2022年3月25日金曜日

ヒシモンナガタマムシ

 ムクノキ樹皮下で越冬中のヒシモンナガタマムシ Agrilus discalis。小さくて地味ですが、ようく見るとやはりタマムシのはしくれだけあって渋い美しさがあります。この公園でも以前はいくらでもいるように思っていたのですが、他の多くの“普通種”同様見かけることが少なくなってきました。


横を歩いて行くのはアオモンツノカメムシ。




(2022.03.16・明石公園)

2022年3月24日木曜日

アニソネマの一種(オナガヒラタヒゲムシ,Anisonema sp.)

 2本の鞭毛を持った鞭毛虫、アニソネマ(Anisonema)の一種です。以前のブログに出したものよりやや大型ですが形はほとんど同じに見えます。2本の鞭毛のうち細くて短い方は常に前方に伸びて活発に運動していますが、太くて長い方は後方に引きずっていて(後曳鞭毛)能動的な動きは無いようです。

細胞前端は右側で、ピントが外れていますが後曳鞭毛が左上に伸びています。

大きな珪藻を飲み込んでいるようです。撮影中に反転したので上2枚は背面を、次の2枚は腹面(鞭毛が出ている方)を向けています。

後曳鞭毛も一度前方に向かった後、U字を描いて後方に伸びているように見えます。

頻繁に方向転換をするので後曳鞭毛が輪を描きます。

動画です。



(2022.03.11・明石公園の池にて採集)

2022年3月23日水曜日

イスノキエダイボフクロフシとヨシノミヤアブラムシ

 いつも見ているイスノキに、果実のような虫こぶができていました。以前のブログにも掲載したイスノキエダイボフクロフシだと思います。


直径約16mmで、前の記事より若い虫こぶだと思います。同じくらいの大きさのものがいくつもありましたが、一つ割ってみました。

中にはたくさんのアブラムシ。

葉を一枚ちぎって中身を空けました。ヨシノミヤアブラムシ Quadrartus yoshinomiyai だと思います。大きいものは体長2mmくらいで、これらが無翅成虫でしょう。有翅虫はまだいません。このヨシノミヤアブラムシは最近の研究で、産卵を終えた無翅成虫と1齢幼虫がそれぞれ「兵隊」として外敵からの防衛を担う、社会性アブラムシであることが判明したそうです(こちらこちら)。




(2022.03.16・明石公園)

2022年3月22日火曜日

フタモンホシカメムシ

南に面した石垣の上を、たくさんのフタモンホシカメムシ Pyrrhocoris sibiricus が歩き回っていました。石の間で冬を越したものが陽気に誘われて出てきたんでしょうか。長翅型に短翅型、それに幼虫も含めて数は多いのですが、足が速くてほとんど立ち止まらないのでピンボケの量産になりました。近縁のクロホシカメムシ P. sinuaticolli との区別が難しいのですが、基節窩の外面が黄白色というフタモンの特徴が最後の写真でどうにか確認できます。

これは長翅型。

これは短翅型。

ちょっと中途半端な翅ですが、これも長翅型でしょうか。

越冬明けのせいか、翅の先(膜質部)が擦り切れてしまってどちらとも分からない個体もたくさんいました。

これは幼虫。もっと若齢の個体もいましたがうまく撮れず。

短翅型ですが、“基節窩外面の黄白色”が辛うじて見えると思います。

(2022.03.16・明石公園)

2022年3月21日月曜日

ヒメグモ類?の幼体

 カクレミノの葉裏にいた綺麗な色の小さなクモです。ヒメグモ類の幼体ではないかと思いますが、このあたりで見かける種で当てはまりそうなものが思い浮かびません。体長約1.1mmです。




写真ではあまり再現できていませんが、赤い単眼がとても綺麗な子グモでした。


(2022.03.09・学が丘北公園)

2022年3月20日日曜日

ウロトリカ

 これはウロトリカ Urotricha の一種だと思います。全長20µm足らずの小型の繊毛虫で、後ろに長い尾(尾部繊毛)を曳きながらゆっくり泳いでいました。

これは泳いでいる同じ細胞を追いかけながらストロボ光で撮影したものです。

動画です。


(2022.03.11・明石公園の池にて採集)

2022年3月19日土曜日

ヤマトデオキノコムシ

 引き続き朽木の樹皮下の虫。ヤマトデオキノコムシ Scaphidium japonum だと思います。夏場だと逃げ足が速くて撮りにくい虫ですが、越冬中なので落ち着いて撮影できました。体長は6mmちょっとです。






(2022.03.09・学が丘北公園)