2025年6月14日土曜日

ヤマトケシマキムシ?

 サクラの葉の裏に小さな影が見えたので、ゴミかなと思いながら念のため引き寄せてルーペで覗くと、小さいながられっきとした甲虫した。体長約1.6mmで、私の老眼ではどっちを向いているのかも分かりません。その場では科名すら思い浮かびませんでしたが、後で撮影画像を見るとなんとなく見覚えがあるので、過去の記事を探すと2度も(2015.04.162016.02.19)出していました。どちらも疑問符付きでヤマトケシマキムシ Melanophthalma japonica (ヒメマキムシ科)としています。それから約10年も経っているのでもう少し確かな情報が得られるかと、改めてネット上を探してみましたが見つからず、今回も疑問符付きのタイトルになりました。不確実ながらもこの種ではないかとした理由については前の二つの記事に書いています。




(2025.05.31・明石公園)


2025年6月12日木曜日

アブラムシを捕えたハモリダニの一種

 赤いダニと言えばときどき建物の壁などの上を歩き回っているのが見られるタカラダニ類がよく知られていますが、葉っぱの裏にいる赤い奴は、大きさは同じくらいですが大抵このハモリダニの仲間(ハモリダニ科・ Anystidae)です。捕食性で、葉につくいろいろな小昆虫などを餌にしているので、調べたわけではありませんがおそらくそれが名前の由来でしょう。今回はアキニレの葉の裏でアブラムシを捕えていました。普段はかなり逃げ足が速いのですが、食事中はやはり獲物を捨てて行くのが惜しいのか、葉を裏がえしてレンズを近づけても逃げないことが多いようです。アブラムシの方は触角の配色がトゲマダラアブラムシの仲間に似ている気がしますが、全く見当はずれかも知れません。ダニの体長は1mmほどです。




(2025.05.31・明石公園)



2025年6月11日水曜日

トビコバチ科の一種

 イタドリの葉裏で見つけたトビコバチ科の一種です。以前のココログも含めてこの科のハチはずいぶん掲載していますが、これは多分初見だと思います。例によって属の見当もつきません。小楯板が青く光ってなかなか奇麗ですが、残念なことに前胸背板が凹んでいます。羽化の際に事故にでも会ったんでしょうか。翅端まで約1.6mmです。





(2025.05.31・明石公園)


2025年6月8日日曜日

ヒメマルカツオブシムシのペア

 個人的には、このサイズの甲虫の中ではかなり写真映りが良いほうだと思っているヒメマルカツオブシムシ Anthrenus verbasci です。ヒメジョオンの花の上で交尾していました。三毛猫みたいな配色もいいのですが、密生した鱗毛のおかげで多くのテントウやハムシのような強い光沢がないので、フラッシュ一発の横着な撮影でもあまりボロが出ないところも気に入っています。
今回のペアは♂の方が大柄で、以前の記事とは対照的です。雌雄差よりも個体変異の方が大きいということでしょうね。


(2025.05.31・明石公園)

2025年6月7日土曜日

キバラルリクビボソハムシの幼虫・その後

 5月中旬に孵化していたキバラルリクビボソハムシの幼虫の、2週間後の様子です。大きいものは後体部が半球状に膨らんだ特徴的な体形で、体長7mm近くまで成長していました。成虫のサイズを考えるとこれくらいで終齢でしょうか。孵化幼虫のように背中に糞を載せている個体はもういませんでしたが、中齢と思われる体長3mmくらいの個体の中には、代わりに頭部の脱皮殻を背負っているものがいました。

体長3.2~3.5mmくらいの中齢幼虫。

背中に頭部の脱皮殻をのせています。

こちらの3匹は4mmから5mmくらい。

画面上の個体は体長7mmちかく。なかなかのボリュームです。

(2025.05.27・明石公園)

2025年6月1日日曜日

鳥の糞を吸うチャバネセセリ

 イタドリの葉の上で、鳥の糞を吸っていたチャバネセセリ Pelopidas mathias です。セセリチョウの仲間では、乾いた糞に自分の排泄物(おしっこ)をかけて液状にしてから口吻で吸う、いわゆる吸い戻し行動がよく見られます。下の写真でも腹端を下に向けているのが分かりますが、そよ風に葉が揺れて、実際におしっこをかけるところまでは確認できませんでした。以前のブログにイチモンジセセリの同じ行動を出していますが、その時の1枚にはちょうどお尻から水滴が出た瞬間が写っています。


(2025.05.27・明石公園)


2025年5月29日木曜日

シモツケマルハバチの幼虫

 ハチに詳しいFさんから、ハバチの幼虫がいろいろ出てきてるよ、と何箇所かポイントを教えていただきました。これはそのうちの一つ、シモツケマルハバチ Apareophora japonica の幼虫です。名前通りシモツケの葉についていました。透明感のある緑色の体で、背中には真っ白の小さな粒々を並べたきれいなイモムシです。白い粒はワックスの塊のように見えますが、拡大して見るとその中から短い棘が突き出しています。この時は葉を食べていたようですが、咲いている時期には花も盛んに食べるそうで、同じことならその時の方が写真映えしたかも知れません。この日撮影したものはどれも体長17mm前後で、ほぼ終齢のようです。





顔は撮れませんでした。


真綿の塊から針が突き出したような棘です。

半透明の皮膚の下に、気門から延びる気管が見えます。

(2025.05.27・明石公園)