イスノキでお馴染みのカタビロコバチを追いかけていた時、目の前の葉にアシナガバエ(Dolichopodidae)が飛んで来てとまったので見ると何か口に咥えています。慌ててカメラを向けましたが、予想通りストロボ一発で視界から消えてしまいました。
獲物は何かの幼虫でしょう。アシナガバエの仲間はストロボの閃光に敏感で、いつもならプレ発光で 飛んでしまい写真には何も写っていないということが多いのですが、今回は獲物が重かったのか一瞬飛ぶのが遅れたようです。
(2021.05.15・明石公園)
イスノキでお馴染みのカタビロコバチを追いかけていた時、目の前の葉にアシナガバエ(Dolichopodidae)が飛んで来てとまったので見ると何か口に咥えています。慌ててカメラを向けましたが、予想通りストロボ一発で視界から消えてしまいました。
獲物は何かの幼虫でしょう。アシナガバエの仲間はストロボの閃光に敏感で、いつもならプレ発光で 飛んでしまい写真には何も写っていないということが多いのですが、今回は獲物が重かったのか一瞬飛ぶのが遅れたようです。
(2021.05.15・明石公園)
いつもプランクトンを採集している池でときどき、特に春と秋に多いようですが、ゾウミジンコ(Bosmina sp.)が大量に発生することがあります。そんな時に採ってきた水をシャーレに入れてしばらく置いておくと、多数のゾウミジンコたちが水面に浮かび、お互いにくっつき合って筏のような状態になることがあります。平べったい体を寝かせるような姿勢で浮かんでいて、䚡脚をせっせと動かしているのを見ると水中の酸素が足りなくなっているのかも知れません。あるいは水温の上昇が原因でしょうか。シカクミジンコの仲間(Alona sp.)が仲間入りしていることもありますが、普通のミジンコ(Daphnia)がこんなふうに浮かんでいるのは見たことがありません。水をかき混ぜてやると水中に戻って泳ぎ始めますが、しばらく放置するとまた元のように浮かんでいます。自然状態でもこんな行動を見せることがあるのかどうか興味がありますが、何しろ小さいものなので見つけるのは難しそうです。
ネジキの葉に、初めて見るきれいなカメムシ幼虫がいました。カスミカメ類のようですが成虫の姿が想像できません。とりあえずカスミカメ・幼虫で検索してみると、フッカーSさんの「東京23区内の虫」で同種らしい画像が見つかりました。そこでは成虫も掲載されていて、海外からの移入種と推測されています。その言葉通り Campyloneura virgula で検索すると海外サイトで多数の画像が出てきました。ここではフッカーSさんに倣って疑問符付きで種名を出しておきます。体長は約2.2mmです。
ヤブニッケイの新葉に、お馴染みの虫こぶができはじめていました。
ニッケイハミャクイボフシ。ニッケイトガリキジラミ Trioza vinnamomi の幼虫の寄生によって生じる虫こぶです。何度も出しているボルボックスですが、今回は顕微鏡は使わず、奥行き3mmほどの実に水槽に入れたものを水平方向から、ベローズとマクロレンズで撮影しました。照明も違うので、同じような拡大率でもプレパラートに封入して顕微鏡で撮ったものとはかなり違った感じに写っています。
今年もこの綺麗なアザミウマ Trichromothrips elegans Masumoto & Okajima が大量に発生していました。アオキに寄生するということで、写真の個体もアオキで採集したのですが、他の様々な樹種でも多数の個体が見つかり、それほど移動能力があるとも思えないのでちょっと不思議な気がします。このアザミウマは以前のブログで種名を教えてくださった時鳥庵 庵主さんが皇居吹上御苑の生物調査の際に発見された種で、その経緯は「皇居 吹上御苑の生き物」(世界文化社)に紹介されています。またそのブログ「時鳥庵晴耕雨読」には美しいプレパラート標本の画像が掲載されています。
この細長いミドリムシは Euglena mutabilis という種だと思います。池で採集したサンプルを実体顕微鏡で眺めていると、シャーレの底でのたくっているのが沢山見つかりました。動きは緩慢で、水中に浮かび上がって泳ぐということもしないようです。鞭毛はあるのか無いのか、注意して見ていましたが確認できませんでした。