2020年9月15日火曜日

モンキアシナガヤセバエ♂

 アラカシの樹液に来ていたモンキアシナガヤセバエ Nerius femoratus です。

体長約10mm。尾端を見ると♂のようです。

交尾器(?)を伸ばして排泄しました。


♀はこちら、交尾・産卵はこちらに出しています。

(2020.08.04・明石公園)

2020年9月14日月曜日

アリガタバチ科の一種(深度合成)

外出からの帰宅後、ふと気が付くと腕の上を小さなハチが歩いていました。ルーペで見るとアリガタバチ科(Bethylidae)の一種のようで、そのまま捕まえて冷凍庫に放り込みました。その深度合成画像です。




右触角の先が欠落しています。



あちらこちらゴミが残っていますが、ご勘弁。

(2020.09.06採集)

2020年9月13日日曜日

分裂するディセマトストマ

平べったい繊毛虫の一種 ディセマトストマ(Disematosutoma sp.)が分裂を始めていました。

すでに細胞の中央がくびれています。

約9分後。

約12分後。


分裂の瞬間は動画で。



(2020.07.29・明石公園 桜堀にて採集)

2020年9月12日土曜日

シバンムシ科の一種(Gastrallus sp.)

盛夏の頃、公園のサクラなどの葉を見上げて歩くとよく見つかる小甲虫です。
以前のブログで掲載したもの(2011.07.11,2014.08.17)と同種と思われますが、今回は採集して深度合成撮影をしました。保育社の甲虫図鑑第3巻の検索表を辿ればやはり Gastrallus 属に当てはまるようです。種名が挙げられている3種の中ではツツガタシバンムシ Gastrallus affinis かヒメツツガタシバンムシ G. dimidiatus なのですが、未記載種も多いようなのでここでは Gastrallus sp. としておきます。





(2020.08.06・明石公園にて採集)

2020年9月11日金曜日

カラヒゲムシの一種(Trachelomonas sp.)

 球形の殻を持ったカラヒゲムシ(トラケロモナス属)の一種です。いつもの「淡水微生物図鑑」には10種余りが掲載されていますが、その中でこのように滑らかな球形の殻を持っているのは Trachelomonas volvocina という種だけです。野外で最も頻繁に遭遇する種、とされているので可能性は高いと思いますが、他によく似た種が無いとも限らないのでタイトルはカラヒゲムシの一種としておきました。
シャーレの中で光に集まってくるのを実体顕微鏡で眺めると微小な粒々が盛んに動きまわるのが見えますが、バーガラスの下の狭い空間に閉じ込めると段々と不活発になり、やがて動きを止めてしまいます。
カラヒゲムシはミドリムシの仲間で、種によってさまざまな形の殻(ロリカ)を持っていますが中の細胞は基本的にはミドリムシと同じなんだそうです。





動画です。


動画などの撮影後、しばらく放置している間に水分が蒸発して押しつぶされてしまいました。硬い殻を持っていることが分かります。

内部の細胞にピントを合わせています。

(2020.07.28・明石公園・桜堀にて採集)


2020年9月10日木曜日

神は細部に宿る!?「美しき小さな虫たちの図鑑」

注文していたBABAさんの「美しき小さな虫たちの図鑑」が届きました。中身は期待通り。われわれのごく身近にいながらほとんど見過ごされている小さな虫たち、その驚異的な精巧さ、美しさ。その魅力を伝えるのにこの著者ほど適した人はいないでしょう。特にこの本の中心をなす精緻な深度合成画像は他の追随を許さない見事なもので、その細部の描写には驚く他ありません。そして巧みな構成に黒を基調にした美しいデザイン、写真に添えられた説明も簡潔・的確で、大変丁寧に編集が進められたことが察せられます。
一昔前に比べると図鑑等、虫の写真を載せた出版物は格段に増えましたが、このように身近にいる小さな虫たちやその形態の魅力に焦点を当てたものは皆無だったのではないでしょうか。この本によってその魅力の虜になる人が少なからず出て来るのではないかと、今から楽しみにしています。そして今年ブログ10年目を迎えられた著者の、今後のより一層のご活躍を!


2020年9月9日水曜日

コカゲロウ科の一種

公園の案内板の支柱にとまっていた、コカゲロウ科 Baetidae の一種の♂です。以前のブログに掲載したものと撮影場所も同じなので、多分同種でしょう。体長約6mm、尾の先まで18mmくらいです。




単眼がガラス玉のようです。


(2020.09.01・明石公園)