イタドリの葉を巻いて揺籃を作っていたカシルリオトシブミ Euops splendidus ですが、記事を書き始めて昨年も同じものを出していたのに気がつきました。ただ前回は揺籃がほぼ完成した後だったのが、今回は最後のひと巻きくらいのところからの作業を撮影できたのでもう一度出しておきます。
2025年5月11日日曜日
イタドリの葉を巻くカシルリオトシブミ
2025年5月10日土曜日
羽化直後のブドウスカシクロバ
朝の9時を過ぎたころでしたが、カラスノエンドウの葉につかまって翅を伸ばしつつある蛾がいました。タケノホソクロバによく似ていますが、帰宅後調べてみると同じマダラガ科のブドウスカシクロバ Illiberis tenuis のようです。ブドウの害虫とされていますが、同じ場所にはエビヅルも生えているので、それを食べて育ったものでしょう。年1化で、繭で越冬するそうです。撮りはじめて数分後、やおら翅を持ち上げて背側で合わせると、鱗粉で青く輝く腹部が現れてちょっと感動しました。
2025年5月9日金曜日
ムネアカアワフキの交尾と産卵
サクラの葉を見上げながらムネアカアワフキ Hindoloides bipunctata を探していると、ちょうど交尾中のペアがいました。
2025年5月8日木曜日
エノキハトガリタマフシとエノキトガリタマバエ幼虫
エノキの葉に、小さな砲弾型の虫こぶが出来ていました。タマバエ科のエノキトガリタマバエ Celticecis japonica によって作られた、エノキハトガリタマフシと呼ばれる虫こぶです。
2025年5月7日水曜日
フタナミトビヒメシャク
トウネズミモチの葉の上にとまっていた蛾で、フタナミトビヒメシャク Pylargosceles steganioides だと思います。ネット情報によると春型(1化)と夏型(2化)で見かけがかなり異なり、夏型では斑紋が不鮮明になるそうですが、これはもちろん春型ですね。また♂では触角が櫛歯状になるらしいのですが、下の写真ではよく見えません。幼虫はいろいろな植物を食べるようで、ネット上でも多数の画像が見られますが、顔面の模様に特徴があるようです。見たことがあるような、無いような。芋虫毛虫の写真も撮ってはいるのですが、ほとんどは名前も調べず放置しているので、探せばその中にあるかもしれません。前翅長約12mmです。
2025年5月6日火曜日
アベマキ幹に集まるクヌギハバチの幼虫たち
何気なく眺めていたアベマキの幹で、ハバチの幼虫が丸まっているのに目がとまりました。ひょっとして蛹化の準備だろうかと思いながら周りを見ると、幹や太い枝で多数の同じ幼虫がくっついていて、どれも同じように丸くなったまま動きません。このアベマキの木では毎年のようにこのハバチ幼虫が葉についているのを見ていましたが、こんなふうに多数が幹や枝に集まっているのを見たのはこれが初めてです。おそらく毎年同じ光景が繰り返されていたのに気づかなかっただけでしょう。
この幼虫については何年も前に一度調べてみたものの正体が分からず、そのまま放置していたのですが、今回もう一度ネット情報を探してみました。アベマキにつくのだからクヌギにもつくだろうと、試しに“クヌギハバチ”で検索するとこちらのリストにその和名が見つかり、さらにその学名 Apethymus kunugi Togashi, 2005 で再検索するとこちらの論文が出てきました。その中で本種についての解説や載せられている幼虫の写真を見るとどうやら当たりのようです。生活史の説明には宿主として新たにコナラが記録され、他のコナラ属の種もこのハバチの宿主となる可能性がある、とされているので、アベマキもその一つになるのでしょう。また飼育下では成熟幼虫は土中に潜ったということなので、アベマキの幹に集まっていた幼虫もやがて幹から下りてきて土中で蛹化するのだろうと思います。成虫は秋に羽化してくるそうなので、気を付けていれば見られるかと期待しています。
2025年5月5日月曜日
オドリバエ科 Rhamphomyia SP.
先日のクロアシボソケバエにちょっと似ていますが、こちらはケバエではなくオドリバエの仲間です。アカメガシワの、その名の通り赤い毛におおわれた新葉の上に乗っていました。幸い翅脈もはっきり写っているので、いつも参考にしている三枝豊平さんの“日本産双翅目の図解検索システム Ⅰ オドリバエ科”の検索表を辿ってみると、いくつか写真では確認できない部分も残るものの、Rhamphomyia(ホソオドリバエ属)の特徴によく一致します。MNDの翅脈図を見てもよく合っているのでこの学名でネット検索すると、昔の自分の記事が出てきました。今回と同様♂個体で非常によく似ていますが、翅の色が少し違うように見えるので別種かもしれません。それにしても、撮った写真もその後の身元調査も13年前と全く同じことをやっているのに我ながら笑ってしまいます。こちらの記事の♀も同属だと思います。