アキニレの若木の、ウロコ状にめくれ上がった樹皮を1枚剥がしてみると、裏側に黄色いダニが密集していました。胴体後方の両側に大きな黒っぽい油腺が透けて見える、モンツキダニ科の一種で、4年前に出したものと同種でしょう。こちらのAclerisさんの記事でモンツキダニ科4属の特徴がまとめられていて、そのうち胴感杯と胴感毛があって背毛が棒状(先が広がらない)なのはモンツキダニ属 Trhypochthonius なのだそうです。それらの特徴が写真から確認できるので、同属と判断しました。
2023年3月10日金曜日
モンツキダニ属の一種 Trhypochthonius sp.
2023年3月6日月曜日
ムネボソアリの巣
川の土手に立つムクノキの、地面近くの樹皮をめくってみるとアリの巣が出てきました。突然巣を暴かれて黒っぽいアリが右往左往しています。撮影時はトビイロシワアリと思っていましたが、帰宅して写真をよく見ると違っていました。各部の特徴を調べてみると、ムネボソアリ Temnothorax congruus のようです。樹上性で、枯れ枝などに営巣するそうです。
2023年3月3日金曜日
2023年3月1日水曜日
コナチャタテ科 Embidopsocus sp.
これまでに何度も掲載しているコナチャタテ科 Embidopsocus 属の一種です。いつもの公園の一角にある数本のアキニレの樹皮を捲ると必ず見られたものですが、3年前の記事以来その存在を忘れていました。
久しぶりに探してみると、体長1.6mm前後の成虫からその半分くらいの幼虫までたくさんいました。ただサイズから成虫と見られる個体も多くがまだ白っぽく、本来の体色の出ているものは数えるほどです。樹皮下という環境のせいもあるのかも知れません。
この Embidopsocus はコナチャタテ科の中でも、より原始的な特徴を残し他グループだそうです(こちらの記事への psocodea さんのコメント)。
2023年2月26日日曜日
ヨツモンヒメテントウ
ヨツモンヒメテントウ Nephus yotsumon は、ほんの10年も前には冬場の樹皮下で珍しくない虫の一つだと思っていましたが、ここ数年は全く目にしていませんでした。この日、川沿いのケヤキの樹皮を捲って見つけたのが久しぶりの1匹です。
ところでこのテントウムシ、未だに活動中の姿を見たことがありません。ネット上の画像もほとんどが越冬中のもので、他の季節はどこでどうしているのか、幼虫はどんな姿をしているのか、知らないことばかりです。
2023年2月25日土曜日
ヒロオビジョウカイモドキ?若齢幼虫
これはジョウカイモドキ科の一種の幼虫です。同種と思われる幼虫は以前のブログにも二度、どちらも5月に撮影したものを出していますが(こちらとこちら)、今回はそれらよりやや小さく(体長約2.7mm)、若齢のようです。ケヤキの樹皮下にいました。
保育社の甲虫図鑑(Ⅰ)には同科のヒメジョウカイモドキとツマキアオジョウカイモドキの幼虫が図示されていますが、この公園で見かけるのはヒロオビジョウカイモドキ Intybia histrio 一種のみなので、写真の幼虫もこの種だろうと考えています。