2019年10月21日月曜日

セジロウンカ(改題)

* 2019.10.24・追記とタイトル変更 *

Unknownさんから、「海外飛来性でイネの害虫,セジロウンカ Sogatella furcifera」ではないかとのご指摘をいただき、改めてネット上の画像などを調べてみるとその通りでしたので、「ナガウンカ亜科の一種」としていたタイトルを変更しました。この種は毎年梅雨時に風に乗って中国大陸などから飛来し、2~3世代を繰り返すものの、日本では越冬しないということです。

アベマキの葉裏にとまっていたウンカです。
ネット上の画像と見比べた大雑把な印象ではウンカ科ナガウンカ亜科 Stenocraninae あたりだろうと思いますが、ハネナガウンカ科にもよく似た体形のものがあるようなので、そちらの方かも知れません。体長約3mm、翅端まで約4.3mmです。




後ピンの上に手前の葉がレンズにかぶって不細工な写真ですが、顔面はこれしか撮れませんでした。ウンカの仲間は触角が面白いですね。

(2019.10.01・明石公園)

2019年10月20日日曜日

アミメアリとヨツボシテントウの幼虫

モッコクの幹を登って行くアミメアリの行列を眺めていると、その中にヨツボシテントウの幼虫が一匹、同じように幹を登って行くのが見えました。独特の方法でアブラムシを食べる(こちら)風変わりな幼虫です。
見かけによらない速度で登って行きますが、アミメアリはどんどん追い越していきます。ときたまこの平べったいイモムシに関心を示して触角で探るアリもいて、幼虫は一瞬立ち止まって体を丸めるような動作を見せることもありますが、ほとんどのアリは無関心に傍らを通り過ぎていきます。
以前にもこの幼虫がアミメアリの群がる場所で攻撃もされずにいるのを見たことがありますが、わざわざ行列に混じって移動しなくても良さそうなものです。おそらく偶然なのでしょうが、もしかしたらアミメアリの行列について行くことで好物のアブラムシのコロニーに辿り着けることを知っているのではないかと、つい想像、いや妄想してしまうのでありました。






(2019.09.26・明石公園)

2019年10月19日土曜日

バジニコラ属の一種?(?Vaginicola sp.)

旧ブログで掲載したコスルニア(Cothurnia sp.)やピキシコラ(Pyxicola sp.)と同じくコップ状の殻(ロリカ)に入ったツリガネムシの仲間です。淡水微生物図鑑(月井雄二著)や原生生物情報サーバを参照してバジニコラ属 Vaginicola ではないかと思っているのですが、違っているかも知れません。

1つの殻に2個の娘細胞が収まっています。殻の底に柄があれば別の属ということになりますが、写真ではそのあたりがモヤモヤしていてよく見えません。

口部のすぐ下にある収縮胞や体軸方向に細長く伸びる大核が見えます。殻には蓋や弁は無いようです。

繊毛列は二段構えのように見えます。

動画です。


次も同じ仲間だと思いますが、細胞がやや大型で、殻が不透明です。別の属なのかも知れません。

これも2個の細胞が入っています。

やはり殻の底がはっきり見えません。

繊毛の動きが面白そうなのですが、はなかなかうまく写りません。

動画です。


(2019.06.30・明石公園 桜堀にて採集)

2019年10月18日金曜日

ヒメクダマキモドキ♀

昨日は卵を出したので、今度はヒメクダマキモドキの♀成虫です。

杉の幹をそろりそろりと上っていくところでした。産卵場所を探しているんでしょうか。

翅のきれいな網目模様が日光に透けて、中の産卵管の形がよく分かります。

(2019.10.01・明石公園)

2019年10月17日木曜日

ヒメクダマキモドキの卵

何気なくケヤキの樹皮を剥いでみると、こんなものが現れました。

こういう場所には珍しくないヒメクダマキモドキの卵ですが、こんな色のものを見たのはは初めてです。

1枚目は太陽光、ここからはストロボ光での撮影で、ちょっと色が違うのはご勘弁。
卵の長さは約4.7mmです。

表面にはモザイク状の模様が見えます。

やや不規則なハチの巣構造というところでしょうか。

(2019.09.26・明石公園)


2019年10月16日水曜日

ビジョオニグモの巣

木漏れ日に輝くクモの網。写真ではよく分かりませんが金色っぽく見えます。

円網の一部の欠けた、いわゆるキレ網で、右上にはサクラの葉を丸めた巣が見えます。

その巣の中からクモの脚が覗いていて、網の中心から伸びる1本の糸(呼糸というそうです)に触れています。

巣の主は、同様の網を張るアオオニグモかと思いましたが、腹部の黒い帯が見えるのでビジョオニグモですね。

(2019.9.26・明石公園)


2019年10月15日火曜日

落葉のカイガラムシ?

*2020.01.22・追記とタイトル変更*

Yoshitomiさんから、これはミジンムシダマシの幼虫ではない、とのコメントをいただきました。他の甲虫の幼虫でもなく、やはりカイガラムシではないか、とのことです。確かに、改めて写真を見るとカイガラムシ以外のものではないように思えてきます。何で落ち葉に、という疑問が残りますが、とりあえず、「ミジンムシダマシ科の幼虫?」としていたタイトルを表記のように変更しました。

落ち葉を掻きまわしていて見つけた虫です。
はじめカタカイガラムシの仲間かと思いましたが、それなら背面にあるはずの肛門が見えません。またこんな枯れ葉で生活するカイガラムシがいるとも思えません。
他に似ているものでこんな場所に居そうな虫と言えば以前 Acleris さんが紹介されていたミジンムシダマシ科 Discolomidae の幼虫くらいしか思い浮かばないので、疑問符付きでこのタイトルになりました。と言っても、下の写真を Acleris さんのものや土壌動物図鑑の図と見比べると随分様子が違っていて、かなり怪しい気がしています。

体長は1.2から1.3mm。

同じものです。

左の個体。

上に同じ。

同じくらいの体長の別個体ですが、周縁部に細かい毛が生えているのがどうにか確認できます。

約.07mmと1.4mmの2個体。

その大きい方です。脱皮殻のようなものは、多分無関係でしょう。

(2019.09.20・学が丘北公園)