2024年6月2日日曜日

ヒメコブハムシ

 イモムシの糞に似たハムシ、コブハムシ属 Chlamisus は国内に9種の既知種が分布しているそうです。その中でこれまでに撮影できたのは共に普通種のムシクソハムシ C. spilotus とツツジコブハムシ C. laticollis の2種で、このヒメコブハムシ C. diminutus は3種目になります。イタドリで見つけたのですが、多くが葉ではなく茎や葉柄についていて、それを齧っているものもいました。この属は図鑑でも図示されている種が少なく調べにくいのですが、甲虫図鑑の検索表に照らして黄褐色の附節と触角以外のほぼ全身が黒いことや前胸腹板後突起の形から、ヒメコブで間違いないと思います。ただし下の写真の個体は体長が約3mmあり、検索表の体長(2.2~2.8mm)をやや上回ります。

何匹か見つけたうちの1匹です。葉柄の付け根にうずくまっていました。

撮影を始めたことで目が覚めたのか、少し移動して葉柄を齧り始めました。




ムシクソやツツジコブと同様、鞘翅の合わせ目はファスナー状です。


上とは別の個体ですが、深度合成撮影のために1匹持って帰りました。

上の個体より小型で、体長約2.6mm。


前胸背板に貼り付いた汚れがどうしても取れませんでした。

鞘翅の合わせ目。

展脚も試みたのですが、やはり私の手には負えません。とりあえず同定ポイントの一つである前胸腹板後突起が確認できるようになったことで満足して、壊してしまう前に止めました。

画面中央よりやや下、下を向いた鏃のような形をしているのが前胸腹板後突起です。

(2024.05.25・明石公園)


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