2022年5月7日土曜日

ナナフシ幼虫

 10年ほど前にはこの公園でナナフシを見ることはほとんど無かったのですが、ここ数年、この季節になると幼虫がよく見られるようになりました。ただし成虫になったものはなかなか見つかりません。無事に成長する割合は低いんでしょうね。

エノキの若葉に載っていました。

背伸びしながらカメラを頭上に持ち上げ、下に向けたモニタを仰ぎ見ながらオートフォーカス頼りで撮影、どうにかピントの合った1枚です。体長約28mm。

(2022.05.03・明石公園)

2022年5月5日木曜日

シャクトリムシとヒメコバチ(?Euplectrus)幼虫

 クサギの葉裏で、不吉な荷物を背負っていたシャクトリムシです。

背中にくっついているのはおそらくこちらこちらと同じ、ヒメコバチ科 Euplectrus 属の一種の幼虫でしょう。自由生活をする寄主に外部寄生する寄生バチはごく限られているようです。干からびた寄主の残骸の下にヒメコバチの蛹がいくつも並んでいるという光景はよく見かけますが、寄主がまだ生きている段階も、また寄生幼虫が1匹だけというのも初めて見ました。

シャクトリムシは体長約6mm、まだ若齢だと思います。普通はちょっと刺激を受けただけで動きを止め、その状態がかなり長く続くものですが、この幼虫はひたすら歩き回ります。寄生の影響でしょうか。



ヒメコバチ幼虫は体長約1.5mm、独特の形をしていて、最初2匹が重なっているのかと思いました。

同じ状態のシャクトリムシをムクノキの葉裏でも1匹見つけました。やや大きく体長8mmほどで、同種かどうか分かりませんが同じように撮影の間ずっと動き回っていました。寄生幼虫もやはり1匹、同じ場所についています。

最後はやはりムクノキの葉裏についていたこれ。寄主はすでに死んで、ヒメコバチ幼虫は繭を紡ぎ始めています。

寄主のシャクトリムシは先の2匹に比べてずいぶん小さいようですが、ヒメコバチ幼虫は同じくらいの大きさがあります。ということは先の2匹の寄主のサイズであれば複数が寄生出来そうなものですが、1匹づつというのは不思議です。

(2022.04.28・舞子墓園)

2022年5月4日水曜日

オオワラジカイガラムシ・♂

 この日はオオワラジカイガラムシ Drosicha corpulenta の♂がちらほら出てきていました。この季節限定ですね。クヌギやコナラの幹では♀も歩き回っていましたが、交尾は見られませんでした。以前に見た交尾の様子はこちら



モチツツジの粘毛に捕まってもがいているのもいました。

(2022.04.28・舞子墓園)

2022年5月3日火曜日

クヌギミツアブラムシに産卵するアブラバチの一種

 アブラムシに寄生されて筒状に丸まったコナラの新葉をそっと開いてみると、中ではアブラバチが産卵している最中でした。寄生卵を産みこまれているホストはクヌギミツアブラムシ Kurisakia querciphila です。

アブラバチ(コマユバチ科アブラバチ亜科 Aphidiinae の一種)の方は、属種は分かりませんが昨年出したものとは別種のようです。




撮影中に5~6匹のアブラムシに産卵したようですが、やがて飛んで行きました。

(2022.04.28・舞子墓園)

2022年5月2日月曜日

不明カスミカメ幼虫

 コナラの葉の上で、上から落ちてくるアブラムシの甘露を吸っていたカスミカメ類の幼虫です。日本原色カメムシ図鑑第2巻の図版を見るとトビカスミカメ属(Psallus)あたりがよく似ているようですが、比較できる画像が少ないので何とも言えません。周りに成虫がいないか探してみましたが見つかりませんでした。体長は2.7mmほどです。





(2022.04.28・舞子墓園)

2022年5月1日日曜日

コブヒゲカスミカメ・♀

 コナラの新葉の上にいたコブヒゲカスミカメ Harpocera orientalis の♀です。体色が図鑑やネット上で見る多くの画像よりも濃い赤色で、最初は何者か分かりませんでしたが、他の特徴からこの種で間違いなさそうです。翅端まで約6mm。図鑑の説明にもある通り以前に掲載した♂とは形も色も大きく異なり、別種のように見えます。




(2022.04.28・舞子墓園)

2022年4月30日土曜日

スピロストマムの一種( Spirostomum sp.)

 ネジレクチミズケムシという和名のある繊毛虫、スピロスマム Spirostomum の一種です。以前にも2度(2017.12.24,2021.08.20)出していますが、今回のものはより小型で、細胞口の位置が後端近くにあり、どちらとも違う種のようです。

画面右下の前端から始まった囲口部が後端に向かって全長の4/5ほど伸びていて、細胞口は後端近くに開いています。

囲口部を縁取る繊毛の動きがきれいに同調しています。

細胞後端近くに位置する囲口部、そのすぐ後ろに大きな収縮胞。

大核は数珠状に連なっています。

(2022.04.26・神戸市西区伊川にて採集)