2023年6月19日月曜日

ミカヅキモ2種(深度合成)

 大型のミカヅキモ Closterium 2種です。どちらも20枚前後撮影して深度合成しました。1枚目はこちらと同じでしょう。細胞の形や大きさ、葉緑体全体に散らばった多数のピレノイド(丸い粒々に見えます)から Closterium ehrenbergii だと思いますが、この種にはいくつもの変種が存在するようで、そのうちどれに該当するのか分かりません。2枚目は C. acerosum あたりと考えていますが、同じような形の種は他にもあって、違いがよく分かりません。こちらと似ていますが、長さと太さの比率がかなり異なるので、別種かも知れません。



(2023.05.19・明石公園の池で採集)

2023年6月18日日曜日

クロオオアリ

 土留めの丸太の上の2匹のクロオオアリ Camponotus japonicus です。よく見る光景ですが、大あごを絡ませ触角で叩き合って、どんな情報を交換しているんでしょうかね。
そんなことは別にして、この黒光りする質感が好きです。





(2023.06.10・明石公園)


2023年6月17日土曜日

明石公園で見つかったツシマトリノフンダマシ

 ご近所の虫仲間のIさんから、明石公園でツシマトリノフンダマシ Paraplectana tsushimensis を見つけたと連絡をいただきました。
ツシマトリノフンダマシは対馬ではじめて発見された南方系の種で、本州南部から南西諸島にかけての各地から報告されてはいるものの、個体数が極めて少ない稀種だそうです。ひょっとすると明石近辺ではこれが初記録かも知れませんので、当ブログで紹介させていただくことになりました。以下に掲載した写真はすべてIさんの撮影データをお借りしたものです。




トリノフンダマシの仲間は昼間はいつ見てもこのように葉裏でじっとしていますが、暗くなると活動をはじめ、大きな円網を張るそうです。

(2023.06.13・明石公園)

2023年6月16日金曜日

モチノキの幹に集まるヒメアカホシテントウ

 いつもの虫仲間のFさんに教えて貰って、モチノキの幹に集まったヒメアカホシテントウ Chilocorus kuwanae を見に行きました。その前にFさんが見た時には夥しい数の幼虫が幹を歩いていたそうですが、この日は幼虫の姿はややまばらになり、代わりに蛹や前蛹の集団がいくつかできていました。

こちらの頭のてっぺんくらいの高さに集まっていた蛹と前蛹です。蛹化の際に集合するのは同属のアカホシテントウ C. rubidus と同じですね。

終齢幼虫の外被に納まったまま蛹化しています。このトゲトゲが、外敵を防ぐ役にでも立つんでしょうか。

この背中がぱっくり割れる瞬間を見たいものです。

まだ摂食中の幼虫もたくさんいました。

次に登場するカイガラムシを食べているようです。

幹に一面、カイガラムシが繁殖しています。こちらこちらと同じマルカイガラムシ科の一種のようで、白い円盤状のものは♀成虫の介殻(の残骸?)でしょう。

よく見ると、黄色いケシ粒のような幼虫がたくさん歩き回っていました。体長0.3mm足らずです。上の、ヒメアカホシテントウの幼虫や蛹の体にも写真をよく見るとあちこちにくっついています。その周りに見える、やや大きくて濃い色の円盤はすでに固着した幼虫でしょうか。

少数ですが、ところどころに成虫もいました。

6日後、そろそろ羽化が始まっているかと思って見に行きましたが、まだでした。1枚目と同じ場所ですが、前回まだ前蛹だったのが蛹になっていたり、全体の数も増えているのが分かります。またごく小さな若齢幼虫の姿も見えます。羽化はいつごろ見られるんでしょうね。

(2023.06.04/最後の1枚のみ06.10・明石公園)

2023年6月15日木曜日

タイコトゲカサケイソウ属の一種?

 いつもの池ではよく見つかる円い珪藻です。小さいのでこれまであまり注意したことがありませんでしたが、今回少し調べてみました。
図鑑やネット情報から候補を探してみると、タイコトゲカサケイソウ属(キクロステファノス  Cyclostephanos)かタイコケイソウ属(キクロテラ Cyclotella)のどちらかのようです。構造の細部が確認できないので確実なことは分かりませんが、放射状の条線や中心部の粒々(?)の見え方から前者の可能性が高いと判断しました。下の画像は3個体をそれぞれ少しピント位置を変えて2枚づつ撮影したもので、倍率はすべて同じです。被殻の外縁から伸びているのは粘液糸です。




(2023.04.19・明石公園の池で採集)

2023年6月14日水曜日

巣穴を掘るタケクマバチ

 虫撮り仲間から、タケクマバチ(タイワンタケクマバチ Xylocopa tranquebarorum)が営巣している場所を教えて貰いました。ここ数年で急速に増えてきた南方系の外来種です。

さっそく見に行くと、柵に組まれた細い竹に何カ所か巣穴が開いていていて、さらにちょうど穿孔をはじめたばかりの♀がいました。


近づくと大顎で竹を齧る音がガリガリと聞こえてきます。なんでこんなに硬い素材を選んだんでしょうかね。

撮影中何度か、こちらが不用意に動いたせいで飛び去りましたが、まもなく戻って来て仕事を続けていました。

翅が赤紫色に輝きます。

(2023.05.27・明石公園)


2023年6月13日火曜日

アシブトコバチ科の一種

 モチノキの幹を登っていたアシブトコバチ科の一種です。体長5.5mmほどで、この仲間でも比較的大きい方だと思いますが、斑紋などこれといった特徴もなく、科より先はさっぱり分かりません。




(2023.06.10・明石公園)