同じ場所で採集した3種のクンショウモです。
1. Lacunastrum gracillimum
この形のクンショウモはいつもお世話になっている「淡水微生物図鑑」(2010年)ではフタヅノクンショウモ Pediastrum duplex の一変種 var.gracillimum にあたるのですが、その後出版された「プランクトンハンドブック 淡水編」(20018年)を見ると別属のラクナストルム属 Lacunastrum とされています。どういうことかとネット情報を探すとこの gracillimum は最近になって変種から種に昇格し、新設された Lacunastrum属 に移されたようです。
こちらは16細胞の群体で、外周の細胞の形がちょっと違いますが、同種だと思います。
2. サメハダクンショウモ Pediastrum boryanum
どちらも同じ群体を撮ったものですが、2枚目は細胞表面にピントを合わせていて、細かな顆粒で覆われていることが分かります。
3. Stauridium tetras
この種も以前はフタヅノクンショウモ属 Pediastrum の1種 P.tetras とされていたのが新属に移されて Stauridium tetras となりました。1・3枚目が8細胞、2枚目が16細胞ですが、3枚目の群体だけ細胞がかなり大型です。上記プランクトンハンドブックでは Stauridium属 にキレコミクンショウモという和名が与えられています。
(2021.05.23・姫路市 姫山公園の池にて採集)