2020年5月2日土曜日

モチノキの実に産卵するモチノキハマダラミバエ

久しぶりにモチノキハマダラミバエ Prochetostoma expandens の産卵を見ました。2010年2012年の、どちらもゴールデンウィークの頃にモチノキに集まって実に産卵するのを見ていたのですが、その後何年間もほとんど目にする機会がありませんでした。ホストのモチノキの実の出来具合にもよるんでしょうが、年によって増減が大きいような気がします。

産卵はかなり前に始まっていたようで、ほとんどの実に産卵痕がついています。



産卵管は先が鋭く尖っています。

産卵管を出したり引っ込めたりしていました。


これは別個体。すでに産卵管が深く入っているようです。

膨らんだ腹部には卵が一杯詰まっているんでしょうね。

(2020.04.21・明石公園)

2020年5月1日金曜日

分裂中のスリコラ

分裂の途中のスリコラ(Thuricola sp.)を見つけました。



口周部はまだ開いていませんが、繊毛列が動いています。



最初のカットから約1時間10分経過。まだ細胞が伸びきっていませんが、ほぼ分裂完了でしょう。

これは別個体ですが、結構伸びるものです。

動画です。上の経過を1分ほどに編集しています。


(2020.04.09・明石公園)

2020年4月28日火曜日

ナナフシ幼虫

赤味がかったアラカシの新葉の上にいたナナフシの幼虫です。

体長約15mm。

(2020.04.21・明石公園)

2020年4月27日月曜日

ハルササハマダラミバエ

アラカシの新葉の裏で交尾中のハルササハマダラミバエ Paragastrostzona japonica 雌雄です。

和名通りササで発生するそうですが、まだその寄主植物の上では見たことがありません。いつか産卵場面を押さえたいものです。

雌雄の顔面に同時にピントを合わせたいのですが、うまくいきません。

で、片方づつになりました。

(2020.04.21・明石公園)



2020年4月26日日曜日

オルボペキュラリア(Orbopercularia sp.)

これはツリガネムシ目の繊毛虫で、オルボペキュラリア属 Orbopercularia の一種だと思います。「淡水微生物図鑑」によると、単独の姿を見ることが多いが、柄が分枝して群体になることもあるということです。





動画です。


(2020.04.09・明石公園 桜堀にて採集)


2020年4月25日土曜日

ジャガイモヒゲナガアブラムシ?

アカメガシワの新葉の裏についていたアブラムシです。
多食性のジャガイモヒゲナガアブラムシ Aulacorthum solani ではないかと思いますが、例によって確かではありません。

無翅胎生雌と幼虫たち。

体長は約2.5mmです。

有翅虫もいました。体長はやはり2.5mmくらいです。

羽化してまだ翅の伸びていない成虫が脱皮殻を引き摺って歩いていました。

(2020.04.17・明石公園)


2020年4月23日木曜日

イスノキハリオタマバエ?(?asphondylia sp.)

いつも見ているイスノキの実に、羽化したばかりのタマバエがぶら下がっていました。以前、実から出た後の蛹殻がたくさん残されているのを見たことがありますが、それもこのタマバエのものだったのではないかと思います。
イスノキの実にはイスノキハリオタマバエ(=イスノキミタマバエ、asphondylia sp.)という種が寄生して、そのせいで正常に大きくならなかった実はイスノキミコガタフシと呼ばれるそうです。おそらくこのタマバエはその種でしょう。
昨年の6月、このイスノキの実にナガコバチ科の Neanastaus albitarsis が産卵しているのを見ていますが Neanastaus 属はタマバエに寄生することが知られているそうなので、その寄主もやはりこのタマバエだったものと思われます。更に、こちらのカタビロコバチも同じタマバエに寄生(あるいは同居)して育っているのかも知れません。

まだ翅が伸びきっていません。

すでに日が傾いて薄暗く、バックが真っ暗になってしまいました。

残っている空の光を利用しようと反対側に回ったりしているうちに腹部も翅も伸びてきました。

イスノキハリオタマバエに寄生された実は正常に大きくならないことの他に、先端に1本から数本の棘状突起が出来るのが特徴ということで、ここに写っている実はすべて寄生されているようです。探してみると別の枝でもう一匹、同じように羽化してきたタマバエが見つかりました。
条件が悪く思うように撮影できなかったので、スタック撮影用に1匹採集して帰りました。

出てきたのは2匹とも♀でした。

冷凍殺虫の後翌日まで放置していたせいか、複眼が凹んでしまいました。やはり鮮度の高いうちに撮影しないといけないんでしょうね。



和名の「ハリオ」はこの産卵管のことでしょうか。

(2020.04.17・明石公園)