2024年6月21日金曜日

イノコヅチカメノコハムシの幼虫と成虫

 いつもの公園で虫仲間が、イノコヅチカメノコハムシ Cassida japana の幼虫がいる場所を教えてくれました。成虫は時々見ていましたが、幼虫は初めてです。二人で草むらにしゃがみ込んでその辺のイノコヅチの葉を裏返していくと何匹も見つかりましたが、葉の表に乗っているのもかなりいました。この幼虫は脱皮殻をお尻の先に順にくっつけていくので齢が分かりやすいのですが、写真を調べてみるとすべて2齢か3齢でした。体長は2齢で2.5mm前後、3齢で3.5mm前後です。

これは2齢。脱皮殻を二つ連ねていますが、一番先の黒いのは糞でしょうか。

その顔。

これも2齢です。


食事中だったようですが・・・。


邪魔をされて去っていきました。

3齢幼虫です。

別の3齢幼虫。

上と同じ個体。

また別の3齢幼虫の顔。

これも3齢です。

同じ個体を真上から。


葉裏で1匹だけ見つかった成虫。

顔は見せてくれませんでした。

(2024.06.11・明石公園)


2024年6月20日木曜日

ヒメテントウ類?の幼虫

 ケヤキの幹を歩いていた幼虫です。よく似たものは以前にも何度か見たことがあって、背中からワックスを生やした姿がコクロヒメテントウの幼虫に似ているので、旧ブログでは疑問符付きでヒメテントウ類幼虫として出していますが、参考資料が見つからず実のところよくわかりません。甲虫の幼虫には違いないと思います。撮影倍率の記録を忘れていたので大きさは不明ですが、体長3mmくらいだったと思います。





(2024.06.04・明石公園)

2024年6月19日水曜日

シベリアカタアリ、巣の拡張工事中

 このシベリアカタアリ Dolichoderus sibiricus も先日のヨツボシオオアリと同じく樹上性のアリで、枯木や枯れ枝などに巣を作ります。明石公園では普通種で北半部の林の中では特に繁栄していますが、この日はアラカシの枯れ枝に開いた巣口から多数のワーカーが忙しく出入りしているのを見つけました。巣の拡張工事をしているらしく、次々と巣口から出てきては大顎にくわえた木屑を前脚で払い落とすようにして捨て、すぐまた中に戻っていきます。大顎を開いて捨てる瞬間を撮りたくてしばらくの間ねばってみたのですが、アリの出入りは目まぐるしく、一度に2匹も3匹も飛び出してきたりもするのでピンボケの量産になりました。以前にはハリブトシリアゲアリの同じような場面を撮影したことがあります。
余談ですが、以前にこのアリのワーカーが巣の外で女王アリを運んでいる(?)ところを二度ばかり見ています(2019,2023)。何のための行動なのか、勉強不足で未だに見当がつきません。










(2024.06.07・明石公園)


2024年6月17日月曜日

今年もシリアゲコバチの産卵

 昨日の記事のヨツボシオオアリの巣と同じアラカシで、シリアゲコバチ Leucospis sinensis が産卵していました。このハチの産卵風景は去年も掲載しましたが、何度見ても面白いもので、また普通種とは言っても毎年見られるというわけでもないので今年も出しておきます。





(2024.06.04・明石公園)

2024年6月16日日曜日

ヨツボシオオアリの門番

 アラカシの幹の枯死した面に、ヨツボシオオアリ Camponotus quadrinotatus が巣を作っています。少なくとも2~3年前から棲みついているのですが、いくつもある巣口で大きな頭の大型ワーカー(兵アリ)が門番をしているのが面白く、しばらくその様子を撮ってみました。

あちこちに散らばっている巣口の中で、ここだけ三つの穴が間近に並んでいました。見たところタマムシが出た後の楕円形の大きな穴を、木屑で埋めて狭めたもののようです。


大きな頭はほとんどそれだけで巣口を塞いでしまい、同じ巣の仲間が出入りするときだけ奥に引っ込みます。

小型ワーカーが出てきたところ。頭の形も大きさもずいぶん異なります。


戻ってきた小型ワーカーです。

巣口の周りをうろうろする大型ワーカーもいました。

(2024.06.04,07・明石公園)

2024年6月15日土曜日

羽化直後のダルマカメムシ

 エノキの幹を眺めていて、小さな白いものが動くのが見えたのでルーペで確認するとダルマカメムシ Isometopus japonicus でした。羽化直後と思われます。近くに脱皮殻か幼虫でも見つからないかと探すと、1匹だけ成虫がいました。口吻で樹皮を探りながら歩き回っていて、餌を探しているんでしょう。この種はカイガラムシ類を捕食すると言われていて、このような行動はよく見かけますが、実際に捕食している場面はまだ見たことがありません。
特に探していたわけでもありませんが、今年はこれが初めて見るダルマカメムシでした。幼虫を見るには時機を逸してしまいましたが、以前のブログには何度か出しています(2010,2011,2019)。


翅端まで約3mmです。



これが本来の体色です。

体のわりには長い口吻です。樹皮の割れ目を探っているようですが、どんな獲物がいるんでしょうか。


(2024.06.07・明石公園)

2024年6月13日木曜日

アオマダラタマムシの交尾・産卵

 昨年もこの季節に登場したアオマダラタマムシ Nipponobuprestis amabilis ですが、この公園で見かけるようになったのはわりあい最近のことで、おそらくここ5~6年か、せいぜい10年以内のことだと思います。なぜだかよく分かりませんが、外来種というわけでもなく、年々虫が減っていく中でこんな綺麗な虫が増えてきたのは悪いことではありません。この日は、以前からこのタマムシがよく集まっていたクロガネモチの切り株の上で交尾中のペアを見つけました。



大型の♀と小さな♂のペアで、体長はそれぞれ26と20mmくらいです。

同じ切り株で、産卵中の♀もいましたが、大きな割れ目の底の方を移動しながら産卵しているので、これ以上レンズを近づけることが出来ませんでした。

小型の♀で、上のペアの♂と同じくらいの体長です。

(2024.06.04・明石公園)