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2026年8月27日木曜日

ナミガタチビタマムシ

 誰かがムクノキの葉を齧っています。


冬場の樹皮下ではお馴染みの、ナミガタチビタマムシ Trachys griseofasciata です。

同属のヤノナミガタチビタマムシ T. yanoi と酷似していますが、ムクノキの葉を食べるのはほぼナミガタだそうです。

形態上の区別点は頭楯の形(縦横比)です。この写真では触角の間の横皴に覆われている部分がそれですが、ヤノナミガタに比べてナミガタの方が横長なのだそうで、ネット上の画像を見るとやはりこれはナミガタチビタマムシとして良さそうです。こちらには深度合成画像を出しています。

(2026.08.23・明石公園)


2026年8月25日火曜日

ケブカホソクチゾウムシ

 エノキの葉が穴だらけ。

ところどころに犯人の小さな影が見えます。

ケブカホソクチゾウムシ Sergiola griseopubescens 。サクラやケヤキなどの葉でも見かけますが、一番の好物はエノキのようです。最普通種ですが、前回記事にしたのは14年前でした。

体長約1.8mm、口吻の先まで測ってもやっと2mmを超えるくらい。

冬の間は、こちらのようにケヤキやムクノキの樹皮下に集まっているのがよく見られます。

(2026.08.18・明石公園)


2026年8月2日日曜日

オビデオゾウムシ(深度合成)

 センダンの葉の、縁が細長く巻き上がっているのを何気なく広げてみると、小さなゾウムシが何匹も隠れていました。オビデオゾウムシ Orsophagus trifasciatus です。この種は10年ほど前にやはりセンダンの葉で見つけたことがあって、センダンの葉捲の中で見つかるらしいということもその時に調べていたのですが、すっかり忘れていました。いくつかの葉捲の中からたくさん出てきたものの、開いた途端逃げ回るのでその場で撮影するのはあきらめ、2、3匹採集して帰りました。
その後あらためてネット情報を探してみると、「夢の中の虫」というブログでこのゾウムシについて詳しく調べられた記事を見つけました(2023.02.09,2023.02.10)。それによるとセンダンの葉捲というのはセンダンコクロキジラミの寄生によって形成されるものだそうです。その中に入っているゾウムシはいわゆる居候ということでしょうか。このセンダンコクロキジラミはたまに見かけるのですが、大抵は他の植物上で、センダンでは一度くらいしか見たことがありません。今回見つけた葉巻もすでに古くなったもののようで、キジラミの姿はありませんでした。ただ、上記「夢の中の虫」の管理人さんはこの「葉捲って何やろか?」と疑問を呈しておられるので、今回その実物の写真を撮っておかなかったのを悔やんでいます。




ここまで3枚は同じ個体ですが、口吻が横を向いてしまいました。以下3枚は別個体です。




(2026.07.24・明石公園にて採集)


2026年7月28日火曜日

ムシクソハムシの幼虫

 サクラの葉の裏に、ムシクソハムシの幼虫巣(糞ケース)がついていました。と言ってもこれだけ見てムシクソハムシと断定はできませんが、この公園でこれに似た糞ケースを作るのは(知る限りでは)ツツジコブハムシだけで、そっちの方はツツジ類を専門に食べるのに対してムシクソの方は広食性でサクラにもつくそうなので、これはムシクソハムシと考えて間違いないでしょう。
昨年も同じものを出しているのですが、今回は巣の周囲に葉の表皮を齧り取った跡が見えます。食事の様子を撮れないかとしばらく追いかけてみましたが、幼虫はひょこひょこ歩くし葉が柔らかくて不安定でなかなかピントが合わず、あまりうまく撮れませんでした。






(2026.07.14・明石公園)


2026年7月26日日曜日

ヒロオビジョウカイモドキの交尾

 ヒロオビジョウカイモドキ Intybia histrio は広葉樹の葉裏を見上げて歩いているとときどき見つかる、このあたりではわりあい普通の甲虫ですが、交尾中の様子は初めて見ました。過去に♀♂が向かい合って触角をくっつけあう求愛行動(?)を何度か見たことがありますが(こちらこちら)、このペアもやはり同じような手続きを経て交尾に至ったのでしょうか。♂の触角は独特の構造をしていて、おそらく♀を交尾に誘う機能があるのだろうと想像してしまいますが、実際にどうなのかは知りません。

撮影のために葉を裏がえすとあちこち逃げ回りましたが、何とか最後までペアを解消せずにいてくれました。

♂の触角の拡大写真はこちらに出しています。


(2026.07.14・明石公園)


2026年6月19日金曜日

ヒメホコリタケシバンムシ(深度合成)

 先日掲載したケジロヒョウホンムシと同じ時に、同じヒョウホンムシ科の小甲虫をやはりサクラの葉裏から採集していました。ヒメホコリタケシバンムシ Caenocara rufitarse だと思います。ほとんど半球型の体形で、一見やはり葉裏でよく見つかる黒いヒメテントウのようですが、触角を見るとテントウムシ類のそれとは全く似ていません。最初に見つけた1匹はその場で撮ろうとしたのですがやはり逃げ足が速すぎてうまく撮れず、次に見つけたのを1匹持ち帰って冷凍庫に放り込みました。
さて撮影のために冷凍庫から取り出すと、脚は折りたたまれ、特徴的な触角も胸部と腹部の間に引き込まれて見えません。どうにか触角を引き出すことは出来ましたが、脚の方はあきらめました。和名の通り、ホコリタケ類に集まるそうです。




(2026.06.11・明石公園)

2026年6月15日月曜日

ケジロヒョウホンムシ(深度合成)

 以前のブログにはじめてこの小さな甲虫を出した時はどのグループに属するのかすら分からず、とりあえず“ハムシの一種?”としていたところ、匿名の方からケジロヒョウホンムシ Hanumanus senilis という種名を教えていただきました。ヒョウホンムシ科の一種で、この仲間は名前通り昆虫などの標本や乾燥食品などを食害するそうですが、この時期、サクラの葉の裏にとまっているのをよく見かけます。しかしわずかな刺激ですぐに落下するし、落ちるのを受け止めて葉に乗せても一瞬“死に真似”をしたあと一目散に駆け出すのでなかなか撮影できません。それで今回は1匹採集してかえり、いつものように深度合成撮影をしました。

少しでも形を整えようと悪戦苦闘の結果ゴミだらけになってしまいました。

前胸背から上翅にかけて、長短の毛の組み合わせが独特です。



(2026.06.11・明石公園にて採集)


2026年6月10日水曜日

クロボシトビハムシのペア

 トウネズミモチの葉でよく見つかるクロボシトビハムシ Longitarsus bimaculatus です。以前のブログにも出していますが、今回は交尾中の雌雄です。♀が♂を背負ったまま歩き回るので追いかけながら撮りました。体長は♀2.4mm、♂2mmくらいです。






(2026.06.04・明石公園)

2026年6月6日土曜日

アベマキ葉裏の繭から羽化したゾウムシ

 昨日の記事の、アラカシの葉裏についていた繭を持ち帰ってから6日目、羽化が始まりました。
繭を作った虫の正体さえ分かればよいと思って容器に入れたまま放置していたのですが、この日の朝ふとルーペで覗いてみると、ちょうど繭の一端がきれいな円形の蓋状に噛み切られていて、隙間から中の虫が見えています。やがて蓋を押し開けて出てきたのは体長2mm半ほどのゾウムシでした。
このゾウムシ、以前にも見たことがあると思って調べると、同種と思われるものを6年前に出していました。その記事では種名を「マダラケシツブゾウムシ?」としていたのですが、これはマメダオシやアメリカネナシカズラに寄生して虫こぶを作る種です。今回同じものがアベマキについた繭から出てきたことで、別種であることがはっきりしました。
そこであらためて甲虫図鑑やネット情報にあたってみたのですが、うまく当てはまる種が見つかりません。体形や上翅の斑紋はアカタマゾウムシ Stereonychus thoracicus に似ていると思ったのですが、これはヤチダモに寄生する種で、体長も5~5.5mmと倍以上あって全くの別種です。ただこの種の属する Stereonychus はすべて脚の爪が1本ということですが、下の写真から分かるように今回繭から出てきたゾウムシも爪が1本です。多くの甲虫と同様ゾウムシでも通常爪は1対なので、それが1本ということは候補がかなり絞れそうな気がしますが、 Stereonychus 属以外の1本爪ゾウムシがどれくらいいるのかもよく分かりません。ただ外見も似ていることから、Stereonychus の可能性もあるのではないかと想像しています。







「一本爪」であることが見てとれます。

深度合成でも撮っておきました。



口吻が腹面に引き込まれ、触角もそれに隠れて見えませんが、うまく引き出すことが出来ませんでした。


(2026.05.30・自宅)



2026年6月1日月曜日

ヒメコブハムシの卵(糞ケース)

 いつもの公園のイタドリにヒメコブハムシ Chlamisus diminutus が来ていることを初めて知ったのは2年前の5月で、昨年も同じ季節に見ています。今年もそろそろ産卵の季節かと思って探しに来たのですが、何匹かの成虫は見かけたものの、産卵中の個体は見つかりません。すでに産み付けられて糞のケースに納まった卵はあちこちで見つかったので、かわりにそれらを撮影しておきました。

必ずかどうかは分かりませんが、これまでに見たところでは卵の入った“糞ケース”は常に葉柄の付け根に近い茎にくっつけられていました。ここでは3個産み付けられていますが、中央の糞ケースには小さな穴が開いています。

上から見ると左上のもう一つにも穴が見えます。母虫の作業ミスでしょうか。

糞ケースは上部に細長く伸びた突起がついているものが多いのですが、それが短かったり、全くないものもあります。

ここには4個並んでいますが、一番右の糞ケースには突起がないどころか、上部が開けっ放しです。

黄色の卵がむき出しですが、産卵の途中で邪魔でも入ったのか、あるいは材料が足りなかったのかも知れません。

この5個では上部の突起は短めです。母虫の個性でしょうか。

この日は合計五つの卵塊が見つかりましたが、孵化には早いのか、糞ケースを背負った幼虫は見かけませんでした。


糞ケースは私の老眼ではゴミにしか見えませんが、それが付着している茎には必ず表皮が齧られた跡があるので、それを目当てに探すと案外簡単に見つかります。

この成虫はちょうど葉柄の付け根でじっとしていたので、もしやこれから産卵か、と期待したのですがそのまま立ち去ってしまいました。邪魔が入ったので中止したのかな?

(2026.05.24・明石公園)