が2枚しかありません。甲虫図鑑を見るとこの色合いの小型テントウはヒメテントウ属 Scymnus に数種が存在しますが、その中でこのあたりにいそうな普通種はツマアカヒメテントウ S. dorcatomoides とニセツマアカヒメテントウ S. rectoidesのようです。そのどちらかの可能性が高いと思いますが、この写真からは判別点が読み取れないので、とりあえず疑問符付きでツマアカヒメテントウとしておきます。



(2026.02.10・神戸市西区伊川)

2026年2月13日金曜日

マルコチャタテ(の幼虫?)

 ケヤキの樹皮下から出てきた、肉眼ではどっちが頭かもわからないような小さな虫にレンズを向けてみると、以前に一度だけ撮ったことのあるマルコチャタテ でした。12年前はじめて見た時に、翅が無いので「チャタテ類の幼虫」として投稿し、Psocodea さんから「 Cerobasis guestfalica の成虫、コチャタテ亜目コチャタテ科」と教えていただいた種(和名がマルコチャタテ)です。「同定手引 屋内害虫の同定法(5)噛虫(チャタテムシ)目」(こちらからダウンロードできます)によれば体長1.6~2mmで、単為生殖で卵胎生と言われる、とあります。つまりアブラムシのように幼虫を出産するということですね。また翅については「前翅微翅型, 後翅無翅型」で、完全な無翅ではなく鱗状の微小な前翅があるそうです。ただ今回の個体は12年前に撮ったものより小さくて体長1.2mmほどしかなく、また頭部の大きさのわりに腹部が小さいので、まだ成虫にはなっていないようです。




(2026.02.10・神戸市西区伊川)