2021年6月18日金曜日

不明のハエ

苔の生えた地面を歩き回っていた、スマートな体形の小型のハエです。
例によって科の見当もつかないのであれこれと当てもなくネット画像を探したところ、Acleris さんのところのハナホソバエ科の一種がちょっと似ているように思われました。その学名 Anthomyzidae で検索すると海外サイトの画像がいくつか出てきますが、おおむねこのような小型で細長い体形をしているようです。Acleris さんは図鑑のこの科の検索表の抜粋とともに主な判別点を標本写真を使って丁寧に説明されていますが、残念ながら下の写真ではあまり確認できません。とりあえず不明のハエとしておきます。体長約2.8mm、翅端まで3.7mmです。








(2021.06.07・学が丘北公園)

2021年6月17日木曜日

ツマキヘリカメムシ?

 ヨウシュヤマゴボウの茎に群れていました。ツマキヘリカメムシ Hygia (Hygia) opaca だと思いますが、近似種のオオツマキヘリカメムシ H. (Colpura) lativentris かも知れません。両種の外見上の明確な違いは♂の生殖節の形以外に無いようなので一応その部分も撮っておいたのですが、末端部の二つの突起の有無などは交尾中には確認できないものなのかも知れませんね。この次は一人でいる奴を狙ってみます。






(2021.06.07・学が丘北公園)

2021年6月16日水曜日

有殻糸状根足虫類の一種(?Pseudodifflugia sp.)

一見こちらのようなツボカムリ類だと思いましたが、殻から伸びる仮足が非常に細くて木の枝のように枝分かれしています。これは有殻糸状根足虫類と呼ばれる仲間で、系統的にはナベカムリやツボカムリを含むアメーバ動物とは大きくかけ離れた分類群なのだそうです。
ネット上を探してみると殻の形やその表面の様子がシュードディフルギア Pseudodifflugia 属とされているものに似ているようですが、参照できる画像や動画は少なく、他に有力候補があるのかも知れません。

カバーガラス下面付近にピントを合わせています。殻の表面と、カバーガラスに接して伸ばした仮足が見えます。

同じ個体で、スライドガラス上面にも仮足を拡げています。

ひとまわり大きな別個体。

同じ個体です。これくらいの大きさの生き物にとって重力の影響はかなり小さいと思うのですが、こういったアメーバ類をカバーガラスの下に閉じ込めて眺めていると、やはり天井に逆さにぶら下がるよりは床を這う方が好みに合うようです。

もう1枚、かなり小型の個体です。

動画です。動きが遅いので、後半は5倍速で。


(2021.05.25・神戸市西区の水田にて採集)

2021年6月15日火曜日

チャイロハバチ幼虫

 ヘクソカズラの葉を食べていたチャイロハバチ Nesotaxonus flavescens の幼虫です。

腹一杯詰め込んだ食べ物で本来黄色い体色が汚い緑色に変わっています。体長は15mmと17mmくらい。

横から撮ろうと葉をつまんで引き寄せると頭を引っ込めて固まってしまいましたが、間もなく食事を再開しました。



立派な歯のついた顎でもりもり食べていました。


(2021.06.07・明石公園)

2021年6月14日月曜日

ヒメアリ

 コナラの幹を、ヒメアリ Monomorium intrudens が上り下りしていました。幼虫や卵を運んでいるのも見えるので、引っ越しかな?小さいけれどとても美しいアリです。







(2021.06.07・学が丘北公園)


2021年6月13日日曜日

ズグロコブカザリバ

アラカシの樹皮の窪みにいた、翅端まで5mm足らずの蛾です。小蛾類は毎度調べるのに苦労しますが、いつもお世話になっているYAMKENさんの明石の蛾達を覗いてみると、やはり見つかりました。ネムノキで採集した幼虫から羽化してきたものだそうで、コブカザリバガ科のズグロコブカザリバ Gisilia melanobasis とされています。その和名で検索すると他のサイトにもたくさん同じものが出てきました。普通にいるもののようです。
ところで、YAMKENさんのところ以外ではいずれの記事でも学名未定の Ascalenia sp.とされていました。そこで「List-MJ 日本産蛾類総目録」のリストを調べてみると、最近になって学名が決まり、属も移動して Gisilia melanobasis となったそうです。





(2021.06.01・明石公園)

2021年6月12日土曜日

クルキゲニア(Crucigenia sp.)

水田の水から見つけた緑藻類のクルキゲニア Crucigenia の一種です。4細胞が集まって群体を作り、更にそれぞれの細胞が分裂を繰り返して平面的に広がった複合群体を形成するそうです。1枚目と2枚目では細胞の大きさがかなり違いますが、2枚目では群体内に周囲より大きな細胞も見えることから、ちょうど分裂の途中だったのではないかと思います。



(2021.05.25・神戸市西区の水田にて採集)