カシトガリキジラミ Trioza remota は幼虫で越冬し、早春まだ寒いころに羽化してくるキジラミです。個体数が多く期間も短いのでわりあい羽化を観察しやすい虫ですが、なにしろ小さいので見つけたときにはすでにかなり羽化が進行していることがほとんどで、最初の段階から羽化の一部始終を見る機会がなかなかありません。そこで今回は、間もなく羽化の始まりそうな幼虫に狙いをつけてしばらく粘ってみることにしました。

カシトガリキジラミ Trioza remota は幼虫で越冬し、早春まだ寒いころに羽化してくるキジラミです。個体数が多く期間も短いのでわりあい羽化を観察しやすい虫ですが、なにしろ小さいので見つけたときにはすでにかなり羽化が進行していることがほとんどで、最初の段階から羽化の一部始終を見る機会がなかなかありません。そこで今回は、間もなく羽化の始まりそうな幼虫に狙いをつけてしばらく粘ってみることにしました。
ヤツデの枯葉の中にいたホソコバネナガカメムシ Macropes obnubilus です。メダケやササ類に寄生するそうですが、その類の植物には日頃から注意を払っていないせいか、ほとんど見かけることがありません。以前にも撮った記憶はありますが、ブログでは初登場だと思います。体長は約4.9mmです。
冬場のケヤキの樹皮下では常連のカメムシ、クロハナカメムシ Anthocoris japonicus とツヤヒメハナカメムシ Orius nagaii です。後者は以前ヒメハナカメムシ属の一種として出していたものと同じだと思いますが、日本産ヒメハナカメムシ類の分類と同定の検索表により、この種としました。判別点は、前胸の四隅に剛毛がないこと、前胸背・小楯板の毛が明らかなこと、頭部前葉は淡色、前胸背は毛が少なく,点刻も疎で光沢が強いこと、などです。両種とも捕食性で、後者では真冬の樹皮下でアブラムシを捕えているのを見たこともあります(こちら)。
ケヤキの樹皮下から出てきた、タイワンツヤカスミカメ Deraeocoris apicatus です。このカスミカメは旧ブログで2011年にはじめて掲載していて、その時は斑紋に違いがあるもののカワヤナギツヤカスミカメ D. claspericapilatus かな、としていたのですが、その後、acleris さんの記事で10年ぶりに正体が判明しました。近年侵入してきた台湾原産の外来種だそうです。3年前の冬にも記事を出していますが、このあたりではすでに普通種で、この冬も樹皮下などで何度も見かけました。
寝床を追い出されてしばらくケヤキの幹を歩いていましたが、やがて立ち止まり前脚で触角の手入れを始めました。