キリの落ち葉の上を歩くマルトビムシの一種です。よく似たマルトビムシは何度も出していますが、体長は0.9mmほどあって、その仲間では大きいほうでしょう。
2025年2月28日金曜日
2025年2月26日水曜日
チャタテムシの卵塊
サザンカの葉裏に産み付けられたチャタテムシの卵塊です。持ち帰って深度合成撮影をしてみました。木の葉で暮らしているチャタテ類の多くがこのような形で産卵するようで、これまでにもケチャチャテ科のトビモンケチャタテ、ケブカチャタテ科のウスベニチャタテ、ホソチャタテ科のホソチャタテなどがこのような卵塊を作るのを見ています。
母虫は産卵後、卵塊を跨ぐように頭部を左右に往復させながら口から吐いた糸を掛けていくのですが、この写真に見られるような密度で卵を覆うには完成までに何往復くらい必要なんでしょうか。
1枚目は葉面に対してほぼ垂直方向から撮ったものですが、照明の加減で独特の真珠光沢が出ないので2、3枚目は葉をやや傾けて撮りました。卵1個の大きさは長径が約0.5mmです。
2025年2月24日月曜日
ホソコバネナガカメムシ
ヤツデの枯葉の中にいたホソコバネナガカメムシ Macropes obnubilus です。メダケやササ類に寄生するそうですが、その類の植物には日頃から注意を払っていないせいか、ほとんど見かけることがありません。以前にも撮った記憶はありますが、ブログでは初登場だと思います。体長は約4.9mmです。
2025年2月23日日曜日
アカアシノミゾウムシ
先日、ヨツモンヒメテントウの古い記事にいただいたコメントに、この冬はアカアシノミゾウムシ Orchestes sanguinipes をほとんど見かけない、とありました。気になったのでその後何度かケヤキの樹皮下を調べてみたのですが、確かに少ないようです。以前なら、ほんの小さな樹皮のかけらの裏にぎっしりとひしめき合っているような光景も珍しくなかったものですが、今回あらためて探してみると、あちこち散発的に1匹、2匹といった大変寂しい結果でした。ごく最近まで珍しくもない普通種だと思っていた虫が、次々と希少種の仲間入りをしていきます。
写真は、川の土手に生えたケヤキの樹皮下で見つけた、色違いの2匹です。
2025年2月10日月曜日
クロハナカメムシとツヤヒメハナカメムシ
冬場のケヤキの樹皮下では常連のカメムシ、クロハナカメムシ Anthocoris japonicus とツヤヒメハナカメムシ Orius nagaii です。後者は以前ヒメハナカメムシ属の一種として出していたものと同じだと思いますが、日本産ヒメハナカメムシ類の分類と同定の検索表により、この種としました。判別点は、前胸の四隅に剛毛がないこと、前胸背・小楯板の毛が明らかなこと、頭部前葉は淡色、前胸背は毛が少なく,点刻も疎で光沢が強いこと、などです。両種とも捕食性で、後者では真冬の樹皮下でアブラムシを捕えているのを見たこともあります(こちら)。
2025年2月8日土曜日
チャバネキクイゾウムシ?
これもケヤキの樹皮の下から出てきたもので、キクイゾウムシの一種です。この仲間はどれも小さくて名前調べも難しいのですが、甲虫図鑑や日本産ゾウムシデータベースなどを参照した結果、赤褐色の上翅などの特徴からチャバネキクイゾウムシ Kojimazo lewisi としました。ただ、同じデータベースには同属でよく似たササチャバネキクイゾウムシ K. pictus も掲載されていて、標本画像だけではどこが違うのかよく分かりません。ということで、タイトルには疑問符をつけておきます。体長は、口吻の先まで計って約3.4mmです。
2025年2月6日木曜日
ケヤキ樹皮下のヨツモンヒメテントウ
先日、一昨年のヨツモンヒメテントウ Nephus yotsumon の記事にコメントをいただいたので、今年もいるかと思って同じケヤキを見に行きました。多少遠慮しながら樹皮を適当に捲っていくと、前回は1匹しか見つからなかったのが今回は何匹も出てきます。ただ、前回は大量にいたノミゾウムシ類やクロハナカメムシをはじめ樹皮下で越冬中の虫は少なく、急速な減少傾向はここでも変わらないようです。