2023年12月24日日曜日

寒空のクスベニヒラタカスミカメ

 数日来続く真冬並みの寒さの中、クスベニヒラタカスミカメの成虫・幼虫がクスノキのひこばえの葉裏でまだ頑張っていました。成虫の方は昨年もちょうど今頃に見ていて、そのまま越冬する個体もあるらしいので不思議ではありませんが、幼虫が結構いるのには驚きました。中にはかなり若齢の個体も混じっています。今年は晩秋から初冬にかけて季節外れの高温が続いたので、その分遅くまで繁殖を続けていたのかも知れません。




この幼虫で体長が約2.7mm。こちらに比べると翅芽がまだ小さいので、おそらく4齢くらいでしょうか。

こちらは体長約1.3mmの若齢幼虫。これからどうするんでしょうか。

(2023.12.23・明石公園)


2023年12月22日金曜日

イワタチビツヤハナバチ(改題)

* 2023.12.23・記事訂正 * 

当初「コハナバチ科の一種」としていましたが、いつもお世話になっているハチに詳しい方からこの種はミツバチ科のイワタチビツヤハナバチ Ceratina iwatai であることを教えていただきました。同属のサトウチビツヤハナバチ C.satoi によく似るが、そちらには肩板付近に大きな黄白色の紋があることで区別できるそうです。タイトルを訂正しました。

小さなキク科の花に来ていた小型のハナバチです。翅脈があまりはっきり写っていないのですが、中脈が湾曲していることは見てとれるのでコハナバチ科 Halictidae の一種だと思います。また触角の節数が12なので雌でしょう。その触角が片方途中から切れていて、しつこく撮影している間も逃げていかなかったのはそのせいかもしれません。体長は約5.5mmです。








(2023.12.09・明石公園)

2023年12月20日水曜日

ガザミグモ♀

 茶色く枯れたエノコログサの穂の上で、脚を拡げて獲物を待つガザミグモ Pistius undulatus の♀です。


風で穂が揺れるので指で支えると、脚を引っ込めてしまいました。

♂はこちらに出しています。

(2023.12.09・明石公園)

2023年12月19日火曜日

2023年12月18日月曜日

アカメガシワの花外蜜腺に集まるコオニアシブトコバチ

 残り少なくなったアカメガシワの葉の上を、小さな黒っぽい虫が数匹歩いていました。

点々と散った食痕はこの植物ではおなじみのサメハダツブノミハムシ Aphthona strigosa によるものですが、葉柄に近いところにちょっと違う虫が集まっています。

コオニアシブトコバチ Dirhinus bakeri のようです。花外蜜腺の蜜を吸っています。



体長は3~3.5mmくらい。これは小型の個体です。

Dirhinus 属は双翅目に寄生するそうです。

(2023.12.09・明石公園)

2023年12月14日木曜日

オオセンダングサミバエ

 多分ノジギクだと思いますが、南に面した石垣のすそに咲いた白い花に来ていた、翅に斑紋のある小さなハエです。斑紋は異なりますが、頭部や胸部の様子が以前出したネッタイヒメクロミバエによく似ているのでミバエ科で探してみると、いくつかのサイトで紹介されているオオセンダングサミバエ Dioxyna bidentis という、よく似た種の画像が見つかりました。さらに学名で検索すると海外サイトに詳細な標本画像など多くの画像があって、見比べると細かな部分までよく一致するので、この種で間違いと思います。体長約3mm、翅端まで約4.3mmです。






(2023.12.09・明石公園)

2023年12月12日火曜日

カタツムリの交尾(ハリママイマイ)

 前回の記事と同じ日の朝、前夜の雨で濡れたモチノキの根方でカタツムリのペアが交尾していました。

兵庫県特産のハリママイマイだと思います。2匹の間をつないでいる白いものが生殖器でしょう。カタツムリは雌雄同体で、交尾の際には双方がお互いにオス生殖器を相手に伸ばして受精させるそうです。つまり交尾の際には2本の生殖器でつながるはずですが、ここでは1本しか見えません。

反対側に回ってみました。左の個体から生殖器が伸びていますが、右の個体からは出ていないようです。

再び1枚目と同じ位置関係で。

もう一度反対側から。生殖器が片方しか見えないのは、すでに交尾が終盤に近付いて片方の個体が引っ込めてしまったのか、または変則的な交尾だったのかも知れません。30分ばかり眺めている間、ほとんど動きがありませんでした。


いったんその場を離れ、約20分後に戻ってくると、ちょうど交尾が終わったところでした。

(2023.12.06・明石公園)

2023年12月8日金曜日

網を張るゴミグモの幼体

 雨上がり、ゴミグモの幼体が巣網に横糸を掛けていました。
すでにかなり間隔を空けて横糸が張られていて、その間を埋めるように糸をかけていきます。新築かリフォームかよくわかりませんが、中央に立派なゴミの隠れ家があるので、後者かもしれません。






(2023.12.06・明石公園)

2023年12月6日水曜日

産卵場所を探す?ヒメクダマキモドキ

 モチノキの幹を、♀のヒメクダマキモドキがのろのろと歩いていました。

産卵管の付け根のあたりから何かのぞいています。

卵でした。ヒメクダマキモドキの卵はこんなふうに樹皮の下に産み付けられていることが多いのですが、モチノキの幹は滑らかで割れ目もないので、適当な産卵場所を探しあぐねているうちに早々と卵が顔を出してしまったのかも知れません。
どこか産卵できそうな場所は、と探すとすぐ近くに樹皮の荒れたアラカシの木があったので、捕まえてそちらの幹に移してみました。

するとまもなくこんな姿勢をとったのでいよいよ産卵かと期待しましたが・・・。

やはり適当な割れ目がないのか産卵には至らず、再び卵をお尻にくっつけたまま歩き始めました。

それでは、ともう一度捕まえて、今度はちょっと離れた場所にあるアキニレまで運んで行きました。この幹なら卵を安置できる場所はいくらでもありそうに思えたのですが、いつまでも歩き回るばかり。とうとう頭上高く上って行ってしまったので、あきらめて引き揚げました。

(2023.12.03・明石公園)

2023年12月4日月曜日

フタテンヒメヨコバイ

 アカメガシワの枝に絡みついたノブドウの葉を裏返してみると、小さなヨコバイの成虫・幼虫がたくさんいました。一見ヤノヒメヨコバイかと思ったのですが、調べてみるとブドウの害虫として知られるフタテンヒメヨコバイ Arboridia apicalis のようです。12月に入ったのに幼虫は各齢のものが混在していました。成虫で越冬するそうですが羽化は間に合うんでしょうか。


成虫は逃げ足が速くじっくり撮れませんでした。この個体で翅端まで約3.1mmです。

これは別個体。

大・中・小の幼虫。体長はそれぞれ約2.2、1.6、1.3mmです。

体長約1.3mmの幼虫です。

(2023.12.02・明石公園)