イヌビワの葉の裏に、空になったコブハムシ類の糞ケースがくっついていました。多分ムシクソハムシのものだと思います。このあたりでも珍しいものではありませんが、よく見るととなりに小さなお椀型の「蓋」が残っていて、これは初めて見ました。クモの糸かなにかに引っ掛かって落ちずにいたんでしょう。開口部は刃物で切ったようにきれいです。これまで漠然と、羽化した成虫は糞ケースのてっぺんを適当に噛み破って出てくるんだろうと想像していたのでちょっと驚きました。カメムシの卵のように予め切断線が入っているとも思えないので、ケースの中で体を回転させながら大顎で根気よく噛み切っていったんでしょう。手あたり次第かみ砕くよりもこの方がエネルギーの節約になるのかも知れません。成虫の姿はごつごつして鈍重そうですが、意外に器用なんですね。
2022年8月15日月曜日
2022年8月14日日曜日
葉の裏で休むヒゲナガサシガメ
ヒゲナガサシガメは夜行性のようで、幼虫成虫ともに昼間はいつ見ても葉の裏でお休み中です。そのせいかネット上を探しても捕食中の画像はほとんど見つかりませんが、先日の玉津南公民館での写真展に来られた、虫好きの男の子を連れたお母さんが夜間ライトトラップの観察会でこのサシガメが蛾を食べているのを見たと教えて下さいました。私は根っからの昼行性なので、残念ながら未だにそんな場面には出会えません。
ところでネット検索するとヒゲナガサシガメの学名が2種類出てきますが、以前 Endochus stalianus とされていたものが現在では属も変わって Serendiba staliana (Horvàth 1879)とされているようです。
2022年8月12日金曜日
トラケロフィルム Trachelophyllum sp.
細胞の前半部が細長く伸びて、またかなり伸縮性のある繊毛虫です。水田で採ってきた水の中で見つけました。こういう形の繊毛虫には多くの種類がありますが、この属は細胞口のある前端の形に特徴があります。大核は前後に2個(2・3枚目で顆粒の間に平坦に見える黒い楕円形がそれです)、後端に収縮胞が見えます。
2022年8月11日木曜日
カメムシ卵から出て来るナガコバチ科 Anastatus sp.♀♂(動画)
この7月18日、いつもの明石公園のサクラでハチに寄生されていると思われるカメムシ卵を見つけて持ち帰りました。ハチが羽化・脱出する場面を今回は動画で撮影したいと思ったのです。約2週間後の7月31日の朝、最初の2匹の♂が出てきましたが撮影には間に合わず。その後数日間毎朝のように1匹、2匹と羽化が続きましたがタイミングが合いません。ようやく8月4日の朝、♂♀1匹づつの脱出を撮ることができました。カメムシ卵から出てきたのはナガコバチ科 Anastatus 属の一種で、以前に記事にしたのと同じ場面を動画で取り直した格好です。
2022年8月6日土曜日
ゴマダラカミキリ雌雄
トネリコバノカエデの幹にゴマダラカミキリ Anoplophora malasiaca のペアがいました。♀はゆっくりと歩き回り、やや小柄な♂は♀のお尻につかまったままどこまでもついて行きます。やがてちょうど手の届かないくらいの高さまで上がったところで♀は細い枝の付け根を齧り始めましたが、結局交尾は見られませんでした。
2022年8月5日金曜日
樹液を吸うキマダラカメムシ幼虫
2022年8月4日木曜日
マツカレハの若齢幼虫
いつもの公園のマツの葉で、マツカレハ Dendrolimus spectabilis の幼虫を見つけました。まだ若齢で、今年2度目の世代でしょう。図鑑などで見る終齢かそれに近い幼虫とはずいぶん見かけが違いますが、毒針毛のありかを示す黒い帯が胸部に2本、腹部に1本見えるのは同じです。周囲を探すと同じくらいの大きさのものが1匹だけ見つかりました。