2022年10月2日日曜日

ヒラタヤドリバエ亜科の一種(?Euthera tuckeri)

 アラカシのひこばえの葉の上にとまっていたハエです。翅に特徴的な黒紋があって、その上さらに翅の付け根に近いあたりから一対の黒い突起がとび出ています。真上から数枚撮った後、側面から撮るために邪魔になる葉を動かそうとしたら逃げられました。面白いハエなのに、残念。
確かどこかで見た憶えがある気がして帰宅後検索してみると、あちこちのサイトで Euthera tuckeri (ヤドリバエ科ヒラタヤドリバエ亜科)として紹介されているのが同種のようです。

体長約5.5mm。

(2022.10.01・明石公園)

2022年10月1日土曜日

ツツジの葉に産卵するルリチュウレンジ

 昨日の記事と同じハバチの仲間ですが、これはツツジの葉に産卵していたルリチュウレンジ Arge similis です。

以前のブログでも一度出していますが、葉の縁に産卵管を差し込んで卵を産みつけていきます。

葉に入った産卵管が透けて見えています。


よく見ていると、まずナイフのような産卵管で葉肉を切り開いて卵を収める空間を作り、その中に産卵するようです。


産卵管を引き抜いた後には産み付けられたばかりの卵が残っています。

(2022.09.26・明石公園)

2022年9月30日金曜日

ハグロハバチ

 これはハグロハバチ Allantus luctifer だと思います。例によって顔面を撮ろうとして逃げられました。ハチが乗っている植物はメモするのを忘れてよく分かりませんが、幼虫の食草はスイバやギシギシで、以前のブログに産卵の様子を載せています。体長約10mmです。



(2022.09.26・神戸市西区伊川谷)


2022年9月28日水曜日

ヒメマダラナガカメムシ

 河川敷のヤブガラシの葉の上に赤いカメムシが1匹。アカサシガメだろうと思って近づくとヒメマダラナガカメムシ Graptostethus servus でした。以前に海岸の石の下でたくさん越冬しているのを見たことがありますが、いつもの公園では見かけない種です。ヤブガラシにヒルガオ類の蔓が絡んでいたのでそっちから移ってきたのだろうと思いますが、探しても他には見つかりませんでした。色彩変異の大きい種で、これは黒い部分の少ない個体です。


翅端まで約10mmです。

(2022.09.26・神戸市西区伊川)


2022年9月27日火曜日

カネタタキの雌雄

 河川敷の藪の中で、重なり合った葉の間にカネタタキ Ornebius kanetataki の雌雄が隠れていました。この虫はこういう狭い隙間でつがいになるのが好みのようで、同じような情景は何度か(こちらこちら)見ています。

上が♀、下が♂です。


♀はじっとしていましたが、オスは時々隙間から出てきて♀を窺ったり、

小さな翅を立ててチン、チンとか細く鳴いたりしていました。

鳴く虫が鳴いているところを撮るのは難しいですね。

スマホ写真ですが、こんな場所です。虫は矢印の先に見えています。植物はよく分かりませんが、クララでしょうか。

(2022.09.26 神戸市西区伊川)

2022年9月19日月曜日

外来ハゴロモ(?Pochazia shantungensis)の幼虫と成虫

 昨年秋に虫撮り仲間に教えられて初めて見たアミガサハゴロモ似の外来種(?Pochazia shantungensis)ですが、昨年見つけられなかった幼虫をようやく撮影することができました。

トウネズミモチの枝にいました。




同じ日、別の場所のウバメガシにも成虫や幼虫が集まっていました。

上の方に成虫、下の方に幼虫が見えます。

成虫の顔を撮ってみました。

この成虫は複眼に縞模様があります。

こちらの成虫は赤い眼をしています。ネット上の画像を見ても両方のタイプ(その中間も?)が見られますが、雌雄の違いか個体変異、あるいは羽化後の経過時間の違いでしょうか。

(2022.09.12・明石公園)

2022年9月13日火曜日

下毛類の一種

 一か月ほど前に撮影した繊毛虫の一種です。扁平な体形で、V字型に開いた大きな囲口部、腹面に並んだ棘毛列など、スティロニキア Stylonychia やユープロテス Euplotes と共通する特徴を持っていますが、図鑑やネット上の画像を探してもぴったり一致するものが見付かりません。2000年発行の日本淡水動物プランクトン図鑑ではこれらは下毛目 Hypotrichida として纏められていますが、原生生物情報サーバによればかつての下毛目は棘毛亜綱 Sporadotrichea と下毛亜綱 Hypotrichia に再編されているようです。今回の繊毛虫がどちらに分類されるものか分かりませんが、とりあえず下毛類の一種としておきます。最初背面を向けて泳いでいましたが(1~2枚目)途中でカバーガラスを少し持ち上げてから戻すとうまい具合に反転して腹面を上に向けてくれました(3~5枚目)。微分干渉で対物40X、フラッシュ撮影です。






動画です。やはり前半は背面を、後半は腹面を向けています。


(2022.08.09・明石市大久保町の水田にて採集)