2024年6月19日水曜日

シベリアカタアリ、巣の拡張工事中

 このシベリアカタアリ Dolichoderus sibiricus も先日のヨツボシオオアリと同じく樹上性のアリで、枯木や枯れ枝などに巣を作ります。明石公園では普通種で北半部の林の中では特に繁栄していますが、この日はアラカシの枯れ枝に開いた巣口から多数のワーカーが忙しく出入りしているのを見つけました。巣の拡張工事をしているらしく、次々と巣口から出てきては大顎にくわえた木屑を前脚で払い落とすようにして捨て、すぐまた中に戻っていきます。大顎を開いて捨てる瞬間を撮りたくてしばらくの間ねばってみたのですが、アリの出入りは目まぐるしく、一度に2匹も3匹も飛び出してきたりもするのでピンボケの量産になりました。以前にはハリブトシリアゲアリの同じような場面を撮影したことがあります。
余談ですが、以前にこのアリのワーカーが巣の外で女王アリを運んでいる(?)ところを二度ばかり見ています(2019,2023)。何のための行動なのか、勉強不足で未だに見当がつきません。










(2024.06.07・明石公園)


2024年6月17日月曜日

今年もシリアゲコバチの産卵

 昨日の記事のヨツボシオオアリの巣と同じアラカシで、シリアゲコバチ Leucospis sinensis が産卵していました。このハチの産卵風景は去年も掲載しましたが、何度見ても面白いもので、また普通種とは言っても毎年見られるというわけでもないので今年も出しておきます。





(2024.06.04・明石公園)

2024年6月16日日曜日

ヨツボシオオアリの門番

 アラカシの幹の枯死した面に、ヨツボシオオアリ Camponotus quadrinotatus が巣を作っています。少なくとも2~3年前から棲みついているのですが、いくつもある巣口で大きな頭の大型ワーカー(兵アリ)が門番をしているのが面白く、しばらくその様子を撮ってみました。

あちこちに散らばっている巣口の中で、ここだけ三つの穴が間近に並んでいました。見たところタマムシが出た後の楕円形の大きな穴を、木屑で埋めて狭めたもののようです。


大きな頭はほとんどそれだけで巣口を塞いでしまい、同じ巣の仲間が出入りするときだけ奥に引っ込みます。

小型ワーカーが出てきたところ。頭の形も大きさもずいぶん異なります。


戻ってきた小型ワーカーです。

巣口の周りをうろうろする大型ワーカーもいました。

(2024.06.04,07・明石公園)

2024年6月15日土曜日

羽化直後のダルマカメムシ

 エノキの幹を眺めていて、小さな白いものが動くのが見えたのでルーペで確認するとダルマカメムシ Isometopus japonicus でした。羽化直後と思われます。近くに脱皮殻か幼虫でも見つからないかと探すと、1匹だけ成虫がいました。口吻で樹皮を探りながら歩き回っていて、餌を探しているんでしょう。この種はカイガラムシ類を捕食すると言われていて、このような行動はよく見かけますが、実際に捕食している場面はまだ見たことがありません。
特に探していたわけでもありませんが、今年はこれが初めて見るダルマカメムシでした。幼虫を見るには時機を逸してしまいましたが、以前のブログには何度か出しています(2010,2011,2019)。


翅端まで約3mmです。



これが本来の体色です。

体のわりには長い口吻です。樹皮の割れ目を探っているようですが、どんな獲物がいるんでしょうか。


(2024.06.07・明石公園)

2024年6月13日木曜日

アオマダラタマムシの交尾・産卵

 昨年もこの季節に登場したアオマダラタマムシ Nipponobuprestis amabilis ですが、この公園で見かけるようになったのはわりあい最近のことで、おそらくここ5~6年か、せいぜい10年以内のことだと思います。なぜだかよく分かりませんが、外来種というわけでもなく、年々虫が減っていく中でこんな綺麗な虫が増えてきたのは悪いことではありません。この日は、以前からこのタマムシがよく集まっていたクロガネモチの切り株の上で交尾中のペアを見つけました。



大型の♀と小さな♂のペアで、体長はそれぞれ26と20mmくらいです。

同じ切り株で、産卵中の♀もいましたが、大きな割れ目の底の方を移動しながら産卵しているので、これ以上レンズを近づけることが出来ませんでした。

小型の♀で、上のペアの♂と同じくらいの体長です。

(2024.06.04・明石公園)

2024年6月12日水曜日

アオスジアゲハの幼虫たち

クスノキのひこばえと、すぐ近くのヤブニッケイでアオスジアゲハ Graphium sarpedon の幼虫を何匹か見つけました。

これが一番大きくて、体長約22mm。クスノキの葉の上にいました。3齢か4齢くらいだと思います。

真横から、辛うじて顔が見えます。

3対の黒い角状突起。

これもクスノキにいた、やや小型の幼虫。体長約15mmで、2齢か3齢でしょう。

色と大きさ以外は1匹目と同じ感じです。

これが1齢幼虫です。体長は5mmくらいで、ヤブニッケイの葉の裏にいました。お尻の先に糞がついています。

全身棘だらけですが、その中でやはり3対の突起が目立ちます。


大小の棘はすべて先端が二股に分かれています。


(2024.06.04・明石公園)


2024年6月10日月曜日

シロジマエダシャク

 これはシロジマエダシャク Euryobeidia languidata だと思います。カナメモチの葉裏にいました。翅の傷みもほとんどない綺麗な個体で、羽化後あまり時間がたっていなかったのかも知れません。枝を引き寄せても逃げずに大人しくしていてくれたので、特に意味もありませんが各部のアップを撮らせてもらいました。これまで何度も撮影している気がするのですが、調べてみるとまだブログには出していなかったようです。食草のモチノキは、この公園内では最も多い樹種の一つです。









(2024.06.01・明石公園)