2022年10月24日月曜日

オオズアリとヒメアリ~アカメガシワの花外蜜腺~

 このあたりで見かけるアリの中でもオオズアリ Pheidole noda とヒメアリ Monomorium intrudens は姿が美しいので特に気に入っています。この日は他種のアリや小昆虫とともにアカメガシワの花外蜜腺にやってきたところを狙ってみました。

まずオオズアリ。卵型の頭部や長い脚など、ちょっとアシナガアリに似ています。ここにいたのは全て(小型)働きアリで、巨大な頭を持つ兵アリ(大型働きアリ)はまだ一度しか見たことがありません。



この個体で体長約2.7mmです。

次はヒメアリ。体長が1.5mmくらいの小さな種です。





(2022.10.20・舞子墓園)

2022年10月23日日曜日

オサヨコバイ?

 アカメガシワの葉の上にいた、ずんぐりした体形のヨコバイ。オサヨコバイ Tartessus ferrugineus だと思いますが、ネット上で見られる多くの写真と比べると複眼から頭部前端にかけての黒線がやや不明瞭です。大きさも、北隆館の大図鑑では体長11mm前後とあるのに対してこの個体は翅端までが約8mmしかなく、ひょっとしたら別の種かも知れません。

翅の先が少し破れています。

葉に口吻を突き刺して吸汁中。

顔面を撮ろうとすると歩きはじめましたが、

追いかけ回してどうにか撮れました。

(2022.10.20・舞子墓園)

2022年10月21日金曜日

ジョロウグモ・♀に近づく♂

 枝の間に張った網の真ん中で、ジョロウグモの雌雄が向かい合っていました。

こういう場面を探してはいたのですが、小さな♂は巨大な♀の腹に埋もれてあやうく見逃すところでした。

♀は食事中のようです。真横から撮りたいのですが三重網のおかげで巣を揺らさずには近づけそうにありません。

しばらくすると♂が離れました。

やがてまたそろそろと近づいてきます。

元の位置に戻ってきましたが・・・。

また離れました。無事に精子を受け渡すにはまだまだ時間がかかるんでしょう。

(2022.10.20・舞子墓園)


2022年10月18日火曜日

シャシャンボで産卵する外来ハゴロモ(?Pochazia shantungensis)

 公園のシャシャンボで例の外来ハゴロモ(?Pochazia shantungensis)が産卵中、と虫撮り仲間から連絡を貰い、その二日後の朝一番に現場を見に行きました。教えられた木ではあちこちの枝に2~3センチの長さにわたって白いワックスが付着していて、これが産卵跡のようです。成虫の姿もちらほら見えますが、すでに時期が過ぎたのか産卵しているものがなかなか見付かりません。そうこうしているうちに教えてくれた本人が現れ、待望の産卵中の一匹を見つけてくれました。


産卵跡は白い毛の毛虫が枝についているみたいです。

産卵中の成虫。高い場所にいたので片手で枝を引き下ろして撮影。

ワックスで覆われた中に卵が見えるかと思ったのですが・・・。

軽く払ってワックスを取り除いてみると、見えるのは穿孔のために出た枝の繊維だけで、セミやある種のハバチの産卵跡に似ています。卵はかなり奥深く産みこまれているのでしょう。

(2022.10.16・明石公園)

2022年10月16日日曜日

ヨツスジヒメシンクイ

 カナムグラの葉の上にいたヨツスジヒメシンクイ Grapholita delineana です。頭端-翅端約6.8mm。右の翅が捩れているのは羽化の際の事故でしょうか。ヒメハマキの仲間は小さくて地味な種が多いですが、それぞれに複雑な紋様を備えていてじっくり見ればなかなか美しいと思います。





(2022.10.16・神戸市西区伊川)

2022年10月14日金曜日

ブリオフィルム?(?Bryophyllum sp.)

 シャーレの底でゆっくり動いていたのを拾い上げた大型の繊毛虫です。中央が膨らみ周囲は圧されたように薄くなった餃子型。ロクソフィルム Loxophyllum かと思ったのですが、いつもの「淡水微生物図鑑」を見るとこの仲間には下の写真のように長いひも状の大核を持った種はないようです。同じ図鑑で他に似たものを探すと、ロクソフィルムに近縁なブリオフィルム Bryophyllum というのがあって、こちらの方が近い気がしました。ただ掲載されているのは一種だけで、ネット上を探しても比較できる画像がほとんど見つからず、当てずっぽうの域を出ません。





動画です。


(2022.08.09・明石市大久保町の水田にて採集)

2022年10月13日木曜日

ヘリオビヒメハマキ

 林の中を歩いていると足元の落ち葉の間からとび出してきました。ヘリオビヒメハマキ Cryptaspasma marginifasciata だと思います。同属のクロサンカクモンヒメハマキC. trigonana やハラブトヒメハマキ C. angulicostana に酷似しているとのことですが、前者は出現時期が春で後者は触角がはるかに短いようなので、除外してよいでしょう。頭端から翅端まで約10mmで、わりあい新鮮な個体だと思います。





(2022.10.12・明石公園)