2021年4月23日金曜日

脱皮直後のウロコアシナガグモ♂

 イスノキの枝葉を眺めていると、脱皮殻をぶら下げたウロコアシナガグモの♂がいました。

体長は約6mmで、おそらくこれが最後の脱皮だったのでしょう。

近くの別の葉にも成虫と思われる♂がいました。

大あごと触肢が目立ちます。

(2021.04.15・明石公園)

2021年4月22日木曜日

羽化に失敗したイスノキハリオタマバエ

 今年もイスノキの実のゴールからタマバエ(イスノキハリオタマバエ、またはイスノキミタマバエ asphondylia sp.)が羽化してくるころだと思って見に行きましたが、すでにシーズンは終わったのかあちこちの実に空の蛹殻が残されているだけです。ただその中で1匹だけ、羽化に失敗した遺骸が風に揺れていました。



(2021.04.15・明石公園)

2021年4月20日火曜日

カシケクダアブラムシに産卵するアブラバチの一種

アラカシの新葉の裏で、カシケクダアブラムシを狙っていたアブラバチ(コマユバチ科アブラバチ亜科 Aphidiinae の一種)です。アブラムシはちょうど越冬卵から孵化した幹母が産卵を始めたところで、1匹の幹母と数匹の1齢幼虫からなる小集団があちこちの葉で見られましたが、アブラバチは特にその幼虫を狙っているように見えました。ハチは大きく拡げた脚の間から腹部を伸ばして産卵管を突き刺すのですが、とても動きが早く、何度かチャンスがあったものの状況がよく分かる写真は撮れませんでした。





(2021.04.08・学が丘北公園)

2021年4月19日月曜日

チビヒョウタンゾウムシ(深度合成)

 落ち葉や石の下からよく見つかる、チビヒョウタンゾウムシ Myosides seriehispidus です。珍しくもないゾウムシですが体表を覆う鱗片が面白いので、今回は採集して深度合成してみました。






(2021.04.08・学が丘北公園にて採集)

2021年4月18日日曜日

翅の短いトビコバチ科の一種(Encyrtidae gen sp.)

落ち葉めくりをしていたら、小さくて丸っこい真っ黒なハチが出てきました。

落ち葉を持ち上げて撮ろうとすると表から裏へまた表へとひたすら逃げ回り、ピントを合わせもままならないので見失わぬうちにと、持っていたフィルムケースに捕獲してしまいました。最初一見翅がないように見えたので以前に一度見たきりのダルマタマゴクロバチの仲間かと思ったのですが、ピンボケの写真を確認したところ短い翅を持ったトビコバチの一種のようです。
持ち帰ってSTACK撮影したのが下の画像ですが、翅がごく短いという以外の目立つ特徴もないトビコバチで、属の見当もつきません。





(2021.04.08・学が丘北公園にて採集)

2021年4月15日木曜日

マルトビムシの一種

先日のクモスケダニの記事にもちょっと顔を出しましたが、伐採木の樹皮の下に小さなマルトビムシが沢山いました。多分すべて同じ種なんだろうと思いますが、 大きな個体で体長0.6mmくらい、一番小さなものでは0.3mmにとどきません。小さな個体はおそらく幼虫だと思います。

大型の個体です。

この個体で約0.35mm。次の2枚も同じです。

何か食べているようですが、菌類でしょうか。

この茎のようなものがお気に入りのようです。

これは0.3mmほどです。

この日撮影した最小の個体で、体長約0.27mm。

これで何齢くらいなのか分かりませんが、孵化したばかりの幼虫は多分まだもっと小さいんでしょうね。

(2021.04.08・学が丘北公園)

2021年4月11日日曜日

クモスケダニ科の一種(Eremobelba sp.)

 先日のイレコダニと同じ、積み上げられて腐朽の進んだ伐採木の樹皮の下にいたダニです。
以前掲載したヤマトクモスケダニ Eremobelba japonica によく似ていますが別種のようで、サイズもひと回り小型です。日本産土壌動物検索図鑑によれば日本産のクモスケダニ科は1属3種というこですが、図版では“背毛は縮れ毛。背面に亀甲模様なし”と“背毛は直毛。背面に亀甲模様あり”の二つのタイプが示されています。ヤマトクモスケダニは前者で、今回の種は後者のタイプのようですが、種名は分からないので Eremobelba sp. としておきます。

体長は約0.4mm。探すと結構たくさん見つかりますが、カメラの視野に導入するのがひと苦労です。

これは別個体ですが、背面の網目模様がはっきり見えます。

三角形に尖った学前体部はヤマトクモスケダニによく似ています。

背毛は縮れていません。

長く湾曲した胴感毛。

小さなマルトビムシが通りかかりました。

(2021.04.08・学が丘北公園)