2019年11月19日火曜日

ニホンヒメグモ

根元から数本に分かれたエノキの幹の間に、クモの巣に引っ掛かった枯れ葉が1枚。

もちろん、ニホンヒメグモ Parasteatoda japonica の巣ですね。

横から覗き込むと、いました。

獲物はワラジムシとイダテンチャタテ。

♀のようですが、卵嚢や子グモは見えません。

真下から。
このクモの♀が卵嚢や孵化したばかりの子グモを守っている様子はこちらに出しています。

(2019.11.13・明石公園)

2019年11月18日月曜日

コガネグモ科幼体

アラカシの幹に小さな網を張っていた小さなクモです。


体長は約3mmです。コガタコガネグモではないかと思いますが、参考にできる幼体の画像がほとんどないので確かではありません。




脚の爪は縦糸に掛かっています。

(2019.11.13・明石公園)

2019年11月16日土曜日

シロカネイソウロウグモ

ジョロウグモの網の上にいたシロカネイソウロウグモ Argyrodes bonadea です。
体長は約3mmで、♀の生体のようです。体長2mm以下の幼体は冬場に木の葉の裏でよく見ていたのですが、実際に他種の網の上にいる生体を撮影したのはこれが初めてです。多分数が少ないわけではなく、気付かなかっただけなんでしょう。
それにしても、網の上の小さなクモを撮るのは難しいですね。






(2019.11.13・明石公園)

2019年11月14日木曜日

ウロコアシナガグモ♂

シャリンバイの葉の裏のウロコアシナガグモです。


体長約4.4mm。腹部の金色がかった光沢と頭胸部の透明感が美しいクモです。

大顎と触肢。

(2019.11.08・明石公園)

2019年11月13日水曜日

スリコラ属の一種(Thuricola sp.)

ロリカ(コップ状の殻)に2個の娘細胞が収まったツリガネムシの仲間で、先月このブログにバジニコラ属の一種?(?Vaginicola sp.)として掲載したものによく似ています。しかしこちらの方が大型で、さらにロリカの内部に、細胞が収縮した際に閉まる弁(valve)を持っています。
同じようにロリカに入った繊毛虫で旧ブログに掲載したピキシコラ属(Pyxicola sp.)もオペルキュルム operculum と呼ばれる、収縮時に閉まる蓋のようなものを持っていますが、これは細胞の一部が変化した構造で、スリコラの弁とは全く異なります。最後の動画で、この弁の動きがよく分かると思います。

2個の娘細胞がちょうど上下に位置していて、同時にピントを合わせることが出来ません。

矢印で示したのが弁(valve)です。

上の細胞にピントを合わせています。円い収縮胞や細長い核が見えていて、弁も確認できます。

収縮した細胞が弁(ピントが合っていませんが)を押し開けながら伸び始めたところ。

動画です。

周りをウロウロするワムシに驚いて収縮した後、細胞が伸びてくる様子が見られます。

(2019.10.10・明石公園 桜堀にて採集)

2019年11月12日火曜日

脱皮直後のジョロウグモ

陽だまりで、脱皮したばかりのジョロウグモがそよ風に揺れていました。
もっと早い段階で見つけていれば良かったのですが、そういう幸運にはなかなか恵まれません。




この季節、いたるところで大きなお腹の♀が見られるはずのジョロウグモですが、今年は例年よりずいぶん少ない気がします。

(2019.11.08・明石公園)




2019年11月11日月曜日

内肛動物の一種?

いつもの公園の池での採集物の中で見つけたものです。
繊毛の生えた触手を拡げていることから最初淡水性のコケムシ(外肛動物門 Bryozoa)ではないかと思ったのですが、コケムシの仲間はすべて群体性で、それぞれの個虫はキチン質や石灰質の虫室に収まっているはずです。そこで更にネット情報を探して、内肛動物門(Entoprocta)という分類群があることを知りました。
内肛動物の名称の由来は触手冠の内側に肛門が開いていることで、それが外側に開いている外肛動物に対して名付けられたようです。この仲間には単体性の種もあるそうで、画像検索をかけると今回撮影したものによく似た形態の写真や図が多数出てきます。ただほとんどの種が海産で、淡水産ではシマミズウドンゲ Urnatella gracilis Leidy という種がいくつかのサイトで紹介されていますが、これは「茎」の部分がいくつかの節に分かれていて、写真を見る限り同じ種ではなさそうです。
上のような事情で確信はありませんが、いつか詳しい方からご教示いただけることを期待して、タイトルは疑問符付きで内肛動物の一種としておきます。





(2019.06.30・明石公園 桜堀にて採集)