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2026年10月28日水曜日

コブドウトリバ

 ヤブガラシに集まるトリバガの仲間と言えばこの公園ではシラホシトリバが多いのですが、この日来ていたのは別の種でした。調べてみるとコブドウトリバ Nippoptilia minor のようです。

シラホシよりやや小さめで、前翅の開張は約10mm。同じ場所に何匹もいましたが、よく飛んで落ち着いて撮らせてくれなかったので、以下複数の個体が混じっています。






体色は最初の個体のような赤味がかった褐色から、このような淡褐色まで変異があります。


中・後脚には長い棘はありますが、シラホシのような毛束(?)はなく、体色も併せてだいぶ地味な印象です。


(2026.10.15・明石公園)


2026年10月27日火曜日

ヤドリバエに寄生されたシモフリスズメ幼虫

 生垣のトウネズミモチにいたシモフリスズメ Psilogramma incretum の幼虫です。

葉ではなく枝をせっせと齧っています。

枝を齧り落としたところで、後半身を隠していた葉を取り除きました。驚かせたので頭を縮めていますが、この姿勢で体長は約85mmあり、おそらく終齢でしょう。ただよく見ると、体側に一列に並んだ気孔の他に、白い小さな点が不規則に散らばっています。以前のブログに出した同種の幼虫と同じく、ヤドリバエの寄生を受けていました。

画面中央の大きな楕円形は気孔で、差し渡し1.7mmくらいの大きさです。そのすぐ下に白い袋を潰したようなものが見えますが、これはヤドリバエの卵の殻と思われます。

孵化したヤドリバエ幼虫はすでに寄主の体表から体内に潜り込み、後に空の卵殻が残されているのです。



2枚目の写真から推算すると、このシモフリスズメ幼虫には全身に50~60個の卵が産み付けられていたと思われます。最終的にそのうちどのくらいの数が生き残れるのか分かりませんが、寄主の方が成虫になれないことは確実でしょう。寄主体内で育ったヤドリバエの幼虫が、どの段階で羽化するのか、ネット情報を探していると、「ありんこ日記 AntRoom」というブログの「スズメガに寄生していたヤドリバエ」という記事にたどり着きました。寄主は同じシモフリスズメで幼虫で、ヤドリバエは寄主が蛹になった後、自らもその中で蛹化し、羽化したようです。ただしヤドリバエが同種なのかどうかは分かりません。
ところで、幼虫と違ってシモフリスズメの成虫は見る機会が少ないのですが、十年以上前に撮った交尾中の写真をこちらに出しています。

(2026.10.15・明石公園)

2026年10月24日土曜日

コスカシバ♂

 ヘクソカズラの葉にとまっていたコスカシバ Synanthedon hector です。以前出したものと比べると今回の方が腹部が細く、尾毛が扇状に広がっています。これまで雌雄の違いを特に意識していなかったのですが、前回が♀、今回は♂のようです。


頭端から尾毛の先まで約15mmです。





全身を覆う青黒い鱗粉が光の角度によって鋼のように輝きます。

(2026.10.15・明石公園)


2026年10月8日木曜日

ヒメコバチに寄生されたホソバシャチホコ幼虫・その後

 先日の、ヒメコバチの寄生を受けた可哀そうなホソバシャチホコ幼虫を十日後に見に行きました。

寄主幼虫は吸いつくされて見る影もありません。ただ、帰宅後写真を見比べてみて、前回は上向きに定位していたのが下を向いていることに気づきました。確かに生きてはいましたが、それだけの余力が残っていたとは驚きです。

この日はこちらのような、 ヒメコバチ幼虫が寄主を吸いつくしてその下に潜り込み、蛹化を始めた段階を予想していたのですが、見に来るのがちょっと遅かったようです。

寄主の残骸を持ち上げてみると、ヒメコバチの蛹の抜け殻が多数残っていました。右上には羽化に失敗したらしい Euplectrus sp.の成虫も見えますが、実は撮影時には気づいていませんでした。

抜け殻の他に、羽化せずに死んでしまったらしき蛹もいくつも残っていました。またそれらの間に白い幼虫が何匹か蠢いていました。肉食の双翅目幼虫のようで、ヒメコバチの蛹を攻撃していたのではないかと思いますが、単に寄主の残骸を食べていただけなのかも知れません。

(2026.10.03・明石公園)


2026年10月2日金曜日

蛾の卵に産卵する Telenomus sp.(タマゴクロバチ亜科)

 アカマツの葉に、きれいに並んだ卵が5個。と、その列の端に黒いゴミのようなものがくっついています。もしや、と思ってルーペを近づけると、嬉しいことに産卵中の寄生バチでした。


卵は長径が約2mmで、ネット上の数少ない情報を参照するとマツカレハの可能性が高そうですが、かなりあやふやです。

ハチはタマゴクロバチ(ハラビロクロバチ科、タマゴクロバチ亜科)の一種です。この仲間は以前のブログに何度も出していて、詳しい方からいろいろ教えていただいたのですが、今回の種はこちらやこちらと同じ、Telenomus 属で間違いないでしょう。体長は、産卵姿勢からは正確に見積もりにくいのですが、1から1.2mmくらいです。





普段から探していてもこういう場面にはなかなか行き会えないので、なるだけ刺激を与えないように慎重に撮りはじめたのですが、ハチは全く動じる気配もなく、最後には高倍率で撮るために枝から葉を抜き取っても産卵姿勢を続けていました。その間、ときどき体の方向を変えながらも腹端は同じ場所に付けたままでしたが、産卵にはこんなに時間がかかるものなんでしょうか。

(2026.10.01・舞子墓園)


2026年9月28日月曜日

ヒメコバチに寄生されたホソバシャチホコ幼虫

 芋虫毛虫が平気な方でも、こういう光景は敬遠されるかもしれません。

アラカシの葉の裏にいたホソバシャチホコ Fentonia ocypete の幼虫ですが、寄生バチの幼虫を一杯くっつけています。

この状態で体長25mmほどですが、頭部の大きさから見てすでに終齢かも知れません。


寄生者の方は、おそらくヒメコバチ科 Euplectrus 属の一種と思われます。Euplectrus は多くの鱗翅目幼虫に外部寄生する寄生バチですが、このあたりでもかなり繫栄しているようで、夏場にはこの仲間に寄生された蛾の幼虫が木の葉の裏などでよく見つかります(こちらやこちら)。幼虫が成熟するとこちらのように寄主の腹側に回り、粗い繭を紡いで蛹化します。そして体長2~3mmの小さなハチが羽化してきます(こちら)。

寄生された幼虫は移動こそしませんがまだ生きていて、撮影中ときどき頭を動かしていました。

(2026.09.23・明石公園)


2026年9月27日日曜日

ナカアオフトメイガの幼虫

 最近似たような趣向の記事が続いていますが、

アカメガシワの葉が丸められているのが気になります。

上から覗き込むと、イモムシの巣でした。

フラッシュを光らせてもう1枚。調べてみるとナカアオフトメイガ Teliphasa elegans の幼虫でした。蛹化の準備かと思いましたが、体長が15mmほどなのでまだ中齢でしょう。ネット上の画像を探すと、同じように葉を丸めた巣の中に入っている写真がたくさん出てきました。巣の中から頭を出して周りの葉を食べるのだそうです。

正面から。


(2026.09.23・明石公園)

2026年9月19日土曜日

シュロの葉の裏のヘリグロメンコガ

 木立の中の薄暗い場所に丈の低いシュロの木があったので、あまり期待もせずに大きな葉を持ち上げてみると、裏側に小さな黄色い蛾が何匹もついていました。ヘリグロメンコガ(Opogona sp.)です。10年以上前に初めて名前を調べた時はまだ和名のみで学名はついていないということでしたが、今回改めて検索してみてもその点変わりはないようです。食草に関する情報も見つかりませんでしたが、シュロの木に何等かの関係があるのか、単に休憩場所に選んだだけなのか、よく分かりません。


周りの葉にも同じようにいて、計20匹くらい数えました。



上2枚と下の3枚は別個体。それぞれ翅端まで約4mmと4.5mmです。



(2026.09.12・明石公園)