この幼虫は以前のブログにも一度掲載しているのですが、いまだに正体が分かりません。9年前の個体はコナラについていて、今回はアベマキなのでブナ科を好む種のようです。前回の個体は体長が約3mmで翅芽も発達しているのでおそらく終齢と思われ、今回は約2.6mmで3齢か4齢くらいでしょうか。かなり特徴のある外見ですが、このあたりで見かけるヨコバイの中では、候補になりそうな成虫の姿が思い浮かびません。そのうち身元が判明することを期待して、今回も不明のままで出しておきます。
2025年7月6日日曜日
2025年7月4日金曜日
2025年7月3日木曜日
アワダチソウグンバイの孵化・その他
この時期、表面の一部が白っぽく変色したセイタカアワダチソウの葉を裏がえすと、たいていこのアワダチソウグンバイ Corythucha marmorata に寄生されています。夏の間はこの葉の裏だけで世代を繰り返すので、成虫や各齢の幼虫から卵まで、全ての成長段階を同時に観察することもできるのですが、それにはルーペが欠かせません。この日もそうやって眺めていると、ちょうど卵から孵化してくる幼虫が見つかりました。
2025年6月30日月曜日
ガロアケシカミキリ
体長4mmちょっとのガロアケシカミキリExocentrus galloisi です。知らぬ間に服の袖にとまっていたのを手近のサクラの葉にのせて撮りました。これまでにも何度か撮影していますが、ブログに出すのは初めてだと思います。小さくて地味なカミキリムシですが、アラゲケシカミキリ属という(和)属名の通り、まっすぐ立った長い剛毛が疎らに並んでいるのが特徴的です。
2025年6月28日土曜日
ヒメカサキビ
虫を探して朽木や落ち枝をひっくり返していると、こんな小さな巻貝がよく見つかります。探しものはやはり昆虫なのでそのまま次へ行くことが多いのですが、これは殻の形が面白いと思って撮っておきました。殻径約3mm、高さが2mm弱で、周縁が角ばっているのが特徴です。湿った落ち葉の上に置くと、殻から顔を出して這いはじめました。ネット情報を調べてみると、ベッコウマイマイ科のヒメカサキビ Trochochlamys subcrenulata でよさそうです。「日本のレッドデータ検索システム」によれば十余りの都県で準絶滅危惧種に指定されていますが、兵庫県は含まれていないようです。初めて見た気がしますが、普段から特に注意をしているわけでもないので、この公園内には結構多いのかも知れません。
2025年6月26日木曜日
ムナブトヒメスカシバ
イタドリの葉の上に乗っているのを見て一瞬ドロバチかと思いましたが、よく見るとスカシバの一種でした。この仲間としては非常に小さく、見間違えたのもそのせいかも知れません。後で調べてみるとムナブトヒメスカシバ Entrichella constricta という種で、やはり国内では最小のスカシバだそうです。私にとっては初見の大変美しい蛾なので、逃げられぬよう細心の注意を払いながらそろりそろりと近づいたのですが、運よく睡眠中だったのか、最後には葉をつまんで顔のアップを撮り終えるまでじっとしていてくれました。体長は10mm足らず、前翅長は8mmくらい。腹部が太いので♀だと思います。写真では前翅に透明部分が見えませんが、ネット上の多数の画像を見比べると、♂では透明部分がはっきりしていますが♀ではほとんど見えないようです。
2025年6月25日水曜日
ヒメハナカメムシの一種(Orius sp.)・捕食
冬場にはケヤキなどの樹皮下で越冬しているのをよく見かけるヒメハナカメムシの一種(Orius sp.)ですが、この日はアベマキの葉の裏でヒメグンバイ Uhlerites debilis の幼虫を捕食していました。今年の2月にツヤヒメハナカメムシ (O. nagaii )として掲載したものと同種のように見えますが、「頭部前葉は淡色」という特徴が今回の個体でははっきりしないので、Orius sp.としておきます。獲物のグンバイ幼虫は2齢くらいと思われますが、ほとんど逃げる様子もなく、次々と餌食になっていました。アブラムシと同じく、この仲間も“陸のプランクトン”と呼ぶべき存在なのだろうと思います。