2020年7月4日土曜日

イタチムシの一種

池や水田の水を、底の泥や糸状藻類なんかと一緒に採ってきて顕微鏡で覗くとごく普通に見つかるイタチムシの一種(腹毛動物門イタチムシ目・Chaetonotida)です。
頭部から長いヒゲ(?)を生やし、細長い体をしなやかにくねらせながら異物の間をすり抜けて行く様を見ていると、イタチムシとはよくぞ名付けたという気がします。
今回は追いかけるのが精一杯で、動画しか撮れませんでした。


(2020.06.02・明石公園の水溜まりにて採集)

2020年7月3日金曜日

ヤブガラシの花蜜を舐めるキイロシリアゲアリ

ヤブガラシの花にキイロシリアゲアリ Crematogaster osakensis が集まっています。珍しくもない光景ですが、彩りがきれいなのでしばらくしゃがみこんで撮ってみました。

このヤブガラシの花は朝開くと昼頃には花びらも雄蕊も落としてしまうそうで、後にはこの写真のようにお椀状の花盤とその真ん中から伸びる雌蕊だけが残ります。


花盤の上は花蜜で溢れそう。虫が集まるはずですね。

こちらの花はまだ雄蕊が3本(1本はすでに落ちています)と、花びらも残っています。

(2020.06.27・明石公園)


2020年7月2日木曜日

羽化直後のヒメグンバイ

アベマキの葉裏で羽化したばかりのヒメグンバイ Uhlerites debilis です。


(2020.06.27・明石公園)

2020年7月1日水曜日

三日月形のミカヅキモ(Closterium sp.)

以前に一度掲載したミカヅキモ(Closterium)の一種は三日月と言うにはちょっと遠い形だったので、今回は典型的な三日月形のミカヅキモを。

大型で厚みもかなりあって、カバーガラスを載せる際気をつけないと潰れてしまいます。


葉緑体にはたくさんのピレノイドが散在しています。

細胞表面には細かな条線が走っています。

細胞の両端の液胞の中では、硫酸カルシウムの顆粒がブラウン運動で絶えず振動していて、なかなか面白い眺めです。


(2020.06.02・明石公園内の水溜まりにて採集)


2020年6月30日火曜日

チャバネアオカメムシ初齢幼虫

今年は果樹に大きな被害を与える2種のカメムシ、チャバネアオカメムシとツヤアオカメムシが大量発生しそうだと、わが兵庫県をはじめ西日本14県に「注意報」が出されているそうです。
そのせいなのかどうか、普段この場所ではあまり見かけないチャバネアオカメムシ Plautia crossota stali の初齢幼虫がアカメガシワの葉裏に集まっていました。

計14匹。近くにあるはずの卵殻が見当たらないと思っていると、

表側に残っていました。14個という産卵数はこの種の定数のようで、ネット上の画像を見ても多くはこの数です。恐ろしい寄生蜂に目をつけられることなく、全数無事に孵化したようですね。




(2020.06.20・明石公園)



2020年6月29日月曜日

アトモンサビカミキリ

公園内の空き地に積み上げられた伐採木の間で、何やらごそごそ動いているものが見えたので覗いてみると小さなカミキリのつがいでした。
♂を背負った♀は一心に樹皮を齧っていて、産卵の準備をしている様子。♂は♀の背中にしがみついたまま、時々交尾器を伸ばしていました。多分アトモンサビカミキリ Pterolophia granulata だと思いますが、残念ながら積み重なった上下の幹にカメラがつかえて、思うように撮ることが出来ませんでした。



(2020.06.20・明石公園)



2020年6月28日日曜日

キマダラカメムシ初齢幼虫

ほんの数年前にはこのあたりで目にすることのなかったキマダラカメムシ Erthesina fullo ですが、今ではすっかり普通種になってしまいました。この派手な模様の初齢幼虫は以前のブログにも一度掲載していますが、今回ようやく、卵殻を取り囲んでいるお定まりの状態をサクラの葉裏で見つけることが出来ました。

またこのカメムシは2齢になるまで卵殻のそばを離れない習性があるようです。

卵は12個見えますが蓋の開いているのは10個、幼虫も10匹で、2個の卵は蓋が開かず、茶色く変色しています。何者かに寄生されているのか、あるいは病気か何かで死んでしまったのかも知れません。



開いていない2個の卵です。

(2020.06.20・明石公園)