2020年5月6日水曜日

ドロワムシの一種(Synchaeta sp.)の孵化

ワムシの卵らしきものを見つけました。
内部に動きが見えるので、孵化が近いようです。乾燥しないように水を補給しながら待つこと約3時間、真夜中になってようやく孵化してきたのはドロワムシ(Synchaeta sp.)の一種でした。
以下8カットは動画からの切り出しです。


卵殻が割れた瞬間です。







孵化してからしばらくあたりを泳ぎ回った後、糸状藻の間に潜り込んで、全身をしごくような、激しい伸縮運動を始めました。



通常に比べて後半身が細く見え、深い縦皺が走っていることから卵殻の一部がまだ残っていて、それを脱ぎ落すための動作なのかも知れません。同じ動作をいつまでも繰り返しているので、最後まで見届けることはあきらめました。


(2020.04.09・明石公園 桜堀にて採集)


2020年5月5日火曜日

ウスバキスイ?(Cryptophagus ?cellaris)

シャリンバイの葉の裏に付いていた小甲虫です。
一見あまり特徴のない形ですが、前胸背板の形からキスイムシ科の Cryptophagus 属に辿り着きました。おそらくウスバキスイ Cryptophagus cellaris だろうと思います。

体長は約2.2mmです。


日本原色甲虫図鑑Ⅲでウスバキスイの説明を見ると「前胸背板の吸盤状部は縦斜位で、後端はわずかに突出し、側縁はゆるやかな弧状、突起はほぼ中央にあり弱い」とのこと。



(2020.04.21・明石公園)


2020年5月4日月曜日

モチノキの実に産卵するツヤコマユバチ亜科の一種(深度合成)

モチノキの実に産卵していたコマユバチを一匹採集してスタック撮影してみました。
やはりツヤコマユバチ亜科 Opiinae だと思います。








相変わらずゴミがたくさん付いていたりレタッチが行き届かなかったりします。

次は数日後、近くの別のモチノキで採集した、同種と思われる♂です




最後は交尾器ですが、深度合成では立体構造がよく分かりませんね。ステレオ画像にすればいいんですが、レタッチの手間が倍になると思うとつい躊躇してしまいます。

(2020.04.29、05.02・明石公園にて採集)


2020年5月3日日曜日

モチノキの実に産卵するツヤコマユバチ亜科の一種

昨日の記事のモチノキハマダラミバエが産卵していたモチノキで、同じように実に産卵しているコマユバチがいました。10年前に同じ状況で見たものと同種でしょう。前回は確認できませんでしたが、翅脈を見るとツヤコマユバチ亜科 Opiinae のようです。
ミバエの産卵により黒く変色した部分を狙って産卵管を刺しているようで、このミバエの幼虫に寄生すのではないかと想像しています。この公園のモチノキの実では他にモチノキタネオナガコバチも発生していますが、このコマユバチよりかなり小型で、寄主である可能性は小さいと思われます。

黒っぽいのでモチノキハマダラミバエほど目につきませんが、よく探すとあちらこちらで産卵していました。体長は約4mmです。





(2020.04.21・明石公園)


2020年5月2日土曜日

モチノキの実に産卵するモチノキハマダラミバエ

久しぶりにモチノキハマダラミバエ Prochetostoma expandens の産卵を見ました。2010年2012年の、どちらもゴールデンウィークの頃にモチノキに集まって実に産卵するのを見ていたのですが、その後何年間もほとんど目にする機会がありませんでした。ホストのモチノキの実の出来具合にもよるんでしょうが、年によって増減が大きいような気がします。

産卵はかなり前に始まっていたようで、ほとんどの実に産卵痕がついています。



産卵管は先が鋭く尖っています。

産卵管を出したり引っ込めたりしていました。


これは別個体。すでに産卵管が深く入っているようです。

膨らんだ腹部には卵が一杯詰まっているんでしょうね。

(2020.04.21・明石公園)

2020年5月1日金曜日

分裂中のスリコラ

分裂の途中のスリコラ(Thuricola sp.)を見つけました。



口周部はまだ開いていませんが、繊毛列が動いています。



最初のカットから約1時間10分経過。まだ細胞が伸びきっていませんが、ほぼ分裂完了でしょう。

これは別個体ですが、結構伸びるものです。

動画です。上の経過を1分ほどに編集しています。


(2020.04.09・明石公園)

2020年4月28日火曜日

ナナフシ幼虫

赤味がかったアラカシの新葉の上にいたナナフシの幼虫です。

体長約15mm。

(2020.04.21・明石公園)