2020年1月26日日曜日

アカシオオビムシ Akashiwo sanguinea

先日のギムノディニウムと同様、鎧板を持たない渦鞭毛藻です。その名の通り赤潮を形成するということですが、瀬戸内沿岸のいつもの採集場所ではこの種が大量に発生したのをまだ見たことがありません。
やはり縦・横の鞭毛を動かして活発に泳いでいました。写真ではその鞭毛がよく写りませんでしたが、最後の動画のところどころでどうにかその動きが見られます。




(2019.12.24・西舞子海岸にて採集)



2020年1月25日土曜日

キイロカタビロコバチ Sycophila variegata (Curtis)

このあたりでは最も普通に見られるカタビロコバチです。越冬中の生体写真は何度も撮影しているので、今回は採集して深度合成撮影をしてみました。

冷凍殺虫でこんな格好になってしまいました。も少し自然な姿勢で撮影できればいいんですが、難しいです。


触角の先端に短い毛が放射状に生えていることが、今回のちょっとした発見でした。


このキイロカタビロコバチは多種のタマバチ幼虫に外部寄生することが知られているそうですが、以前に一度、10月にクロガネモチの実に産卵するのを見たことがあります。同じ木では毎年ニッポンオナガコバチ Macrodasyceras japonicum が羽化してくるのですが、両者に直接の関係があるのかどうか分かりません。

(2020.01.11・明石公園にて採集)


2020年1月24日金曜日

ギムノディニウム属の一種(Gymnodinium sp.)

これはギムノデイニウム属 Gymnodinium の一種だと思います。以前のブログに掲載したプロトペリディニウムゴニオラックスと同じ渦鞭毛藻の仲間ですが、両者のような硬い鎧板を持ちません。

泳いでいる同一個体を4枚並べてみましたが、おおよその形が分かると思います。

波打つような横鞭毛の動きが分かります。


(2019.12.24・西舞子海岸にて採集)




2020年1月22日水曜日

ザラタマゴダニ属の一種(Xenillus sp.)

落ち葉めくりで出てきたやや大きめのササラダニ。
以前BABAさんのブログにザラタマゴダニ科の一種 Xenillus sp. として掲載されたものによく似ていますが、こちらの方が大型で、形も異なる部分があるので同種ではないでしょう。「日本ダニ類図鑑(全国農村教育協会)」にはザラタマゴダニ属の2種、ザラタマゴダニ X. tegeocranus とヤハズザラタマゴダニ X. heterosetiger が図示されていて、それを見ると前体部の桁の先端の2対の突起や体長から後者のヤハズザラタマゴダニに当たるのではないかと思います。

体長約1.2mm、ダニもこのくらいの大きさがあると撮りやすい気がします。

真冬と言っても気温が高いのですぐに動き始めます。

ここからは同じ場所にいた別個体ですが、大きさはほぼ同じです。


裏返してみました。縦の裂け目のある二つの膨らみは生殖板(上)と肛門(下)です。

顎体部と第1脚の爪。

桁の先端部には外側が長く、内側が短い2対の突起が見えます。

胴感杯と胴感毛(ピンボケですが)がどうにか見えます。

(2020.01.11・明石公園)


2020年1月20日月曜日

マルトビムシの一種

落葉めくりで出てきたマルトビムシです。体長は0.6mm足らず。こちらと同じ種かも知れません。








(2020.01.11・明石公園)


2020年1月19日日曜日

ヒメコバチ科 Deutereulophus sp.♀

ヤツデの葉の裏にいたのを採集してきました。ヒメコバチ科 Eulophinae 亜科の Deutereulophus 属の一種で、以前のブログで8年前に一度掲載しています。これは♀で、♂はこちらのように樹枝状の見事な触角を持っているのですが、残念ながらまだ一度しか見たことがありません。







(2020.01.11・明石公園にて採集)




2020年1月18日土曜日

タラシオシラの一種(Thalassiosira sp.)その2

先日掲載したものと同じ日に採集した、同じタラシオシラ属 Thalassiosiraの一種ですが、こちらはこの属では一般的な、円盤型の細胞を一列に並べた串団子状の群体を作っています。
細胞を繋ぐ粘液糸は1本ではなく数本あるようで、円盤の縁から長い刺が生えています。

細胞の中心付近にピントを合わせていますが、透明の粘液糸はなかなかはっきり見えません。

同じ写真でコントラストを極端に上げてみると、細胞間の粘液糸が数本あることがどうにか確認できます。

更に、暗視野でオーバー気味の露出を与えると、円盤の周縁部から伸びる長い刺が見えてきます。

円盤の外周にも細かい模様が見えます。

(2019.12.24・西舞子海岸にて採集)