カシトガリキジラミ Trioza remota は幼虫で越冬し、早春まだ寒いころに羽化してくるキジラミです。個体数が多く期間も短いのでわりあい羽化を観察しやすい虫ですが、なにしろ小さいので見つけたときにはすでにかなり羽化が進行していることがほとんどで、最初の段階から羽化の一部始終を見る機会がなかなかありません。そこで今回は、間もなく羽化の始まりそうな幼虫に狙いをつけてしばらく粘ってみることにしました。

カシトガリキジラミ Trioza remota は幼虫で越冬し、早春まだ寒いころに羽化してくるキジラミです。個体数が多く期間も短いのでわりあい羽化を観察しやすい虫ですが、なにしろ小さいので見つけたときにはすでにかなり羽化が進行していることがほとんどで、最初の段階から羽化の一部始終を見る機会がなかなかありません。そこで今回は、間もなく羽化の始まりそうな幼虫に狙いをつけてしばらく粘ってみることにしました。
モチノキの幹の、ちょうど目の高さくらいのところにこんなものがくっついていました。
* 2025.03.14・追記とタイトル変更 *
当日もご一緒した方より、ケヤキを食樹とし幼虫越冬という条件からエルモンドクガ Arctornis l-nigrum ussuricum ではないかというご指摘がありました。恥ずかしながら初めて聞く種名です。早速検索してみましたが、幼虫の画像はネット上にも数えるほどしかない上にどれも活動中の、もっと体の伸びた状態なので似ているようではありますが今一つはっきりしません。その中で「南四国の蛾」というサイトの「蛾の生態図鑑」に掲載されている画像を見ると、幼虫の地肌や頭部の模様が写っていて、それが下の画像とよく一致しました。やはりご指摘の通り、この種の可能性が高そうです。当初「不明幼虫」としていたタイトルには、ひとまず疑問符付きで種名を掲げておきます。
いつもの虫仲間のお誘いで車に同乗させていただき、三木市の三木山森林公園での観察会に参加してきました。これはその時、同行の誰かがケヤキの樹皮下で見つけた幼虫です。見事に全身毛だらけ、と言うより棘だらけの毛虫で、調べればすぐに身元は割れるだろうと写真だけ撮らせてもらったのですが、帰宅してからいつもの幼虫図鑑はじめネット上の画像を探してみても意外に似たものが見つかりません。越冬状態のためか体が前後にだいぶ圧縮されているようにも見え、そのせいで余計に分かりにくいのかもしれません。科の見当もつきませんが、そのうちどなたかに教えていただけることを期待して出しておきます。
イチイガシの樹皮下にいたノミコバチ(Elasmus)の一種です。
この仲間は以前のブログには何度か出していましたが、ここしばらく撮っていなかったので、持ち帰って深度合成撮影もしておきました。過去の画像と比べてみると、こちらと同じ種のように見えます。他に、やや大型で体色の違う個体も何度か撮っていて(2012.012.11、2012.12.16)、これらは別種かもしれません。また、以上は全て♀でしたが、一度だけ枝分かれした触角をもつ♂を撮影しています。
なおこの Elasmus 属は以前はノミコバチ科(Elasmidae)に分類されていて、過去の記事でもそれにしたがっていましたが、現在ではヒメコバチ科 Eulophidae の Elasminae 亜科に移されたようです。
キリの落ち葉をひっくり返しているとオレンジ色の粒が点々とくっついているのが見つかりました。ルーペで覗くと双翅目の幼虫です。腐食性か菌食性のタマバエ科だと思いますが、ハエの幼虫はどれも同じようなウジ虫型なので別の科かもしれません。体長は、大きいもので1.5mmくらいです。