2020年4月7日火曜日

ヤリタカラダニの一種(Calyptostoma sp.)

朽木の樹皮を捲ると赤いダニが出てきました。調べてみるとヤリタカラダニ科の一種のようです。幼虫がガガンボ類に寄生するそうで、その様子はBABAさんのブログでも紹介されていました。
「日本産土壌動物検索図説」ではこの科の特徴として成虫の体長は2mm内外、鋏角が体内に出し入れできる、眼は2対、感覚毛は1対、背板も背溝もなし、毛は木の葉状、などが挙げられています。国内で記載されているのはコノハヤリタカラダニ Calyptostoma velutinus 1種のみだそうです。

最初の個体は体長約1.5mm。背中に大量の水滴を乗せていました。

のろのろと歩きはじめます。



水滴が邪魔をして見えにくいですが、左右の目の中間やや下方に細い感覚毛がどうにか認められます。

2匹目は体長約2mmで、丸々と太っています。



感覚毛の基部。2対の眼は上下に接しています。

背毛は木の葉状ということですが、この画像では少し太めというくらいにしか見えません。またそれぞれの毛穴をつなぐ畝のような盛り上がりがあって規則的な網目模様を作っています。このあたりの様子は「日本ダニ類図鑑」のコノハヤリタカラダニの背毛の図とはやや異なるようです。

裏返してみました。最初この写真を見た時、口器らしきものがどこにも見えないので慌てましたが、鋏角が自由に出し入れできるという説明で納得しました。

ぬいぐるみにしたいような姿です。

(2020.04.03・学が丘北公園)



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