2022年7月21日木曜日

産卵中のイヌビワオナガコバチ

 たくさん実ったイヌビワの実(花嚢)にちらほらとイヌビワオナガコバチ Goniogaster inubiae がとまっているのが見えたので、1匹産卵中のものを撮ってみました。

こういう被写体は頭から産卵管(鞘)の先まできっちりとピントを合わせたいところなのですが、微妙に角度を変えながら何枚も撮ったカットは全滅でした。それでも、産卵管鞘の根元に近いあたりから細い産卵管が実の中に入っているのがなんとか見えます。
今回は暑くて根気が続かず付き合いきれませんでしたが、このハチが後ずさりしながら長い産卵管を差し込む様子はこちらに出しています。

(2022.07.18・明石公園)

2022年7月20日水曜日

ヒサゴクチカクシゾウムシ

 以前のブログでも何度か出している普通種ですが、ヒサゴクチカクシゾウムシ Simulatacalles simulator のペアです。雨上がりで湿った切り株の上にいました。ごつごつした枯れ枝の上などにいるとはなかなか見つけにくい外見ですが、こういう場所にいると目につきます。体長約4mmです。



(2022.07.18・明石公園)

2022年7月19日火曜日

シロオビトリノフンダマシ

 前回のトゲグモに続き、いつもの公園では初めてのシロオビトリノフンダマシ Cyrtarachne nagasakiensis です。エノコログサの葉の上でじっとしていました。これまでに見たトリノフンダマシ類はどれもこんな状態で、この仲間は夜間に活動するようです。以前に別の場所で撮ったものはこちらに出していますが、今回も同じく♀個体で、体長、体幅ともに約6mmです。はるかに小さいと言う♂はまだ見たことがありません。どんな姿をしているのかと思って画像を探すと、お馴染みのそらさんのところにありました。一度見つけたいものです。







(2022.07.18・明石公園)

2022年7月18日月曜日

トゲグモ(♀幼体?)

 トゲグモ Gasteracantha kuhlii にお目にかかるのはこれでやっと3度目で(1度目2度目)、この明石公園では初めてです。イヌビワの枝の間、ちょうど目の高さくらいに網を張っていました。この公園にはいないものと思っていたのですが、今回も含めてこれまで見たものはどれも樹木の間のかなり薄暗い場所に巣網を張っていて、そういう性向のせいで見落としていた可能性が高そうです。今回もやはり♀でしたが、やや小型で、腹部の突起の発達も弱いようなので幼体かも知れません。体長5.5mm、体幅7mmくらいです。


網が風に揺れて、これが精一杯でした。

(2022.07.18・明石公園)

2022年7月17日日曜日

イソヤムシの一種(Spadella sp.)

 いつもの海岸で採れたヤムシです。以前のブログに掲載したものと同じイソヤムシ属 Spadella の一種で、おそらくSpadella cephaloptera だろうと思っています。前回も7月に採集しているので、今頃が出現期なのでしょう。図鑑によればこの仲間は本来底生性ですが、時に浮遊するということです。ヤムシの仲間は細長い上にこちらのように無色透明なものが多く、実体顕微鏡で眺めていても動かなければつい見逃してしまうくらいですが、この種は体が太くて不透明なのでよく目立ちます。カバーガラスで封じても元気に動き回りますが、静止したところを狙って18カットほどスタック撮影しました。

1枚だけなので画像サイズはいつもより大きくしました。

(2022.07.14・西舞子海岸にて採集)

2022年7月16日土曜日

ヒラタトガリカメムシ

 ヒラタトガリカメムシ Brachymna tenuis はもともと南方系のカメムシで、近年になって九州や四国、本州にも分布を拡げてきたもののようです。ここ明石公園でもこの5月にある方が採集されていて、その個体も見せていただいたのですが、その後別の虫撮り仲間に居場所を教えて貰ってようやくお目にかかることができました。最初に見た時はササの群落にたくさんの幼虫がいたのですが、その2週間後同じ場所を訪れた時には成虫が1匹しか見つかりませんでした。羽化後分散していったのかも知れません。この公園内にはあちこちにタケやササの群落があるので、また他の場所で見つかることを期待しています。

体長約13mmの幼虫です。大きさからみて終齢でしょう。

和名通り平たいカメムシです。

これは別個体ですが、同齢のようです。若齢幼虫も何匹か見ましたが、逃げ足が速くて撮れませんでした。


1匹だけ見つかった成虫は体長約14mmです。

(幼虫:2022.06.26/成虫:07.10 明石公園)

2022年7月13日水曜日

ゴミグモの若齢幼体

 アベマキの幹の凹部にゴミグモ Cyclosa octotuberculata の幼体が小さな網を張っていました。体長は2mm足らずで、以前のブログに出したものよりさらに小さく、その分腹部の突起もあまり発達していません。それでも一人前に、自分の居場所の上下にはゴミを並べてカムフラージュしています。





(2022.07.10・明石公園)