2019年8月20日火曜日

コスカシバ

イヌビワの葉の上で静止していたコスカシバ Synanthedon hector です。
街中の公園はどこでもサクラが多いので、その害虫であるこのスカシバもたくさん居そうなものですが、そこそこ防除も行われているのかあまり度々は見かけません。

よく飛ぶ蛾なのでそろりそろりと近寄って撮影。

胸部・腹部の鱗毛には鈍い金属光沢があって、透明な翅と相まって蛾らしくない印象を与えます。

尾端の麟毛があまり拡がっていないので♀でしょうか。


体長は尾端の麟毛の先まで約17.5mm、前翅長約14mmです。

(2019.07.25・舞子墓園)

2019年8月15日木曜日

モチノキタネオナガコバチの産卵

10年近くココログでお世話になってきた「明石・神戸の虫 ときどきプランクトン」は使用できる容量をほとんど使いきってしまったので、こちらで第2期を始めることにしました。Bloggerの作法に慣れるまでしばらく右往左往しそうですが、これからもよろしくお願いします。

7月末に雌の羽化を待つモチノキタネオナガコバチの雄がたくさん集まっていたモチノキを約一週間後に見に行くと、予想通り産卵中の雌の姿がちらほら見られました。

ここから3枚連続。ヒメバチ類でもそうですが、こういう長い産卵管を持つハチはその先端を穿孔位置に持ってくるのがひと仕事です。



次の3枚は別個体。



以前の記事にいただいた上條先生のコメントによれば、このモチノキタネオナガコバチ Macrodasyceras hirstum Kamijo は「5月下旬~6月と8月に年2回羽化し、種子の中で幼虫態で越冬することがわかっています。」ということです。過去に見た産卵は2回とも6月中旬だったので、越冬幼虫から羽化した雌たちだったのでしょう。そして今回は第2化の雌たちで、産みこまれた卵から孵化した幼虫はそのまま越冬し、来年の初夏に羽化してくることになるはずです。


(2019.08.02・明石公園)