2022年1月5日水曜日

ウシカメムシ越冬中

 昨年も同じようなものを出していますが、イスノキの葉陰で越冬中のウシカメムシ Alcimocoris japonensis です。

ウシカメムシが乗っている実はおそらくすでにタマバエ(イスノキハリオタマバエ?)に寄生されていて、正常に大きくなれなかったもの(イスノキミコガタフシ)です。

(222.01.05・明石公園)

2022年1月3日月曜日

アリを捉えた謎の物質

 しばらく虫撮りができていないので、2か月前の写真です。
ネジキの葉の上で、なにやらゼリー状の塊にアリが捕まっていました。

元は液状だったと思われますが、すでに硬くなっていました。


アリはハリブトシリアゲアリでしょうか。ほぼ全身埋もれています。

(2021.11.19・学が丘北公園)

2022年1月2日日曜日

滑走運動をするイカダケイソウ(Bacillaria sp.)

「南京玉すだれ 」に例えられる滑走運動で知られるイカダケイソウ(Bacillaria)の一種です。今回は海で採集したものですが淡水性の種もあり、以前のブログでも2度(2013.07.09,2019.06.13)出していますが、後の方は淡水で採集したものです。クサリケイソウという和名も使われています。こういうものを撮影するときは動きを抑えないよういつも水の量を多目にとっているのですが、少し多過ぎたようで、ピントが一部にしか合いません。




動画です。



(2021.11.18・西舞子海岸にて採集)

2022年1月1日土曜日

コアミケイソウの一種(Coscinodiscus ?wailesii)

 これは冬の間、近所の海でネットを引くと大量に入ってくることが多いコアミケイソウ(コシノディスカス Coscinodiscus)の一種で、以前から播磨灘で時折大発生して海苔養殖などに被害を与える Coscinodiscus wailesii という種だと思います。

細胞はきれいな円筒形で、直径と高さがあまり変わりません。

これは深度合成画像ですが、実際は円筒の蓋(殻面)はやや凹面になっています。

別の細胞ですが、中心部には網目模様がありません。偏斜照明+深度合成です。

同じ画像からの切り出しです。

円筒の側面(帯面)。偏斜+深度合成です。

上の画像からの切り出しで、亀甲模様の上にさらに細かな網目模様が重なっているのが見えます。

これは合成に使った画像の1枚ですが、よく見ると亀甲模様と細かい網目模様ではピントの合う位置が少しずれています。円筒の面は画面右に向かって高くなっているので、網目模様は亀甲模様より外側にあるということでしょう。

(2021.11.16・西舞子海岸にて採集)

2021年12月31日金曜日

プレウロシグマ(メガネケイソウ)

 海の珪藻、プレウロシグマ Pleurosigma の一種です。ゆっくりと動いていましたが、止まったところを見計らってスタック撮影しました。

生体でも暗視野で見ると結構綺麗なものです。殻長は370µmほどで、以前に出したものよりかなり大型です。

同じ画像からの切り出しです。

(2021.11.16・西舞子海岸にて採集)

2021年12月30日木曜日

MWS バルバドス産放散虫標本

以前から是非1枚我が家にも、と願っていたミクロワールドサービスさんのバルバドス産放散虫プレパラートを、先日の年末セールで初めて購入することができました。「ニセ散布スライド」というものですが、化石放散虫の骨格がびっしりと敷き詰められたとても美しい標本で、特に中低倍率の暗視野では素晴らしい眺めです。見ているだけでも楽しいものですが、ここ2、3日はMWSさんの「本日の画像」をお手本にあれこれ照明を工夫しながらせっせと撮影していました。なかなかなお手本のようにはいきませんが、普段生きた物ばかり相手にしていると時間に追われる場面が多いので、こんなふうにじっくり腰を据えて撮影出来るというのもいいものです。次に作例を何枚かお見せしますが、なにしろ封入されている数が膨大なので、楽しみは尽きません。

全景です。


暗視野。こちらを使っています。

透過明視野+上方からストロボ光。

透過明視野+深度合成。

偏斜照明+深度合成。

2021年12月28日火曜日

ウロコチャタテの一種

 昨日のイダテンに続いて樹幹ではお馴染みのウロコチャタテの一種です。お馴染みと言っても名前は分かりません。石の上にいる親類と同様逃げ足は非常に速く、イダテンを凌ぎます。

やはりまず顔面から。

モチノキの幹です。翅端まで約5mm。

ここだけ見ると蛾ですね。

(2021.12.09・明石公園)