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2025年3月4日火曜日

ノミコバチの一種(Elasmus SP.)

 イチイガシの樹皮下にいたノミコバチ(Elasmus)の一種です。
この仲間は以前のブログには何度か出していましたが、ここしばらく撮っていなかったので、持ち帰って深度合成撮影もしておきました。過去の画像と比べてみると、こちらと同じ種のように見えます。他に、やや大型で体色の違う個体も何度か撮っていて(2012.012.112012.12.16)、これらは別種かもしれません。また、以上は全て♀でしたが、一度だけ枝分かれした触角をもつ♂を撮影しています。
なおこの Elasmus 属は以前はノミコバチ科(Elasmidae)に分類されていて、過去の記事でもそれにしたがっていましたが、現在ではヒメコバチ科 Eulophidae の Elasminae 亜科に移されたようです。









(2025.02.18・明石公園)

2025年1月12日日曜日

越冬中のシベリアカタアリ

 林の中にアラカシの枯れ枝が落ちていて、剝がれかけた樹皮の下にいかにも何か隠れていそうな気がしたのでめくってみると、びっしりとアリが集まっていました。この公園内でも主に樹木の多い区域でよく見られるシベリアカタアリ Dolichoderus sibiricus です。


多数の働きアリの中に、ひと回り大きな女王が見えます。

女王の体長は4.8mmほど。

胸部には翅がついていた跡が見えます。女王と言えば、以前にこんな光景を見たことがありますが、意味は分かりません。


腹部の黄白色の紋は、そこだけ外殻の色が薄くて内臓が透けて見えているのだそうです。


(2024.125.24・明石公園)



2025年1月6日月曜日

コマユバチ科の一種

 こんな見た目のコマユバチは何度も撮影していて、試しに過去の記事にざっと目を通してみるとこちらによく似た種を出していました。ただよく見るといくつか違いもあるので、おそらく別種だと思います。体長は約2.2mmで、カクレミノの葉裏にいました。






(2024.12.20・舞子墓園)


2025年1月5日日曜日

ヒメコバチ科の一種(?Elachertus sp.)

 冬場の虫撮りではあいかわらずせっせと葉っぱめくりをやっていますが、十数年も前に比べると葉裏で越冬している虫も種数・個体数ともに見る影もないほど少なくなってしまいました。わずかに見つかるのもおなじみさんばかりです。
写真のヒメコバチは触覚の毛がふさふさしていたので♂ではないかと思い、採集して帰って深度合成撮影もしましたが、やはり以前のブログに出した Elachertus sp. と同種か同属の♂のようです。カクレミノの葉裏にいました。





すぐに歩き出して止まらないので思うような角度から撮れません。
以下、深度合成画像です。



今回は背面像は撮れずに終わりました。
同じ Elachertus の一種の♂の画像がBABAさんのところで見られます。

(2024.12.20・舞子墓園)


2024年12月25日水曜日

アケビコノハとオオハナアブ

 枯れてしわくちゃになったヤツデの枯葉をひろげてみると、こんなものが隠れていました。

枯葉そっくりのアケビコノハ Eudocima tyrannus とオオハナアブ Phytomia zonata です。

市街地の公園でも普通に見かけるオオハナアブですが、越冬中の姿はあまり見かけません。12月としても寒い日でしたが、2、3枚撮るうちに元気に飛んでいきました。

一方のアケビコノハは、幼虫は時々見かけますが成虫は久しぶりです。死んだようにじっとしていましたが、そのままでは撮りにくいので葉の裏側にとまらせました。その際翅をはばたかせたので一瞬だけ派手なオレンジ色の後翅が見えましたが、写真は撮れません。頭端から翅端まで50mmくらいです。

せっかくの機会なので、各部のアップも撮らせてもらいました。

暖かそうな毛並みです。


顔の前に突き出しているのは下唇鬚で、左右から伸びたものが上下にずれています。

前から見るとこんな感じです。


上翅の斑紋。

(2024.12.18・明石公園)


2024年12月18日水曜日

オナガコバチ科 Torymus sp.(深度合成)

 先日の記事のクヌギハケタマフシに産卵していたオナガコバチ科 Torymus sp.の小型種の方ですが、その数日後同じ木を見に行くとまだ2、3匹が産卵していたので、スタック撮影のために1匹採集して帰りました。残念ながら冷凍殺虫で腹部が縮んでしまい、また絡み合った脚もそのままですが、この小さなハチの美しさは分かっていただけると思います。









(2024.12.03・明石公園で採集)

2024年11月30日土曜日

クヌギハケタマフシに産卵するオナガコバチ科の一種(Torymus sp.)

 アベマキの葉裏に出来たクヌギハケタマフシに、金属光沢に輝く美しいオナガコバチが産卵していました。大きさや体色の異なる2種がいて、どちらも以前コナラの枝先のナラメリンゴフシに産卵していた種によく似ています。おそらくTorymus 属ではないかと思いますが、確かではありません。同じ虫こぶに産卵するハチとしては、この秋だけでイソウロウタマバチカタビロコバチナガコバチに続いて4種目ですが、一種類の虫こぶがずいぶん多種類のハチに狙われるものです。

これは小型の種で、体長約3mm。虫こぶに口をつけたまましばらくじっとしていました。

同種と思われる別個体が産卵中。

上に同じ。

若干赤みが強い体色ですが、これも同種と思われます。

気がつけば、背面をほとんど撮っていませんでした。

こちらは大型種で、体長約4mm。1匹しか見つかりませんでした。

産卵を始めます。

産卵管を引き寄せて、

背伸びをしながら虫こぶに突き立て、

穿孔が始まると鞘が離れ、産卵管が虫こぶに挿入されていきます。

虫こぶは固そうに見えますが、意外に易々と入っていくようです。


(2024.11.20・明石公園)