2021年1月20日水曜日

リトノタス(Litonotus sp.)

この繊毛虫はリトノタス Litonotus の一種だと思います。

細胞は左右に扁平な形で、この写真では前端を上に向けていて、右が腹側です。

腹側の前半と後端にトリコシスト(毛胞)が並んでいます。2個の大核も見えますが、ネット上の画像でよく見られるように細胞の長軸に対して前後ではなく左右に配置しているようです。


後端近くに収縮胞が見えますが、2個の大核とともにこれも Litonotus 属の特徴だそうです。

動画です。


(2021.01.05・明石公園 桜堀にて採集/2021.01.12・撮影)


2021年1月18日月曜日

アスピディスカ(メンガタミズケムシ)

繊毛虫が続きますが、今回はメンガタミズケムシという和名のついているアスピディスカ(Aspidisca sp.)です。腹側の太い刺毛でカバーガラスの下面を歩きまわっているところを撮りました。

以下、少しづつピント位置を変えて撮っています。この写真では頭端が左上、口は右下になります。

これはほぼカバーガラスの下面にピントが合っています。周囲の小さな粒々はバクテリアでしょう。太い刺毛は多数の繊毛が束ねられたものだということが分かると思います。

レンズから見ると裏側になりますが、背面にピントを合わせています。図鑑などには背面に稜のある種がよく紹介されていますが、それはそれが無い種のようです。


刺毛を脚のように使ってちょこまかと歩き回る様子はなかなかかわいいものです。
動画でご覧ください。


(2021.01.05・明石公園 桜堀にて採集/2021.01.12・撮影)

2021年1月16日土曜日

アンフィシエラ?(?Amphisiella sp.)

 こういう形の繊毛虫の種類はたくさんあって見分け方もよく分からないのですが、これはアンフィシエラ属 Amphisiella の一種ではないかと思っています。


「淡水微生物図鑑」の「腹側の刺毛列は左右の縁に1本づつと中央に1本の計3本、後端近くに横方向に並ぶ4~5本の太くて長い刺毛列」という説明には合っているように見えます。

食べた珪藻類や収縮胞が見えています。

(2021.01.05・明石公園にて採集/2021.01.06・撮影)


2021年1月15日金曜日

ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria)

 和名通りの緑色のゾウリムシ、ミドリゾウリムシ Paramecium bursaria です。緑色は細胞内に持っている共生藻類に由来します。

ゾウリムシ類は泳ぐのが非常に速くて撮影には苦労しますが、こいつはのんびりと同じ場所を行ったり来たりしていたので助かりました。


細胞の中心近くにピントを合わせると表層近くに並んでいるトリコシストが見えます。中央付近の黒っぽいモヤモヤが大核でしょう。

収縮胞は二つです。

動画です。収縮胞の消長や、細胞内の共生藻などの顆粒がゆっくり動いているのが分かります。


(2021.01.05・明石公園 桜堀にて採集)

2021年1月13日水曜日

オフリディウム(Ophrydium sp.)の群体

以前のブログで一度掲載したツリガネムシの仲間の繊毛虫オフリディウム(Ophrydium sp.)ですが、今回は直径が1mm近くもある大きな群体で、ざっと見て100個以上の細胞が集まっているようです。

ツリガネムシやラッパムシでもそうですが、こういう繊毛虫は暗視野で眺めるとなかなか美しいものです。


以下は微分干渉。






動画です。


(2021.01.05・明石公園 桜堀にて採集/2021.01.06・撮影)

2021年1月11日月曜日

オオグチミズケムシ Condylostoma sp.

 この大型の繊毛虫はオオグチミズケムシ(コンディロストマ Condylostoma)だとおもいます。V字型に大きく裂けた囲口部の縁に沿ってよく発達した波動膜(長い繊毛の列)が見えます。






動画です。


(2021.01.05・明石公園 桜堀にて採集)


2021年1月10日日曜日

ハイイロチビフサヤスデ(深度合成)

 ケヤキの樹皮下ではお馴染みのハイイロチビフサヤスデ Eudigraphis kinutensis です。

毎度変わりばえもないので大きそうなのを1匹大きそうなのを持って帰って深度合成してみました。








(2021.01.04・明石公園にて採集)