2023年7月31日月曜日

ウロレプタス

 このウロレプタス(Uroleptus sp.)は二度目の登場ですが、前回は通常の明視野照明の画像だったので今回は微分干渉で撮影しました。池の水を底の泥と一緒に採ってくるとよく見つかる繊毛虫で、ゾウリムシを細長くしたくらいの大きさ。動きが非常に速くてほとんど静止することがなく、撮影にはいつも苦労します。かといって封入する水を減らして動きを抑えようとするとすぐに弱って死んでしまうので、厚めの水で封入し、カバーガラス下面に腹面を接して動くタイミングを狙って撮影しました。





(2023.07.19・明石公園の池で採集)

2023年7月29日土曜日

ヒメシロモンドクガの幼虫

 ネジキの葉の上に乗っていたヒメシロモンドクガ Orgyia thyellina の幼虫です。中齢で、体長は約18mm。見るからに毒々しい見かけに反して毒は無いとされていまが、触れると何らかの症状が出る場合もあるそうなので、手を出さぬ方が無難でしょう。
全身長い毛に覆われていますが、色や形の変化に富んでいて、じっくり見るとなかなか面白いものです。それぞれに違った役割があるんでしょうか。
30年近くも前に撮った成虫をこちらに出しています。










(2023.07.24・舞子墓園)

2023年7月28日金曜日

アオバハゴロモの羽化

 アオバハゴロモ Geisha distinctissima の羽化は以前のブログでも一度掲載していて、これで2度めです。ちょうど10年ぶりですが、見比べると前回とほとんど同じような写真になってしまいました。

何気なく裏返したトウネズミモチの葉の裏で羽化していました。すでに翅が伸びはじめていて、もっと早く見つけられなかったのが残念です。





1枚目から葯16分で、翅がほぼ伸びきりました。

(2023.07.24・舞子墓園)

2023年7月27日木曜日

久しぶりに見たシリアゲコバチの産卵

 久しぶりにシリアゲコバチ Leucospis sinensis の産卵を撮影しました。
立ち枯れたモチノキに1匹の♀が来て、いかにも産卵場所を探す風情で、腹部を上下させながら幹を行ったり来たりしていました。そのうち産卵行動に移るだろうとしばらく見守っていたのですが、一向に産卵管を伸ばす様子が見られません。その日はあきらめ、翌日出直してようやく産卵を見ることが出来ました。

ちょうど産卵管を突き立てたところです。

ここまで穿孔するのに約8分。ところがこの直後、やはり産卵場所を探して上の方から降りてきたヨツスジトラカミキリに驚き、産卵管を引き抜いて飛び去ってしまいました。

しかし1分もしないうちに同じ場所に戻って来て、触角で探っています。

間もなく、再び産卵管を引き出しました。

以前のブログにも連続写真を出していますが、背中に背負っていた産卵管をぐるりと4分の3回転させて幹に突き立てるところは見ものです。


姿勢は逆向きですが、さきほど穿孔を中断した場所を正確に探り当てたようです。

ほんの数秒でここまで挿入しました。

2度めの穿孔をはじめて約6分。

ここまで約10分。

約17分後。これで目いっぱいでしょうか、腹部が穿孔をはじめる時とは逆方向に折れ曲がっています。

そのすぐ後、産卵管を引き抜きました。今度は無事、目当ての寄主に産卵することが出来たんでしょうか。

(2023.07.21・明石公園)

2023年7月26日水曜日

シベリアカタアリ・女王とワーカーたち

 細い丸太を組んだ柵の上で、シベリアカタアリ Dolichoderus sibiricus が一カ所に集まっているので近寄ってみると、女王らしき大きな個体を何匹ものワーカーがよってたかって押さえつけているところでした。ワーカーたちは女王の脚や頭に噛みついて、ほとんど攻撃しているようにも見えます。
同じような情景は以前にも見たことがあって、巣の引っ越しか何かの事情で女王を移動させようとしているのかとも想像しましたが、実のところ全く意味が理解できません。


よく見ると、同僚の触角を引っ張っているワーカーもいます。

見ている間に女王を取り巻く一団は少し右へ移動しましたが、なぜか一部のワーカーは元の場所にとどまっています。



この状態がしばらく続くのだろうと予想していましたが、少し目を離した間に、まとわりついたワーカーごと女王の姿は消えていました。

(2023.07.21・明石公園)

2023年7月25日火曜日

公園で拾ったタマムシの翅

 いつもの公園でヤマトタマムシの翅を拾いました。珍しいことではありませんが、個体数のわりには落ちた翅がよく見つかるのはやはり目立つからでしょうね。


左の前翅で全長約31mm。あまり傷んでないように見えたので持ち帰ってスタック撮影しましたが、拡大してみると結構ゴミや汚れ、傷がついていました。まあ、土の上に落ちていたものなので仕方がありません。

まず表側から。以下、順に撮影倍率を上げています。




裏面も意外にきらびやかです。




(2023.07.21)

2023年7月24日月曜日

葉裏のオダカグモ

 今頃の季節、木の葉を見上げて歩くとよく見つかるオダカグモ Meotipa argyrodiformis です。ユキツバキの葉裏にぶら下がっていました。小さなクモなので高倍率で撮るためには葉を裏返してしまうことが多いのですが、そうすると警戒してこちらのように体を横倒しにしてしまいます。今回は驚かさないように、アップはあきらめて自然な状態を狙いました。



(2023.07.21・明石公園)