2024年3月1日金曜日

ウスイロチャタテ科 Ectopsocus sp.

 枝についたまま枯れたヤブニッケイの枯葉を1枚づつ捲っていると、このチャタテが何匹も出てきました。こちらと同じ、ウスイロチャタテ科の Ectopsocus 属の一種だと思います。ただし、翅脈の末端の斑紋がこちらの方はかなり薄いので別種かもしれません。


翅端まで約2.9mm、体長約1.6mmです。


腹部が貧弱なので♂だと思います。

顔つきは雌雄であまり変わりがないようです。

別の葉にいた個体ですが、これも♂のようです。

(2023.12.28・明石公園)


2024年2月28日水曜日

ズキンヨコバイ

 頭巾の名を持つヨコバイではヤノズキンヨコバイ Idiocerus yanonis を何度か掲載していますが、この本家(?)のズキンヨコバイ I. vitticollis は初めてだと思います。モチノキの幹にとまっていましたが、多分どこかの隙間か葉の裏で越冬していたのが季節外れの暖かさでウロウロしていたんでしょう。ヤナギ類に寄生するそうです。翅端まで約5.7mmです。





小楯板の紋様が印象的です。人面ヨコバイ、と呼ぶには少し足りませんが…。

(2024.02.13・明石公園)

2024年2月27日火曜日

クサカゲロウ類の幼虫(+深度合成)

 アラカシの葉の裏でじっとしていたクサカゲロウ類の幼虫です。背中にカムフラージュのゴミを背負っていない裸の姿ですが、スズキクサカゲロウの幼虫のようにそれが常態なのかどうかは分かりません。体長は大あごをのぞいて約6mmです。




体側に並ぶ突起とそこに生えた多数の長い毛は、やはり本来はゴミを背負うタイプなのではないかと思わせます。背負う習性のないスズキクサカゲロウの幼虫ではこれらがあまり発達していません。


捕えて帰って深度合成撮影をしました。

冷凍殺虫のせいで体が前後に縮んでしまいました。

これは腹面。

頭部の背面。千葉大学の日本産クサカゲロウ図鑑に掲載されている多数の頭部画像の中から斑紋が似ているものを探してみましたが、よく一致するものは見つかりませんでした。おそらくこういう特徴には個体変異が多いのだろうと思います。

頭部腹面。

頭部背面やや前方から。

前の画像の一部拡大です。
アミメカゲロウ目の幼虫では、大顎と小顎が合体して管を作り、これを獲物に突き刺して体液を吸う吸うという仕組みになっているそうです。


体側の突起。

(2024.02.13・明石公園)



2024年2月15日木曜日

ユスリカの触角

 ♂のユスリカの触角です。
いつもの公園で虫仲間と枝を叩いていた時に落ちてきたのを持ち帰り、スタック撮影したものです。まず最初にこの豪勢な触角のアップを撮り、そのあとで全身像を、という予定だったのですがミスをして、標本を潰してしまいました。したがって種名も分かりませんが、体長1cmほどもある大型種だったのでオオユスリカかアカムシユスリカあたりかも知れません。


(2024.01.30・明石公園にて採集)

2024年2月14日水曜日

海辺で越冬するヒメマダラナガカメムシ

 昨年も同じ時期に同じものを出していますが、海岸に落ちていた木片の裏にいたヒメマダラナガカメムシ Graptostethus servus です。同じ場所に5~6匹集まっていたのですが、朝からよく晴れて気温も上がってきていたので、明るい光があたると速やかに解散してしまいました。写真に写っているのはその片割れです。






(2024.02.07・明石市藤江海岸)


2024年2月8日木曜日

ミナミマキバサシガメ

 近所の海岸で越冬昆虫探しをしてきました。結果は少々期待外れでしたが、その中でも一番の収穫がこのミナミマキバサシガメ Nabis kinbergii です。枯草の間に転がった石の裏にくっついていました。同属のハネナガマキバサシガメ N. stenoferus に酷似するとのことですが、体型や革質部の翅室の形から前者と判断してよいと思います。翅端まで約9mmです。






(2024.02.07・明石市藤江海岸)


2024年1月29日月曜日

越冬中のヨツボシヒョウタンナガカメムシ

 暖かい季節にはエノコログサなどイネ科の穂によく集まっているヨツボシヒョウタンナガカメムシ Gyndes pallicornis です。これもアオギリの葉の中で越冬していました。夏場に見るものより体色が茶色っぽい気がしますが、個体変異かも知れません。体長は約6mmです。





(2024.01.26・舞子墓園)