2020年5月12日火曜日
アザミウマの一種・幼虫
何か変わったものがいないかとアラカシの新葉を裏返して回っていると、こんな黄色いアザミウマが見つかりました。
体長は1~1.2mmくらいで、翅もないので幼虫だと思いますが、科の見当もつきません。触角を見ると以前のブログに掲載した
こちら
に似ている気がします。周りの葉も裏返すとかなり高い割合で見つかりましたが、なぜか葉1枚につき1匹だけで、2匹以上同居していることはありませんでした。
下の写真は複数個体が混ざっています。
(2020.04.29・明石公園)
2020年5月9日土曜日
ベニシマコヤガ?の幼虫
苔むしたアラカシの幹で見つけた小さなイモムシです。
体長約5mmで、体には周囲に生えている地衣類を疎らに纏っています。地衣類を纏うと言えばシラホシコヤガの幼虫ですが、この公園では見た記憶がありません。そこで原色日本蛾類幼虫図鑑でコヤガ亜科のあたりを探してみると、ベニシマコヤガ Corgatha pygmaea の幼虫の、地衣類に覆われた樹皮上にいる写真が出ていて、小さくて細部は見えないものの周囲の状況や雰囲気がよく似ています。食草は地衣類で若齢の幼虫で越冬し、早春から活動を始めるということですし、この種であれば
明石の蛾達
のYAMKENさんもこの明石公園で確認されているので、同種の可能性は高いと思います。
(2020.04.21・明石公園)
2020年5月8日金曜日
オイトナ属の一種(Oithona sp.)深度合成
近所の海で普通に採れるスマートな体型のカイアシ類で、昨年掲載したものと同種だと思います。カイアシ類は難しそうなのでいつも撮影しただけで調べもせずに放置しているのですが、今回試しに海洋プランクトン図鑑を眺めてみると、案外すんなりとオイトナ属 Oithona の一種らしいというところまでは見当がつきました。
この手のカイアシ類は動きは速いですが、鰓脚を始終動かしているミジンコ類と違って静止している時は外部にはほとんど動きが現れないので、今回深度合成撮影を試してみました。と言ってもじっとしているかと思えば次の瞬間には第1触角のひと振りで視野から消えてしまうので、必要な枚数を撮影し終えるまでに何度も失敗しました。
(2020.04.24・西舞子海岸にて採集)
2020年5月7日木曜日
アラカシの幹で産卵するヒメコバチ科 Tetrastichinae 亜科の一種
アラカシの幹で産卵していたヒメコバチです。
おそらく
2012年
、
2013年
の同時期に撮影した Tetrastichinae 亜科の一種と同じ種で、カシノアカカイガラムシ Kuwania quercus に寄生しているのではないかと考えているものです。撮影場所も2013年の記事と同じで、このアラカシでは毎年カシノアカカイガラムシが発生しています。
産卵管を突き刺している相手はカシノアカカイガラムシの
中間幼虫
ではないかと思われます。
黒い体色のコバチは同じように黒っぽいアラカシの樹皮の上ではなかなか目にとまりませんが、1匹見つけた後そのつもりで探すと他にも数匹、触角で樹皮を探りながら歩き回っているのが見つかりました。
(2020.04.21・明石公園)
2020年5月6日水曜日
ドロワムシの一種(Synchaeta sp.)の孵化
ワムシの卵らしきものを見つけました。
内部に動きが見えるので、孵化が近いようです。乾燥しないように水を補給しながら待つこと約3時間、真夜中になってようやく孵化してきたのは
ドロワムシ(Synchaeta sp.)の一種
でした。
以下8カットは動画からの切り出しです。
卵殻が割れた瞬間です。
孵化してからしばらくあたりを泳ぎ回った後、糸状藻の間に潜り込んで、全身をしごくような、激しい伸縮運動を始めました。
通常に比べて後半身が細く見え、深い縦皺が走っていることから卵殻の一部がまだ残っていて、それを脱ぎ落すための動作なのかも知れません。同じ動作をいつまでも繰り返しているので、最後まで見届けることはあきらめました。
(2020.04.09・明石公園 桜堀にて採集)
2020年5月5日火曜日
ウスバキスイ?(Cryptophagus ?cellaris)
シャリンバイの葉の裏に付いていた小甲虫です。
一見あまり特徴のない形ですが、前胸背板の形からキスイムシ科の Cryptophagus 属に辿り着きました。おそらくウスバキスイ Cryptophagus cellaris だろうと思います。
体長は約2.2mmです。
日本原色甲虫図鑑Ⅲでウスバキスイの説明を見ると「前胸背板の吸盤状部は縦斜位で、後端はわずかに突出し、側縁はゆるやかな弧状、突起はほぼ中央にあり弱い」とのこと。
(2020.04.21・明石公園)
2020年5月4日月曜日
モチノキの実に産卵するツヤコマユバチ亜科の一種(深度合成)
モチノキの実に産卵していたコマユバチ
を一匹採集してスタック撮影してみました。
やはりツヤコマユバチ亜科 Opiinae だと思います。
相変わらずゴミがたくさん付いていたりレタッチが行き届かなかったりします。
次は数日後、近くの別のモチノキで採集した、同種と思われる♂です
最後は交尾器ですが、深度合成では立体構造がよく分かりませんね。ステレオ画像にすればいいんですが、レタッチの手間が倍になると思うとつい躊躇してしまいます。
(2020.04.29、05.02・明石公園にて採集)
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