エピスティリス(Epistylis)は群体性のツリガネムシで、こちらのようにミジンコやケンミジンコなどの付着しているものもよく見かけますが、この日採集したサンプルには単独で浮遊する群体が非常に多く見られました。同じ群体性のカルケシウム(Carchesium)と違って収縮する時は全部の細胞が一斉に収縮し、その際柄は動きません。
(2022.03.25・明石公園の池にて採集)
いつも見ているイスノキで、今年もイスノキハリオタマバエ(?)の蛹殻がたくさん見られたので、そのあたりに羽化した成虫がいないかと探していたら、葉の裏で交尾しているタマバエが見つかりました。イスノキハリオタマバエ(と思われるもの)よりひと回り小型で体色も薄く、別種のようです。イスノキに何らかのつながりががあるのかどうか分かりませんが、他には見つからなかったので偶然飛んできただけなのかもしれません。
* 2025.05.29・タイトル修正 *
当初“シモツケマルハバチ幼虫”としていましたが、それは間違いで、同じハバチ科の Periclista 属の幼虫のようです。実はこの記事を書いてから間もなく、そらさんのブログと、そこで引用されている Acleris さんの記事を見て間違いが分かったのですが、修正するのを今まで忘れていました。そらさんや Acleris さんの写真を見ると棘の先端が黒くなっていますが、別種なのか齢が異なるためなのか分かりません。 Acleris さんの記事によればPericlista 属は国内で5種(か、それ以上?)が記録されているそうですが、和名はついていないようです。
アラカシの幹を登っていたきれいな芋虫。背中の二又に分かれた突起が特徴的で、調べてみるとシモツケマルハバチ Apareophora japonica の幼虫のようです。体長は12mmくらいで、まだ若齢だと思いますが、食草を離れて迷子になってしまったんでしょうか。
草むらを歩いていると足元からとび出してきました。オオウンモンクチバ Mocis undata だと思います。越冬明けの成虫かと思ったら、蛹で冬を越すそうなので、羽化したばかりなんでしょう。前翅長は約23mmです。
いつも見ているアラカシの幹に、今年もたくさんのカシノアカカイガラムシが出てきていました。
体長は1mmちょっと、少し離れるとほとんど目にとまりませんが、近づいてよく見ると幹の上いたるところこの赤い虫が歩き回っています。冬を越した「中間幼虫」から羽化してきた口吻の無い♀成虫たちです。