2020年5月30日土曜日

キアシキンシギアブ ♂

この季節限定のキアシキンシギアブ Chrysopilus ditissimis ですが、この場所で見るのは久しぶりです。アラカシの新葉の上で、しばらく動かずにいてくれたのでその美しい毛並みを撮ってみました。






(2020.05.21・明石公園)



2020年5月29日金曜日

クモヒメバチに寄生されたウロコアシナガグモ

シャリンバイの葉裏にいた、♀のウロコアシナガグモです。クモヒメバチの、かなり成長した幼虫を背負っています。この季節、葉裏で卵嚢を守っている姿をよく見ますが、この♀は寄生のせいで産卵できないのかも知れません。


(2020.05.21・明石公園)


2020年5月28日木曜日

ソコミジンコの一種

カイアシ類のソコミジンコ目(Harpacticoida)の一種です。卵塊をぶら下げているので♀でしょう。動きが非常に活発なので追いかけるのが大変です。
ソコミジンコ類は海産・淡水産の他に陸生の種も知られていて、以前落ち葉の間で虫探しをしていてそれらしきものを見つけたことがあります(こちら)。







卵は孵化間近で、赤ちゃんが中でごそごそ動いているのが見えます。


(2020.04.24・西舞子海岸にて採集)


2020年5月27日水曜日

シマバエ科 Steganopsis dichroa Shatalkin, 1999

翅をくの字に曲がった体に沿わせるように畳むため、生きている時は一見小型の甲虫のように見えるシマバエ科の一種です。久しぶりなので逃げられないうちに採集して深度合成撮影をしました。
これは以前のブログにシマバエ科の一種(Steganopsis sp.2)として掲載したものと同種だと思います。その記事の時点ではこの種と同属の近似種が種不明のまま仮に Steganopsis sp.1 及び sp.2 と呼ばれていたようですが、今回改めて調べてみるとお馴染みのそらさんのブログでこの sp.2 が、茨城@市毛さんからのコメントに従って Steganopsis dichroa Shatalkin, 1999 とされていることが分かりました。同じくそらさんの別の記事に掲載されていた SP.1 の方にもやはり茨城@市毛さんから Steganopsis vittipleura Shatalkin, 1998 であるとのコメントが寄せられています。









(220.04.29・明石公園にて採集)


2020年5月26日火曜日

ヒョウタンカスミカメの一種・幼虫

生け垣のシャリンバイで、葉裏のサツマキジラミを眺めていたらこの幼虫が見つかりました。ヒョウタンカスミカメの一種だと思います。
体長は1.4mm足らずで、2齢あたりでしょうか。ここから成虫の姿を推測するのは難しいですが、この季節、別の場所のシャリンバイにホソヒョウタンカスミカメ Pilophorus erraticus が多数集まっているのを見ているので、この種かも知れません。




この仲間は捕食専門かと思っていましたが、ここでは葉から樹液を吸っているようです。

(2020.05.14・明石公園)

2020年5月24日日曜日

コリケウス科 Corycaeus affinis と付着珪藻(改題)

* 2020.12.31・追記とタイトル変更 *

このカイアシ類について、匿名の方から Corycaeus affinis という種名を教えていただきました。大きなレンズ眼は水中の光の度合いを識別し、位置する水深を決定する点が示唆されているそうです。また付着珪藻は交尾抱接時に珪藻は他個体に付着し、移動するとのことです。タイトルを修正して種名を掲げておきます。

頭部にある巨大なレンズ眼が特徴のカイアシ類、コリケウス科(Corycaeidae)の一種で、メガネケンミジンコという和名が付いています。
以前のブログにも何度か出していますが(2012.03.15,2013.02.18,2015.04.05)おそらくすべて同種でしょう。体の幅よりも高さの方が大きいので、カバーガラスの下に封入すると横向きになってしまい、背面あるいは腹面から見ることが難しく、今回は側面の写真しか撮れませんでした(2015年の記事には背面観も出しています)。

付属肢や後体部についている黄色いバナナ状のものは付着珪藻です。

この大きなレンズは一体どんな像を結ぶんでしょうか。

この大きな眼を一度正面から撮影したいと考えているのですが、良い方法が思い浮かびません。


付着している珪藻は羽状目の Pseudohimantidium pacificum という、浮遊性カイアシ類専門に寄生付着する種だと思います。

(2020.04.24・西舞子海岸にて採集)


2020年5月23日土曜日

プレウロシグマ属の一種(Pleurosigma sp.)

プレウロシグマ Pleurosigma はかつて顕微鏡レンズの分解能をテストするのにその殻の条線が使われていたそうで、メガネケイソウの名があります。これは生きた細胞なのできちんと処理した被殻標本のようには明瞭ではありませんが、その条線が見えています。

偏斜照明で、細胞表面付近にピントを合わせています。

内部には葉緑体が詰まっています。

核は中央にあります。

中央部を拡大。


(2020.04.24・西舞子海岸にて採集)