ミジンコワムシ Hexarthra mira はどの図鑑を見ても全国に広く分布する普通種とされていますが、私が採集している範囲ではそう多く見かける種ではありません。太短い体幹の周囲にそれぞれ長さの異なる6本の太い腕が生えていて、全体として非常に厚みがあるので全体像を把握できる写真を撮るのが難しいワムシです。
2021年8月18日水曜日
2021年8月17日火曜日
カマガタツボワムシ
これはカマガタツボワムシ Brachionus falcatus だと思います。被甲の前後の長い刺状突起が特徴的で、図鑑やネット情報を見ても紛らわしい形態の近似種は無さそうです。ゆっくりと回転しながら泳ぐ姿はなかなかカッコいいと思うのですが、どうでしょうか。
動画です。
(2021.07.28・明石公園 剛の池にて採集)
2021年8月13日金曜日
2021年8月12日木曜日
カメムシ卵に産卵するナガコバチ科 Anastatus sp.
アカメガシワの葉の先の、細く伸びた部分にカメムシの卵、そしてその卵に産卵中の寄生バチの姿がありました。
ハチは昨年キマダラカメムシの卵の上で見たものとおそらく同種で、ナガコバ科 Anastatus 属の一種でしょう。今回の卵は大きさからみてキマダラではなくクサギカメムシあたりかも知れませんが、12個の卵のうち10個はすでに空で、卵殻に開けられた穴の様子を見るとこれらの卵から出てきたのはすべて寄生者だったものと思われます。ナガコバチが産卵管を突き刺しているのははまだ穴の開いていない2個のうちの一つですが、これらの卵もかなり黒ずんできていて、また他の卵の運命から考えても中身はすでに寄生者に置き換えられているのではないかと推測されます。とすれば今産卵しているこのハチは2次寄生者と言うことになるのでしょうか。
(2021.08.06・明石公園)
2021年8月11日水曜日
サクラの葉裏に産卵するナシグンバイ
ナシグンバイ Stephanitis nashii の産卵、あるいはそれらしき行動はこれまでに何度か見ているのですが、葉をつまんでレンズを近づけるとすぐに中止してしまうので、満足に撮影出来たためしがありません。今回も一部始終とは行きませんでしたが、確かに産卵行動と思える場面を撮ることができました。
サクラの葉裏で、腹部を葉面につけています。後方に黒いシミのように見えるのは産卵痕で、この同じ♀によるものと思われます。
まもなく腰を上げましたが、腹端の先の葉面には新しい産卵痕が見えます。
少し移動すると、今度は口吻を突き刺しました。
しばらくして口吻を抜くと少し前進し、さきほど口吻を刺していたあたりに産卵管を突き刺しました。
どうやら多くのゾウムシなどと同じように、産卵のために前もって口吻で穴を開けるのではないかと推測されます。
そのまま産卵か、と見ていたのですが、間もなく産卵管を抜いて立ち去ってしまいました。やはりこちらが邪魔をしているせいで実際の産卵には至らなかったようです。
母虫が立ち去った後の産卵痕です。おそらくすべて同じ1匹が産み付けたものと思われますが、よく見ると画面の隅っこに小さなハチが半身を見せています(赤矢印)。昨年も見た、ナシグンバイの卵に産卵するホソハネコバチの一種でしょう。昨年の経験からこのハチが寄主の産卵している最中にも遠慮なく近づいて寄生卵を産み付けることが分かっていたので、この時もかなり注意して探していたのですが、帰宅後パソコンのモニタを見るまで全く気が付きませんでした。残念。
(2021.08.06・明石公園)
2021年8月10日火曜日
クロオビカサハラハムシ
サクラの葉を見上げながら歩いていて見つけました。クロオビカサハラハムシ Demotina fasciata だと思います。一通り撮影した後、そっと葉をちぎって腹面も撮ろうとしたのですが、そのまま地面に落下して見失いました。体長は約3.8mmです。
(2021.08.06・明石公園)
2021年8月9日月曜日
ツボワムシ
いつもの公園の池でツボワムシが大量に発生していました。
このツボワムシ Brachionus calyciflorus には被甲の形、特に棘状突起の位置や形の異なるいくつかの変種乃至品種が存在しますが、今回採集したものはほとんどが被甲後部の側面から1対の突起(側突起、後方側刺)が伸びているタイプです。ただその突起の長さや形には個体によってかなりばらつきがあり、手元の図鑑に掲載されている中のどの型に一致するのかはよく分かりません。以前、同じ公園の別の池でやはり大量に発生しているのを採集した際は、ほとんどがこの側突起(後方側刺)の無い型でした。
動画です。
(2021.07.28・明石公園 剛の池にて採集)
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