2020年10月11日日曜日

クサカゲロウ類の幼虫を捕えたヨコヅナサシガメ幼虫

 引き続き古い写真です。
エノキの幹で、クサカゲロウの一種の幼虫がヨコヅナサシガメの幼虫に捕らえられていました。カムフラージュも役に立たなかったようです。




(2009.09.19・明石公園)


2020年10月10日土曜日

ナガコガネグモを襲うモンベッコウ

 昨日の記事と同じくフィルムカメラで撮ったもので更に古い写真ですが、再びこういう場面に遭遇する機会はなさそうなのでこの機会に出しておきます。1枚目は以前インセクタリゥムという雑誌に投稿して掲載されたもので、モンベッコウ Batozonellus maculifrons という種名はその時同定して貰いました。現在ではナミモンクモバチという和名が使われているようですが、個人的にはまだ馴染めません。

葡萄畑の片隅の藪の低いところを飛んで行くベッコウバチを目で追っていると、ちょうど行く手に網を張っていたナガコガネグモにとびかかりました。

咄嗟のことでどの瞬間に針を刺したのかもよく確認できませんでしたが、麻酔は即座に効いたようでクモは何の抵抗も見せません。

その後ハチは獲物の脚の付け根を咥えて揺するような仕草を見せましたが、やがて網にぶら下がったクモをそのままにして、巣穴を掘る場所を探しに飛び去りました。そのまま待っていれば獲物の搬入まで見届けることも出来たのでしょうが、すでに日が傾き時間も無くなったのであきらめて引き揚げました。

(1992.09.04・神戸市西区)

2020年10月9日金曜日

ショウリョウバッタを捕えたカマキリ

 ここしばらく虫撮りをしていないので、昔のフィルムのスキャンデータから季節の合うものを探してきました。
農道で見かけた食事中のカマキリです。オオカマキリかチョウセンカマキリのどちらかですが、この写真では判別できません。



(1995.10.10・丹波市春日町)

2020年10月5日月曜日

プラタナスグンバイ幼虫(深度合成)

 先日出した成虫と一緒に採集してきた若齢幼虫です。体長約0.8mmで、2齢くらいでしょうか。







(2020.09.22・神戸市垂水区にて採集)


2020年10月3日土曜日

プラタナスグンバイ(深度合成)

 しばらく更新が滞っていますが、生きております。
我が団地内に数本あるプラタナスの木では毎年プラタナスグンバイ Corythucha ciliata が繁栄を謳歌しているのですが、ご近所の目が気になって未だ撮影を試みたことがありません。それが先日、カシノナガキクイムシを採集して帰ってきた時にふと思い立って数匹フィルムケースに放り込み、ついでに深度合成撮影をしてみました。
同じ外来種で同属のアワダチソウグンバイ C. marmorata に形がよく似ています。アワダチソウは1999年に兵庫県で、プラタナスは2001年に愛知県で最初に確認されたそうですが、少なくとも神戸や明石では両種とも今や最普通種になってしまいました。







(2020.09.22・神戸市垂水区にて採集)

2020年9月26日土曜日

カシノナガキクイムシ

 細長い甲虫が2匹、コナラの根方を歩きまわっていました。
この公園では数年前からナラ枯れが発生し、たくさんの立派なコナラの木が被害に会って伐採され、今でも園内各所に燻蒸処理された後の残骸が積み上げられています。
このナラ枯れを齎す張本人であるカシノナガキクイムシ Platypus quercivorus はまだ見ていなかったので、この2匹がそれではないかと思って採集して帰りましたが、深度合成画像を撮影して図鑑やネット情報で確認したところこれに間違いないようです。2匹とも♀でした。

採集時には2匹とも土埃にまみれ、かなり時間をかけて掃除をしたつもりですがゴミがたくさん残ってしまいました。

腹面です。この個体は残念ながら中脚の附節が左右とも欠損しています。

1枚目の写真の部分拡大ですが、前胸背板に数個の円い穴が見えます。これはマイカンギア(菌嚢)と呼ばれる器官で♀だけに見られ、この穴で共生菌を運ぶと言われています。その共生菌がこの虫の食糧であり、ナラ枯れを引き起こす要因にもなるそうです。

同じ個体です。

同時に採集したもう一匹は、なぜか翅を拡げた状態で死んでいました。



最後はナラ枯れによる伐採が始まった頃の公園内の様子(2016.02.05)です。

この時の被害で、二抱えもありそうな大木も含めて公園内のコナラはほとんど一掃されてしまいました。それから約4年、ナラ枯れは近所の他の公園でも見られますがこれほどの大規模な被害には至っていないようです。

上と同じ日、コナラの幹に開いた虫孔。

(2020.09.22・学が丘北公園にて採集)

2020年9月23日水曜日

オオハリアリ

 モチノキの幹を足早に上る細長い体型のアリが、なんとなく見慣れない種のような気がしたので採集して帰ったのですが、冷凍庫から取り出してよくみれば珍しくもないオオハリアリ Pachycondyla chinensis でした。


(2020.09.15・明石公園にて採集)