2023年6月16日金曜日

モチノキの幹に集まるヒメアカホシテントウ

 いつもの虫仲間のFさんに教えて貰って、モチノキの幹に集まったヒメアカホシテントウ Chilocorus kuwanae を見に行きました。その前にFさんが見た時には夥しい数の幼虫が幹を歩いていたそうですが、この日は幼虫の姿はややまばらになり、代わりに蛹や前蛹の集団がいくつかできていました。

こちらの頭のてっぺんくらいの高さに集まっていた蛹と前蛹です。蛹化の際に集合するのは同属のアカホシテントウ C. rubidus と同じですね。

終齢幼虫の外被に納まったまま蛹化しています。このトゲトゲが、外敵を防ぐ役にでも立つんでしょうか。

この背中がぱっくり割れる瞬間を見たいものです。

まだ摂食中の幼虫もたくさんいました。

次に登場するカイガラムシを食べているようです。

幹に一面、カイガラムシが繁殖しています。こちらこちらと同じマルカイガラムシ科の一種のようで、白い円盤状のものは♀成虫の介殻(の残骸?)でしょう。

よく見ると、黄色いケシ粒のような幼虫がたくさん歩き回っていました。体長0.3mm足らずです。上の、ヒメアカホシテントウの幼虫や蛹の体にも写真をよく見るとあちこちにくっついています。その周りに見える、やや大きくて濃い色の円盤はすでに固着した幼虫でしょうか。

少数ですが、ところどころに成虫もいました。

6日後、そろそろ羽化が始まっているかと思って見に行きましたが、まだでした。1枚目と同じ場所ですが、前回まだ前蛹だったのが蛹になっていたり、全体の数も増えているのが分かります。またごく小さな若齢幼虫の姿も見えます。羽化はいつごろ見られるんでしょうね。

(2023.06.04/最後の1枚のみ06.10・明石公園)

2023年6月15日木曜日

タイコトゲカサケイソウ属の一種?

 いつもの池ではよく見つかる円い珪藻です。小さいのでこれまであまり注意したことがありませんでしたが、今回少し調べてみました。
図鑑やネット情報から候補を探してみると、タイコトゲカサケイソウ属(キクロステファノス  Cyclostephanos)かタイコケイソウ属(キクロテラ Cyclotella)のどちらかのようです。構造の細部が確認できないので確実なことは分かりませんが、放射状の条線や中心部の粒々(?)の見え方から前者の可能性が高いと判断しました。下の画像は3個体をそれぞれ少しピント位置を変えて2枚づつ撮影したもので、倍率はすべて同じです。被殻の外縁から伸びているのは粘液糸です。




(2023.04.19・明石公園の池で採集)

2023年6月14日水曜日

巣穴を掘るタケクマバチ

 虫撮り仲間から、タケクマバチ(タイワンタケクマバチ Xylocopa tranquebarorum)が営巣している場所を教えて貰いました。ここ数年で急速に増えてきた南方系の外来種です。

さっそく見に行くと、柵に組まれた細い竹に何カ所か巣穴が開いていていて、さらにちょうど穿孔をはじめたばかりの♀がいました。


近づくと大顎で竹を齧る音がガリガリと聞こえてきます。なんでこんなに硬い素材を選んだんでしょうかね。

撮影中何度か、こちらが不用意に動いたせいで飛び去りましたが、まもなく戻って来て仕事を続けていました。

翅が赤紫色に輝きます。

(2023.05.27・明石公園)


2023年6月13日火曜日

アシブトコバチ科の一種

 モチノキの幹を登っていたアシブトコバチ科の一種です。体長5.5mmほどで、この仲間でも比較的大きい方だと思いますが、斑紋などこれといった特徴もなく、科より先はさっぱり分かりません。




(2023.06.10・明石公園)


2023年6月12日月曜日

アミガサハゴロモとアオバハゴロモの若齢幼虫

 お馴染みアミガサハゴロモ Pochazia albomaculata の幼虫です。


体長は2mmほどなのでまだ若齢でしょう。トウネズミモチの枝にたくさんいました。

同じ枝にアオバハゴロモ Geisha distinctissima の幼虫もたくさん集まっていました。体長も同じくらいです。

こちらはアミガサと違ってあまり歩き回りません。

(2023.06.04・明石公園)

2023年6月11日日曜日

アヤトビムシの一種

 体長3mmほどのアヤトビムシ科 Entomobryidae の一種です。先日のトゲトビムシと同じ丸太の上にいました。

立派なたてがみを生やしています。脚の間から跳躍器が見えます。

やはり丸太の表面に生えた藻類を食べているように見えます。

(2023.06.10・明石公園)

2023年6月10日土曜日

アカガネサルハムシ

 先日掲載したブドウハマチョッキリと同じ日、同じエビヅルにこのアカガネサルハムシ Acrothinium gaschkevitchii も来ていました。稀種ではありませんが、このあたりではそうどこにでもいるというわけでもなく、見つけると嬉しくなるきれいなハムシです。


葉だけでなく茎も食べるんでしょうか。せっせと齧っていました。


交尾中のペアもいました。

嫌がって葉の裏に回りこんでしまったので、裏返して無理やり撮影。安直なストロボ一発撮りには不向きな被写体です。

(2023.05.25・明石公園)