2019年10月22日火曜日

ハモグリガの幼虫?

ノブドウの葉に白い軌跡が描かれています。

終点まで辿っていくと、薄い表皮の下に黄色いイモムシが見えていました。

体長は、真直ぐに伸ばせば4.5mmくらいでしょう。

透過光で見るとこんな感じです。

頭部です。

旺盛な食欲で、表皮に穴を開けることなく器用に食べ進んでいきます。

これは別の葉ですが、体長は同じくらい。

これはハモグリガ科の幼虫に違いなかろうと思っていたのですが、帰宅して“みんなで作る日本産蛾類図鑑V2”に当たってみるとノブドウにつくブドウコハモグリ Phyllocnistis toparcha という種がいるそうで、これはハモグリガ科ではなくホソガ科コハモグリ亜科に入れられています。どちらにしてもハモグリガの仲間でいいような気もしますが、タイトルには疑問符をつけておきました。

(2019.10.01・明石公園)


2019年10月21日月曜日

セジロウンカ(改題)

* 2019.10.24・追記とタイトル変更 *

Unknownさんから、「海外飛来性でイネの害虫,セジロウンカ Sogatella furcifera」ではないかとのご指摘をいただき、改めてネット上の画像などを調べてみるとその通りでしたので、「ナガウンカ亜科の一種」としていたタイトルを変更しました。この種は毎年梅雨時に風に乗って中国大陸などから飛来し、2~3世代を繰り返すものの、日本では越冬しないということです。

アベマキの葉裏にとまっていたウンカです。
ネット上の画像と見比べた大雑把な印象ではウンカ科ナガウンカ亜科 Stenocraninae あたりだろうと思いますが、ハネナガウンカ科にもよく似た体形のものがあるようなので、そちらの方かも知れません。体長約3mm、翅端まで約4.3mmです。




後ピンの上に手前の葉がレンズにかぶって不細工な写真ですが、顔面はこれしか撮れませんでした。ウンカの仲間は触角が面白いですね。

(2019.10.01・明石公園)

2019年10月20日日曜日

アミメアリとヨツボシテントウの幼虫

モッコクの幹を登って行くアミメアリの行列を眺めていると、その中にヨツボシテントウの幼虫が一匹、同じように幹を登って行くのが見えました。独特の方法でアブラムシを食べる(こちら)風変わりな幼虫です。
見かけによらない速度で登って行きますが、アミメアリはどんどん追い越していきます。ときたまこの平べったいイモムシに関心を示して触角で探るアリもいて、幼虫は一瞬立ち止まって体を丸めるような動作を見せることもありますが、ほとんどのアリは無関心に傍らを通り過ぎていきます。
以前にもこの幼虫がアミメアリの群がる場所で攻撃もされずにいるのを見たことがありますが、わざわざ行列に混じって移動しなくても良さそうなものです。おそらく偶然なのでしょうが、もしかしたらアミメアリの行列について行くことで好物のアブラムシのコロニーに辿り着けることを知っているのではないかと、つい想像、いや妄想してしまうのでありました。






(2019.09.26・明石公園)

2019年10月19日土曜日

バジニコラ属の一種?(?Vaginicola sp.)

旧ブログで掲載したコスルニア(Cothurnia sp.)やピキシコラ(Pyxicola sp.)と同じくコップ状の殻(ロリカ)に入ったツリガネムシの仲間です。淡水微生物図鑑(月井雄二著)や原生生物情報サーバを参照してバジニコラ属 Vaginicola ではないかと思っているのですが、違っているかも知れません。

1つの殻に2個の娘細胞が収まっています。殻の底に柄があれば別の属ということになりますが、写真ではそのあたりがモヤモヤしていてよく見えません。

口部のすぐ下にある収縮胞や体軸方向に細長く伸びる大核が見えます。殻には蓋や弁は無いようです。

繊毛列は二段構えのように見えます。

動画です。


次も同じ仲間だと思いますが、細胞がやや大型で、殻が不透明です。別の属なのかも知れません。

これも2個の細胞が入っています。

やはり殻の底がはっきり見えません。

繊毛の動きが面白そうなのですが、はなかなかうまく写りません。

動画です。


(2019.06.30・明石公園 桜堀にて採集)

2019年10月18日金曜日

ヒメクダマキモドキ♀

昨日は卵を出したので、今度はヒメクダマキモドキの♀成虫です。

杉の幹をそろりそろりと上っていくところでした。産卵場所を探しているんでしょうか。

翅のきれいな網目模様が日光に透けて、中の産卵管の形がよく分かります。

(2019.10.01・明石公園)

2019年10月17日木曜日

ヒメクダマキモドキの卵

何気なくケヤキの樹皮を剥いでみると、こんなものが現れました。

こういう場所には珍しくないヒメクダマキモドキの卵ですが、こんな色のものを見たのはは初めてです。

1枚目は太陽光、ここからはストロボ光での撮影で、ちょっと色が違うのはご勘弁。
卵の長さは約4.7mmです。

表面にはモザイク状の模様が見えます。

やや不規則なハチの巣構造というところでしょうか。

(2019.09.26・明石公園)


2019年10月16日水曜日

ビジョオニグモの巣

木漏れ日に輝くクモの網。写真ではよく分かりませんが金色っぽく見えます。

円網の一部の欠けた、いわゆるキレ網で、右上にはサクラの葉を丸めた巣が見えます。

その巣の中からクモの脚が覗いていて、網の中心から伸びる1本の糸(呼糸というそうです)に触れています。

巣の主は、同様の網を張るアオオニグモかと思いましたが、腹部の黒い帯が見えるのでビジョオニグモですね。

(2019.9.26・明石公園)